3月31日にサービス終了したジオシティーズにあった記録。
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522,2004年1月4日,夕暮乃秋,河童のツルちゃん,小さな夢工房,0円
オリジナル蘭でもらった。なかなか良かった。
523,2004年1月4日,飯田浮浪斎,無題集,雑草屋ではなく飯田浮浪斎個人,0円
オリジナル蘭でもらった。私好み。
524,2004年1月10日,川上弘美,光ってみえるもの、あれは,中央公論新社,1500円
すごーく良かった!! 新年始まってまだ10日しか経っていないけれど、今年の「ダメ男・オブ・ザ・イヤー」は大鳥さんに決定!! 大鳥さんは42歳、フリーアルバイター。主人公翠の遺伝子上の父であり、法律上は何の関係もない。私は不覚にも、彼のセリフにポロポロッと二、三粒、涙をこぼしてしまった。翠の担任であるキタガー(北川)くんもかなり良い。いきなり甘〜い内容の詩をファックスで送りつけて来たりして。翠の親友、花田も素晴らしい。彼はこの世界に溶けこんでしまう事を恐れて女装を始める。登場人物たちそれぞれの摸索の日々に感動。しみじみと。
525,2004年1月14日,一条奈津美(編),text jockey2003,text jockey,0円
今年も送られて来た。書評してくれる上、タダで本をもらえるなんて、毎度申し訳ない感じ。今回は『鳥のいる場所』『火の川』『泥の小舟』を提出した。どれも穏やかな評でホッ。他の作品の書評もじっくり読んだ。GOD HAND『ゴッドハンドX超千射たち(他二冊)』が滅茶苦茶面白そうだと思った。あとは中沢学『SF同人誌『みるくろうど』の助走と崩壊』、暗黒通信団『城間大学学際学部第5類開設科目一覧』『最短距離のC言語』、みいこプロ『my first sweetie』の書評が興味深かった。
526,2004年1月14日,一条奈津美(編),JUICY総集編,text jockey,?円
一昨年の夏コミで買ってそのまま置いてあったのだが、text jockey2003を読んだらこれも読みたくなった。よろずの雨『やさしい雨』、CHILDGARDEN『渇水』、帝国アカデミア『決戦は金曜日』、DARK'nSIGHT『トーヨコふぁんたじあん』、恋人と時限爆弾『逢わない』、素顔『金曜日の妻』『禁じられた遊び』、しらたま同盟『花かんむりと王さま』、STUDIO Type-R『孤独の人』が面白かった。
527,2004年1月16日,川口市教育委員会社会教育課(編),川口市民俗文化財調査報告書第四集,川口市教育委員会,?円
初午祭りについて調べていたら、あったー!! この資料はかなり役に立ちそう。社会教育課に尋ねた所、屋敷稲荷調査をした池田紀子さんは退職した、との事。う〜む、残念! 疑問点がいくつかあるので、これから頑張って調べてみようと思う。
528,2004年1月16日,寺島萬里子,キューポラの火は消えず,光陽出版社,3000円
鋳物工場の喜びと哀愁がにじみ出て来るような良い写真集だった。さあ、私も頑張るぞ。
529,2004年1月19日,佐藤愛子,なんでこうなるの,文春文庫,429円
相変わらず怒りっぱなしの佐藤愛子。久々に読んで何だか嬉しくなった。
530,2004年1月19日,永六輔,職人,岩波新書,650円
次回作のために。さらりと読めた。
531,2004年1月20日,川口市教育委員会,金山町の民俗T,川口市教育委員会,?円
次回作のために。必要な部分をメモしながら読んだ。
532,2004年1月20日,?(おそらく川口市教育委員会),鋳物資料室展示資料,?(おそらく川口市教育委員会),?円
次回作のために。鋳物資料室に入りたかった……。
533,2004年1月20日,井上こみち,風とキューポラの町から,くもん出版,1230円
次回作のために。川口を愛する私には最高の作品。『砂は歌い続ける』というのも読んでみたいな。
534,2004年2月2日,川口市,川口市史(民俗編),川口市,?円
次回作のために。なかなか面白かった。
535,2004年2月3日,川口市教育研究会社会科研究部(編),かわぐち,中央社,?円
川口市の小学校で使われる教科書。本当は自分が使っていた古い方を借りたかったのだけど、「館内」のシールが付いていた。残念!
