2016年03月30日

春らしく、菜の花パスタ

【材料】2人分
 菜の花 1束
 ニンニク 1片
 唐辛子 1本
 オリーブオイル 大さじ1
 鶏肉 80グラム
 塩 小さじ半分
 パスタ 200グラム(←茹でる前)

【作り方】
1、菜の花をざく切りにする。
2、みじん切りにしたニンニク、種を取った唐辛子、オリーブオイルをフライパンで加熱し、鶏肉を炒める。
3、鶏肉に火が通ったら菜の花を加えて炒め、塩で味をつける。
4、茹でたパスタを入れてあえる。

 菜の花の苦味が春らしく、美味しい。
 パスタは何でも良いと思いますが、私はファルファッレ(蝶のような、リボンのような形のもの)が合うように感じます。見た目的にも食感的にも。
 鮮やかな緑の中に見え隠れする可愛いリボン。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:54| 料理・食べ物 | 更新情報をチェックする

2016年03月25日

ファンタスティックに進化した伯母

 前回会いに行った時には無気力になっていた伯母、今日はやたらに張り切って色々話してくれました。

「毒蝮三太夫とはよく会うんだけど」
 ↑現在の伯母の頭の中では、ラジオに出てくる人はみな知り合い

「何日か前にも浅草を歩いたんだよ」
 ↑テキレボにでも行って来たのか。実際は施設で寝たきり。

「私の無い目の玉を取ろうと必死になって」
 ↑失明した時の入院を思い出してるのかなぁ……

「みんな金儲けのことばっかり考えてるんだよ!」
 ↑真実。

 現実・非現実、ここ・どこか、現在・過去などを隔てる壁はとうに消え失せて、伯母の精神は融通無碍にあちこちに飛び跳ねる。
 ムチャクチャだったけど、「うん」しか言ってくれないよりずっと良い。
 生きている感じがすごくする。

 「生きる」というのは「正確であること」ではなく「表現出来ること」なのではないか。

 帰り際、
「今日は昔みたいにいっぱい話してくれて嬉しかったよ〜」
 と言ったらニコニコして、
「またおいで。お小遣いあげるから。今はないけど、どこかから出てくるんだよ」
 って返してくれました。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:57| 家族 | 更新情報をチェックする

2016年03月18日

認知症の人との会話

 私は認知症の人と話すのが大好き。
 頼りにしていた人が認知症になってしまったら悲しい気持ちになると思うけど(Dちゃんが先にそうなったら辛いだろうなと思う。一つ前の記事にも書いたように、それは死や別れとは別の種類の喪失だから)
 そうでない場合は、ものすごく真に迫った不条理劇を見せてもらうような、贅沢な気分になる。

 昨日行った施設では可愛いトレーナーを着たおじいちゃんが、誰かれ構わず自己紹介していた。
 仮にその人が田中さんだとすると、
「私はね、そこ(と言って自分の部屋を指差す)にいる田中っていうんだけど!」
 彼らの相手をするプロであるヘルパーさんの答えもイカしてる。
「知ってるよぉ〜! 長い付き合いだからね!」

 不安なのか、あちこちの部屋を見に行ってしまうおばあちゃんがいた。
 別のおばあちゃんはその人に「そんなことしなくても大丈夫だよ!」と声をかけてから、
「あの人は少しここ(と言って自分のこめかみを人差し指でトントン叩き)がおかしいんですよ」
 と私に教えてくれた。

 ならばその人は正常かというと、
「家にいると、何をやるにしてもお金がかかるでしょう? お弁当を取ったり、ねぇ。
 でもこちら(←施設のこと)では洗濯も食事も、ぜーんぶタダでやってもらえるんですよ!
 良いところですよ〜」

 その施設の利用は無料ではなく、介護保険の規則に則って料金がかかる。
(複雑で素人にはよく分からない。伯母の場合は1日につき観光用ホテルの半額くらいだったと思う)
 おそらく家族の方が支払いをしていて、目に見えるお金のやり取りがない=タダ、と勘違いしている様子。

 芸術家は自分の理性の膜を取り払い、心の奥底にある真実を表現するために苦心する。
 しかし彼らはそんな手続きを踏まずに、ぽーんと「人間の中身」を見せてくれるのだ。

 これから2週間、伯母や彼らに会いに行けるのが楽しみです。
(毎日ではなく、家事に支障を来たさない程度に面会する予定。
 施設はちょっと不便な場所にあるので)
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:00| 健康・美容 | 更新情報をチェックする

私が今、失いつつある伯母について

 伯母、受け入れてくれる施設が無事見つかり、とりあえず2週間ショートステイすることに。
 着替えや薬など持っていくものをそろえ、付き添いで施設まで行ってきました。

 伯母は自分が置かれた状況を理解しているのかいないのか(母が前日に説明したのですが)終始にこやかに受け答えし、でも自分から何かを言ったりはしなかった。
 数年前までは環境が変わると不安がって大変だったのに……

 まあ助かると言えばそうなのだけど、もう伯母は昔の伯母とは違うんだなと寂しくなる。
 にこやかな受け答えも、反射的にやっているだけで、しっかり考えた上でのものではないのかもしれない。

 伯母がもう以前の伯母でないのだとしたら、あの人は誰なんだろう。
 やっぱり伯母だ。子供の頃から一緒に暮らし、色んなことを教えてくれたあの伯母だ。

 誰かを愛する時、その人の何を愛しているのだろうか。
 私は昔の伯母を失いつつあり、微笑みを浮かべて何を考えているのか分からない新たな伯母を獲得しつつある。

「のり子、今日はご苦労だったね」
 帰る間際に言われたそのセリフだけが、誇り高いかつての伯母の姿を思い出させた。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 02:17| 家族 | 更新情報をチェックする

2016年03月16日

実家、炎上中(介護的な意味で)

 「ほとんど寝たきり」だった伯母が、とうとう本格的に寝たきりになってしまいました。
 自宅での老々介護はもう無理ということで、ケアマネージャーさんに相談しつつわーわーしております。
 解決は簡単ではないけれど、今は色々サービスがそろっているので真っ暗闇という訳ではなく、ありがたいです。

 それでもやっぱり気持ちが落ち込んで、はぁぁ、とため息つきつつ入った実家の近所の蕎麦屋。
 そこで食べた昼食が妙に美味くてびっくり。
 鴨のローストと、かつお節と新玉ねぎのサラダと、ライス
 (↑蕎麦屋で選ぶメニューじゃないね)

 前は冴えない店だったのに…… リニューアルして味も変身したのねぇ。
 こんなことならもっと早くに食べに行けば良かった。

 昼食が美味しかった、というそれだけで、明るく前向きになれた。
 美味しいは偉大だ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:23| 家族 | 更新情報をチェックする

2016年03月04日

萩尾望都「ポーの一族」感想

 「魔女の秘密展」で魔女狩りの詳細を知ったら急に再読したくなった。
 魔女ではなく吸血鬼の話だけど、魔女狩りに似ている部分がけっこうある。
 伝説と実際は違うのに、人々は伝説だけを信じ、怯えて主人公たちを追い詰めるところとか。
 ファンタジーでありながらすごくリアルな描写だったんだな〜 と感心した。

 昔がたりと 未知への畏怖が ぼくらの苗床

 というエドガーの言葉が好きだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:10| 読書 | 更新情報をチェックする