2017年12月31日

樋口一葉「大つごもり」感想

 大つごもりだから大つごもりを読んだよ!
 「つごもり」は(陰暦で)月末。「月隠(つきごもり)」のつづまったもの(岩波国語辞典より)
 大つごもりは大晦日です。

 途中までは人情話で、ふーんという感じでしたが、ラストが洒落てる。
 ○○だったかもしれないし、△△だったかもしれない、と二つの可能性を提示し、
「後の事しりたや」
 で〆る。電車の中で「へー!」ってつぶやいちゃった。私も後の事しりたや!
 悲惨なストーリーも、ほんわか展開も思い浮かぶぞ。

「小松菜はゆでて置いたか、数の子は洗つたか」
 なんて文章もあって、今と変わらない東京の大晦日。

 20年前よりも、19世紀の小説が身近で切実なものになってきた気がする。
 作品の中で描かれる人々の苦しみや格差、貧しさが、過ぎ去った時代の悲しい出来事ではなく、自分にも降りかかってくるかもしれない不幸に感じられる。

 自分の顔がお金になっていることを知ったら、樋口一葉はどんな気持ちになるだろう。
 笑いながら泣くんじゃないか。
 あんなにお金で苦労した人を、お札に印刷するなんて。
 時々、胸が痛くなる。

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫) -
にごりえ・たけくらべ (新潮文庫) -
↑この本に入ってます。
posted by 柳屋文芸堂 at 19:25| 読書 | 更新情報をチェックする

2017年12月25日

ポインセチア

IMG_0796.JPG

 母がデイサービスで作ったポインセチア。
 週一回センターに通って、こんな風に手芸をしたり、体操をしたり、他の利用者さんやスタッフの方とおしゃべりしたりしています。
 寝たきりや認知症の予防という意味でももちろん大事なのだけれど、ネガティブになりがちな母の気持ちを上向きにしてもらえるのがすごく助かる。
 母が落ち込むと、私も落ち込んでしまうので。

 人間というのは何歳になっても、人とのつながりの中にいないと生きていけないんだなぁ、と感じます。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 21:59| 家族 | 更新情報をチェックする

2017年12月16日

一応、書き終わったよ

 2015年12月10日のブログ記事にこんなことを書いた。

「2015年12月9日、池袋に向かう電車の中で「贋オカマと他人の恋愛」の続編にあたる長めのBLを書き始めた。
 下調べが済んでいないのだけど、書きたくなっちゃったので。
 書きつつ調べて直していけば良いかなと。
 また2年くらいかかるのだろうか、これ」

 2017年12月15日、池袋発の電車の中でこの小説を書き終えました。
 本当に丸2年かかった……!
 柳屋文芸堂さんは柳屋文芸堂さんのことをよく分かっている……!!

 直さなければいけないところが沢山あるので完成には程遠いのですが、とりあえず最後の行まで辿り着けて嬉しい。
 登場人物たちが愛おしく、2年間同じ熱さで愛情を注ぎ続けることが出来た。
 書いている時間そのものが幸福だった。

 そう言えばTwitterで書いた【小説の作り方】がけっこうリツイートやいいねされている様子。


 加筆修正、頑張りますね。
 やれるだけやったら完成です。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:49| 執筆 | 更新情報をチェックする

2017年12月14日

「オットー・ネーベル展 シャガール、カンディンスキー、クレーの時代」感想

 バウハウスのことが知りたくて行ってきました。
 バウハウスとは、美術と工学を融合させるという理念によって設立され、わずか14年でナチスによって閉鎖された建築学校。

 オットー・ネーベルはバウハウスで活動したことはないそうですが、バウハウスで教鞭を執っていたカンディンスキーやクレーと交流し、影響も受けていたので、バウハウス関連の展示品がけっこうありました。
 そのほとんどが、何故かミサワホーム所蔵。
 調べてみたら「ミサワバウハウスコレクション」というものがあり、約1500点のバウハウス関連作品を保有していることが分かった(公式サイトはこちら

 オットー・ネーベルのことは全然知りませんでした。
 気難しい性格で、作品の制作手法も厳密だったようですが、作品そのものは色彩が美しく、親しみやすい。
 ナチスから逃れるため、スイスに亡命した。
 そこでもすぐに歓迎された訳ではなく、その時の苦労を伝える紹介映像が切なかった。

 シャガール、カンディンスキー、クレーの作品も思ったより多くあって楽しかったな。
 シャガールの絵を見ると20代の頃のことを思い出す。
 当時あちこちでシャガール展をやっていて、こまめに見に行っていた。
 絵の前でぼーっとするだけで幸せな気持ちになる。

 ミサワバウハウスコレクションは、バウハウス創立100周年にあたる2019年に向けて、色々企画を準備しているようです。そちらも楽しみ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:52| 美術 | 更新情報をチェックする