536,2004年2月3日,西ヶ谷恭弘(監修),日本人は鉄で何をつくってきたか,あすなろ書房,3200円
次回作のために。子供の本は写真や絵が沢山あって参考になる。見ていて楽しいし。
537,2004年2月3日,本間昇(作)・石井勉(絵),家のくらしのうつりかわり,岩崎書店,2300円
次回作のために。昔話は大変だ〜 といっても大昔を描く訳じゃないんだけど。それでも暮らしの道具が全く変わっているからね。
538,2004年2月3日,福生武,まちの工場をしらべよう,ポプラ社,2500円
次回作のために。
539,2004年2月4日,森茉莉,父の帽子,講談社,800円
森茉莉初体験。こんなに良いならもっと早くに読んでおけば良かった。
540,2004年2月4日,五木寛之(編),祭,作品社,1200円
随筆選集。もっと和太鼓やアンドンの描写を期待していたのだが。
541,2004年2月8日,井上こみち,砂は歌い続ける,小学館,880円
次回作のために。初午の描写がもっとあるとありがたかったのだが。
542,2004年2月13日,沢村貞子,私の浅草,新潮文庫,360円
下町の暮らしについて知りたくて読んだ。面白かった。
543,2004年2月16日,篠宮恵美,ボクたちはここにいる,空の名前,0円
オリジナル蘭でもらった。
544,2004年2月24日,島田詩子,宴のあと,虚影庵,150円
これがどうしても欲しくてコミティアへ。買えて良かった。行って良かった。冒頭部分に妙に共感。そして中盤から終わりまでの部分は、私が主人公でも同じ行動を取ったと思うな。
545,2004年2月24日,相川氷牙,奥の小径は曲がり道?,Super Selfish Space,0円
コミティアでもらったトーク本。キャラメルボックスは私も見てみたいなあ。
546,2004年2月24日,三田村佳子,川口鋳物の技術と伝承,聖学院大学出版会,7600円
川口鋳物とその周辺の文化についてとても詳しい解説が載っていたので、欲しいなあ、と思い値段を確かめたら……うわあ〜、借りるだけにしておきます。
547,2004年3月18日,中村公彦(編),ティアズマガジン,COMITIA実行委員会,700円?
お薦め本紹介のページが多くて面白かった。漫画中心なのがちょっと残念だけど。
548,2004年3月18日,村上春樹,遠い太鼓,講談社文庫,800円
議会のパートさんに薦められて。これからはエッセイもチェックしなきゃな。
549,2004年3月19日,相川氷牙,灯火幻想,Super Selfish Space,200円
書く人によって、超能力者って全然違った姿になるんだなあ。魂の救済、というテーマに共感を覚える。のぞみとひかりに比べると、うちのきみ子さんはかなり役立たずだ……。小説の中で動かすのはめちゃくちゃ楽だったから感謝しているけどね。
550,2004年3月19日,一条奈津美(編),JUICY 2001*SUMMER,text jockey,0円
コミティアでもらってしまった。申し訳ない。恋人と時限爆弾『青髯の妻』が面白かった。いちがつのにわ『儀式』も良かった。私も自分を責めがちだから、作中の彼氏の言葉にジーンとした。
551,2004年3月22日,満留賀鴨南,馬琴的晴明観,満留賀,250円
安倍晴明の事が基礎から分かって勉強になった。一人の実在の人物の記録が伝説になり、それが大きな物語へと発展していく様子がよく理解出来た。
552,2004年3月27日,鴇沢亜妃子,MORPHEUS既刊本案内,MORPHEUS,0円
コミティアでもらった。なかなか綺麗で読みやすい文章だった。『降りやまぬ雨の記憶』が面白そうだと思った。
553,2004年4月6日,真子,Wonder Children,MIXピザ,200円
オリジナル蘭で買った。小説も書くとは知らなかった。
554,2004年4月7日,蘭企画,ORIGINAL蘭32パンフレット,蘭企画,500円
オリジナル蘭で買った。沖縄料理が食べたくなった。
555,2004年4月7日,飯田浮浪斎,雑草屋異文録,雑草屋,0円
オリジナル蘭に持って来てくれた。前の作品よりずっと良くなった気がする。この方向にどんどん突っ走って欲しい。
556,2004年4月7日,飯田浮浪斎,雑草屋異文録外伝 無題集,雑草屋,0円
オリジナル蘭に持って来てくれた。浮浪斎さんの話を聞いてから読むと、また違った感慨があるな。
557,2004年4月7日,陵梅,誰よりも誰よりも,萩山堂本舗,200円
オリジナル蘭で買った。小説を書く方法について書いてあるのが面白かった。
558,2004年4月15日,相川氷牙,いざよいゆめがたり,Super Selfish Space,400円
オリジナル蘭で買った。私の好みドンピシャ! な内容だった。今までの作品の中で一番好き。飛び抜けて好き。一話ごとに視点を変えるのも、すごく良い効果を出していたと思う。しかしまあ人から借りてきたお題でよくもここまで物語を構築出来るものだ…… どんどん先に行ってしまうようで寂しくもあるなあ。私も頑張らなくっちゃ。
