2009年07月31日

手塚治虫「奇子(あやこ)」

 Dちゃんは手塚治虫マニアだ。
 手塚治虫は多作だったので、有名な作品以外にも多くの作品を残した。
 本棚にはそんな「知られざる名作(たぶん)」が大量に並んでいる。

 私はそれほど熱心な手塚ファンではない。
「教養として、有名な作品だけ押さえておこうかな」
 とぼんやり思う程度だ。

 そういう私にとって、Dちゃんの本棚はひたすらに歯がゆい。
 そこにあるのは知られざる名作(たぶん)「だけ」なのだ!
 「火の鳥」も「ブラック・ジャック」も「ブッダ」もない。
 「ブルンガ1世」って何だよ!
 必要なものだけがきっちり省かれている悔しさ。

「有名どころは全部高校の図書館で読んだから」
 とのこと。
 何だよ贅沢な図書館だなー
 うちの高校にはつげ義春の「無能の人」があったもん!(張り合っても意味ない)

 こんな役に立たないDちゃんのコレクションだけど、たまには良いこともあります。
 漫画・小説マニアの友人が、
「親戚の家で読んで、忘れられなくてさ〜 すごく妖しい雰囲気でね……」
 と熱〜く薦めてくれた「奇子」
 こういうのが自宅であっさりと見つかる嬉しさ。

 手塚治虫のエロさ全開の作品です。
 土蔵に幽閉されて育った、無知で無垢で、淫らな少女。
 周囲の人間たちは欲望に蝕まれて堕ちていくけれど、彼女は決して汚れない。
 永遠の男のロマン……?
 素っ裸で初潮の血を確認する場面とか、なかなか来るものがあるのではないかと想像します。

 手塚治虫の描く女って、
「セクシー」
 ではないと思う。
 そんな大人っぽい、生易しいものじゃない。
 もっと野蛮で、もっと子どもっぽくて。
 性欲の根源を直接つついてくるような、
「エロさ」
 としか言いようのない感覚。

 手塚治虫は性描写をしょっちゅう出すくせに、性を否定的に描くことが多い(これが彼のファンになれない一番の理由)
 一方的だったり、暴力的だったり、虚無的だったり。
 少年の潔癖さに訴えるためだったのか、それとも彼がそういう人だったのか。

 しかし抑圧されているからこそ、
「見てはいけない。だから見たい」
 と読む者をドキドキさせる。
 後ろ暗いところが一切ない、楽しい性行為なんて、全然エロくないのかもしれない。

 女性も性も解放されて、本当に良かったと思うけれど、こういう前時代的な淫靡さが失われたのは、ちょっと残念な気もします。

 現代のあっけらかんとした性に倦んでいる方は、ぜひどうぞ。
posted by 柳屋文芸堂 at 23:34| 読書 | 更新情報をチェックする

ロバート・A・ハインライン「夏への扉」

 SFの古典的名作。
 ストーリーも面白いけど、私は文体が特に気に入った。
 明るいのに、切なくて。
 村上春樹っぽいなぁ、とも思った。
(出たのはこっちの方が先のはず)

 猫のピートが重要な役割を演じていて、非常に魅力的に描かれている。
 それなのに私は何故ペットを飼いたいと思わないのだろう、と不思議に思った。
 そうだ。
 人間のオスを飼っているからだ……
 もう手一杯です。

 猫マニアはいっそう楽しめる話なんじゃないかな。
 SFと猫が好きで、未読の方はぜひどうぞ。
posted by 柳屋文芸堂 at 23:04| 読書 | 更新情報をチェックする

2009年07月20日

ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:破

 私はTV版のエヴァを心の底から愛しているので、今回の映画版は見ないつもりでした(序も見てない)
 しかし人からもらったTOHOシネマのタダ券の期限が迫り、他に惹かれる映画もなく、
「致し方あるめぇ」
 という感じに行って来ました。

 うーん……
 全く別物だと思って楽しむべきだと、頭では分かっているけど……
 やっぱりTV版の方が好みだ。 
 映画版では文学的な独白や能のような間の取り方がなくなって、完全なエンターテイメントになっちゃってるんだもの。
 あのヒリヒリした孤独感は、痛々しい人と人の交流はどこへ?

 見た後どよーんと落ち込まないエヴァなんてエヴァじゃねえ!

 パロディ、もしくはパラレルワールドだと割り切って見るべきなんでしょうね。
 私は失ってしまった恋を思うように、TV版を思い出しながら眠ります。

 ぽ、ぽかぽか……
 うーん、うーん、うーん……
(↑うなされている) 
posted by 柳屋文芸堂 at 01:56| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2009年07月19日

ポエケット御礼

 すっかり遅くなってしまいましたが、先週の日曜日はポエケットでした。
 お世話になった皆さま、ありがとうございました。

 このブログにも書いた通り、直前にノートパソコンをちゃぶ台返しっぽく放り投げて破壊してしまい(暑くてボーッとしてたんだ……)まだ作り終えてないチラシはどうしようと青ざめましたが、足りない分をコンビニでコピーしてどうにかしのぎました。

 当日はチラシの写真を誉めてもらったりして(詩は……?)頑張って用意して本当に良かったと思いました。
 写真を印刷したポストカードも好評でした。
 GR(写真機)バンザイ。

 本は、
「前に買った○○が面白かったので」
 と言って来て下さる方が多く、ポエケットと私の作品は相性が良いのかなぁ、と嬉しくなりました。
 何しろ私は詩人ではなく、小説やエッセイの本の方が圧倒的に多いので、モグリ参加のような罪悪感がいつもあるのだけど、もしかしたら詩人の人たちはもっとおおらかに「言葉」をとらえているのかもしれませんね。

 もっと勉強して、使える言葉の幅を広げて、また来年も参加したいです。
posted by 柳屋文芸堂 at 00:55| 同人活動 | 更新情報をチェックする

2009年07月15日

ジオシティ

 何故こんな時に、ジオシティのハードディスクまで壊れるのでしょうか?
 という訳で、表玄関が表示されないのは私のせいではありません。
 パソコンが直るまで元に戻せないかも。ジオシティにデータが残っていれば問題ないのですが、まだ分からないようです。
 ポエケットでチラシを見て検索して来てくれる人もいるかもしれないのにぃ。

 掲示板の返事はもう少々お待ちを〜
posted by 柳屋文芸堂 at 23:01| ネット | 更新情報をチェックする

2009年07月11日

お知らせ

パソコンを破壊しました。
ポエケット明後日(日付的には明日)なのに!
チラシどうしよう。
データは青空に向かって(?)飛び去りました。

ピッチからだと更新が大変なので、しばらく色々遅れます。
お許しを。

ポストカードは完成しているので、ポエケットにはぜひ遊びに来て下さいね。

写真データも全部消えちゃったなぁ。
また撮れば良いや。
posted by 柳屋文芸堂 at 02:29| パソコン・電子機器 | 更新情報をチェックする

2009年07月10日

ハービー・山口写真展「the Roots 〜CHEMISTRY〜」

 銀座RING CUBEで開催中のハービー・山口写真展「the Roots 〜CHEMISTRY〜」に行って来ました。

 前にたまたまハービー・山口の撮影したテオ・ヤンセンの写真を見る機会があり、
「何とまあ、人のやわらかい表情を撮るのが巧いんだろう!!」
 と感激したのです。

 今回の写真展もすごく良かった。
 CHEMISTRYが普段どんな顔をしているのか知りませんが(初めて見た! 歌は一応知ってたよ)
「とても可愛らしいお兄ちゃんたち」
 という印象を受けました。
 CHEMISTRYと一緒に写っている普通の人たちも、とってもくつろいだ表情だった。
 
 カメラを向けると、どうしてもみんな構えてしまって、「写真用の顔」を作ってしまう。
 人間の写真って難しいなぁ、と思って私は花や空ばかり撮ってしまうのだけど、鑑賞する側としては、人物写真が一番好きかもしれない。
 こっちの顔までほころびるから。

 どんな秘訣があるのだろう?
 人間への愛が足りないのでしょうか(そうかも……)

 今回の写真展の写真は、GR DIGITALともう一つリコーのカメラ(何だっけ?)を使って撮影したそうです。
 自分の写真機の可能性を教えてくれたことにも、感謝。

 川崎でも大きな写真展をやっているそうなので(→これ)、そちらも見に行きたいな〜

RES00365.JPG
↑銀座の空
posted by 柳屋文芸堂 at 14:41| 美術 | 更新情報をチェックする

2009年07月09日

第13回TOKYOポエケット

こっちにも書いておきます。
ぜひ遊びに来てください♪

2009年7月12日(日)
第13回TOKYOポエケット
時間:13:30〜19:30
会場:江戸東京博物館1階会議室
(外の大きな階段を上っちゃダメ!)

無料ポストカード等を用意してお待ちしています。

販売物一覧
posted by 柳屋文芸堂 at 22:59| 同人活動 | 更新情報をチェックする

2009年07月07日

更新のお知らせ

イベントページを更新しました。
posted by 柳屋文芸堂 at 23:51| 更新のお知らせ | 更新情報をチェックする

ねがいごと

 Dちゃんと一緒に、次に近付く時のハレー彗星が見られますように。
 二人とも腰が曲がってなければ、なおありがたい。
posted by 柳屋文芸堂 at 23:28| 季節 | 更新情報をチェックする