559,2004年4月20日,宮部みゆき,幻色江戸ごよみ,新潮文庫,552円
短編集。「器量のぞみ」「紙吹雪」が良かった。
560,2004年4月27日,万作の会,yoiya2(13号),万作の会,?円
野村家ファンクラブの会誌。読み応えがあって楽しい。
561,2004年4月27日,あおば(編),即興詩集 浪速の三輪車 2003,あおば,0円(非売品)
オリジナル蘭でもらった。まず、真っ赤なオート三輪のミニカーの写真を使った表紙がとっても可愛い。詩もレトロな雰囲気が素敵。あおばさんの詩はリズミカルなので、音読してみたら気持ち良かった。
562,2004年5月4日,安房直子・南塚直子(絵),つきよに,岩崎書店,1500円
借りた。不思議な雰囲気の童話集。おーなり由子を思い出した。
563,2004年5月4日,石井鶫子(編),文芸リローデッドハンドブック,文芸リローデッド,500円
コミティアで買った。アンケートの「注目しているサークル」で柳屋文芸堂に一票入っていた事が分かり感激した。帰り道で一気にガーッと読んでしまったけど、もう一度丁寧に読み直して今後の活動に役立てたいと思う。
564,2004年5月6日,虚影庵(編),競作集 かさねる,Project FreeChargeAnthology,0円
コミティアでもらった。これをタダで配っちゃうのかよ〜!! と驚く、部厚い綺麗な本。表紙の色も落ち着いていて良い。新書版でレイアウトが上手く、とても読みやすかった。MASKMANの『河畔の人』がダントツで気に入った。「駅員代理の若い女性」とか「つっかけてきた下駄の鼻緒」なんて言葉に戦時中の雰囲気がよく表れていた。道楽の『君が眼鏡をかけている』も胸キュンで良かった。他には、天使奏楽堂、北奏館、虚影庵の作品が面白かった。これらのサークルは、次のイベント参加の時に必ずチェックしようと思う。
565,2004年5月6日,北杜夫,どくとるマンボウ航海記,新潮文庫,280円
ウソとホントの混ざり方が楽しかった。文章のリズムが気持ち良い。
566,2004年5月6日,小田杳,だいすきなひと,WE,100円
コミティアで買った。「昔、好きだった人」への複雑な気持ちに共感した。思えばこれって私が一番好きなテーマじゃないか? 「でも、私はそういうところだけが好きだったのかな?」という文が気に入った。
567,2004年5月7日,中村公彦(編),ティアズマガジン,COMITIA実行委員会,700円
今回は文章本の紹介が多くて嬉しかった。
568,2004年5月7日,姫野由香,友情リミット,みいこプロ,300円
コミティアで買った。ハッピーエンドの話なのに、自分の恋愛の事を考えて悲しくなってしまった。これだけ心を動かされるのだからきっと良い小説なのだと思う。
569,2004年5月7日,速水貴帆,ようこそ! 光の旅へ!!,光の旅,0円
コミティアでもらった。無料配布の作品紹介本。オフセットを配るなんて豪華だ。
570,2004年5月7日,速水貴帆,私の中の強さ,光の旅,250円
コミティアで私の本と交換してもらった。バイトの先輩に無視される話。自分の経験を思い出したりした。私はここまで悩まなかったなあ。仕事の事は三歩歩いたら忘れるからね。小説の後の詩がなかなか良かった。
571,2004年5月7日,草屋敷・名無忘八,年々歳々,年々歳々,?円
コミティアで自分の本と交換してもらった。
572,2004年5月7日,光部美詠子,bullet ballet,オーダーメイド,300円
コミティアで買った。前に読んだ作品より読みやすかった。綺麗な情景がけっこうあった。
573,2004年5月7日,蹉跌・満園,自殺、いくない/ゴーイング・トゥ・ザ・ムーン,夏草ウワノソラ,100円
コミティアで買った。常に私が大きな期待を寄せる、ホチキス丸見え本。これもなかなかの当たりだった。「自殺…」の方はストーリーが、「ゴーイング…」の方は中島敦を持ち出すあたりが、切ない。
574,2004年5月10日,宇佐見尚也・月兎,見つめろ!量子力学!!,新月お茶の会,100円
コミティアで買った。ハチャメチャな展開が楽しかったが、欲を言えば、もう少し笑わせて欲しかった。
575,2004年5月12日,桜部都,科捜研第七次「装」査鑑定報告書,中央大学ピンクハウス研究会,300円
コミティアで買った。まさかここで再会しようとは……。(十分ありえる事だけど。)猛烈にひらひら服が欲しくなった。ここの所全然買ってないもの。
576,2004年5月12日,水原咲良,雨ガ降ル、雨ガ降ル,氷花,0円
オリジナル蘭でもらった。悲しいラストにちょっと驚いた。
577,2004年5月12日,水原咲良,ハル,氷花,0円
オリジナル蘭でもらった。短編集。二話目の話は受験期の鬱屈した気持ちがよく出ていて、一番共感出来た。
578,2004年5月12日,星新一,おせっかいな神々,新潮文庫,400円
中学生の頃より楽しめたのは、私が大人になった証拠?
579,2004年5月15日,宮沢章夫,サーチエンジン・システムクラッシュ,文藝春秋,?円
当たり前かもしれないけど、どことなく演劇的な小説だった。『トーキョー・ボディ』を思い出しながら読んだ。この題名からイメージしたのとは全く違った話だったのでちょっと驚いた。確かに読んでから見ると「ああ、なるほどね。」と思うんだけど。
580・581,2004年5月18日,村上春樹,ダンス・ダンス・ダンス(上)(下),講談社文庫,590円
今日は何もせずにこの本を読み終わらせてしまった。ストーリーが面白かったのもあるけれど、もう何てったって五反田君が気になって気になって…… 読み進めるごとにどんどん彼を好きになってしまった。それも、「好感が持てる」とかそんな穏やかなものじゃなくて、誰かを愛し始める時みたいにのめり込んでいくの。五反田君は絶望的に絶望している二枚目俳優。修復不可能なまでに壊れてしまった五反田君。ずっと壊れ続けてきた五反田君。壊れていくしかなかった、そういう運命だった五反田君。五反田く〜ん!!(もう誰にも止められない)バイト中もずっと五反田君の事を考えてぼーっとしていたよ。まったく……
582,2004年5月21日,小林恭二,短歌パラダイス,岩波新書,660円
歌合の実況中継。「かばん」所属の歌人の歌が気に入った。
583,2004年5月26日,村上春樹,螢・納屋を焼く・その他の短編,新潮文庫,320円
この中に入っていた『踊る小人』を読んで、『ダンス・ダンス・ダンス』を借りに行ったのだった。その後の小説で展開される要素がいくつも感じられた。
584,2004年6月2日,鈴木基美(編),昴,SPICE400,0円
ずっと前のオリジナル蘭でもらった。色々な人の小説・漫画・イラストが集まっている無料本。小久村さとの漫画『散歩道』が可愛かった。「芳珠記」という小説サークルの人らしい。
585,2004年6月3日,山本周五郎,青べか物語,新潮文庫,514円
浦安が舞台なので読んだ。「ディズニー市」になる前、うらぶれた漁師町であった頃の。登場人物たちは、奇妙なほどずる賢かったり、朴訥だったり、性的に奔放だったりして、現代人から見ると異世界の人々のような感じさえする。今の浦安も住みやすそうだけど、小説を書くならこの物語の世界に行きたいな。
586,2004年6月5日,トーベ・ヤンソン,ムーミン童話全集1・ムーミン谷の彗星,講談社,1500円
上手く言えないけど良かった。ちょっと『ぼのぼの』を思い出した。
587,2004年6月5日,穂村弘,世界音痴,小学館,1300円
笑った、笑った。特に「やぎさんゆうびん」でケンカ、の話。他の本も読んでみたいな。
588,2004年6月7日,京極夏彦,姑獲鳥(うぶめ)の夏,講談社文庫,800円
謎解きも面白かったが、何より昭和二十年代の雰囲気が良かった。光景として美しいな、と何度も思った。変人ばかり出て来る所に好感が持てる。一番共感したのは梗子。藤牧にめちゃくちゃ腹が立った。『青べか物語』風に、「ばかやつだ、ばかやつだ」と思った。読みながら色々な事を考えたが、話が長過ぎて全部覚えてないや。一番考えたのはやっぱり「母って何だろう」という事かな。
589,2004年6月9日,江國香織,日のあたる白い壁,白泉社,1500円
絵画についてのエッセイ。本人が描いた訳じゃないのに、どの絵も江國香織らしい雰囲気なのが面白かった。文章を読んでから絵を見ると、新たな発見があるのも楽しい。やっぱり江國香織は小説よりエッセイの方が好きだ。
590,2004年6月10日,DA☆,続たびねこ綺譚,DA☆RK'n SIGHT,300円?
コミティアで買った。「はしねこ」のしぃんと静まり返った後、猫の声を合図に空を見上げる所、「にわねこ」のお嬢さんの最後のセリフ、「ちかねこ」のこびとの光が外の光になる所、が良かった。
591,2004年6月13日,夏目漱石,硝子戸の中,岩波文庫,210円
たいそう気に入った文章があるので、全部写してみる。
「継続中のものは恐らく私の病気ばかりではないだろう。私の説明を聞いて、笑談だと思って笑う人、解らないで黙っている人、同情の念に駆られて気の毒らしい顔をする人、――凡てこれらの人の心の奥には、私の知らない、また自分たちさえ気の付かない、継続中のものがいくらでも潜んでいるのではなかろうか。もし彼らの胸に響くような大きな音で、それが一度に破裂したら、彼らは果してどう思うだろう。彼らの記憶はその時最早彼らに向って何物をも語らないだろう。過去の自覚はとくに消えてしまっているだろう。今と昔とまたその昔の間に何らの因果を認める事の出来ない彼らは、そういう結果に陥った時、何と自分を解釈して見る気だろう。所詮我々は自分で夢の間に製造した爆裂弾を、思い思いに抱きながら、一人残らず、死という遠い所へ、談笑しつつ歩いて行くのではなかろうか。ただどんなものを抱いているのか、他(ひと)も知らず自分も知らないので、仕合せなんだろう。」
592,2004年6月15日,江戸川乱歩,黒蜥蜴,講談社,480円
江戸川乱歩を読むのは約二十年ぶり。『黒蜥蜴』はお芝居を見ているような感じだった。美貌の女賊「黒トカゲ」はどう考えても若き日の美輪明宏。『石榴』の方が私にはなじみやすい作風だった。奥様の全身の傷や、「石榴」にたとえられる二つの血の光景に、「もしかして私、乱歩に強い影響を受けていたのかも。今まで気付かなかっただけで。」と思った。
593,2004年6月16日,小川洋子,博士の愛した数式,新潮社,1500円
元大学教授のおじいさん、母子家庭、数学。これだけ私好みのものがそろっていれば気に入るに決まってるでしょ、の予想通り、何度も泣いた。クライマックスでワーッとなるのではなく、途中のちょっとした一文にぽろり、ぽろり、という感じで。川上弘美作品を読んだ時の泣き方に似ている。江夏豊がどんな選手なのかよく知っていれば、もっと感動出来るのかもしれない。阪神ファンじゃない人が読むとどうなんだろう。数学本であるのと同じくらい、阪神本だと思ったので。野球を知らない私でも、野球に関する場面で切なくなったくらいだから、関係ないのかな。人が人を「思う」時、私は小説を読む最も大きな喜びを得るような気がする。私も、たとえつたなくても、そういうものを描いてゆきたい。
594,2004年6月16日,村上春樹・安西水丸,村上朝日堂の逆襲,朝日新聞社,940円
つい一生懸命読んでしまった。そういう本じゃないと思うんだけど。1980年代に書かれたエッセイなので、景気の良さを表す描写が沢山あった。今読むと不思議な感じ。文体が今とずいぶん違っていて面白かった。性格は今より頑なかな。
595,2004年6月16日,村上春樹・安西水丸,村上朝日堂はいかにして鍛えられたか,朝日新聞社,1200円
こっちは1990年代のエッセイなので、馴染み深い文章。特に比喩が「わあ〜 村上春樹だあ〜♪」という感じ。阪神大震災やオウムの話がもっとあるかと思ったらほとんどなかった。もしかしたら意図的に避けたのかも。長寿猫ミューズの話が一番印象深かった。
596,2004年6月17日,村上春樹,辺境・近境,新潮社,1400円
旅行記。ノモンハンへのシリアスな旅もあれば、香川でひたすら讃岐うどんを食べる旅もある。私も旅行したいな。いきなり辺境は無理そうだから、まずは関西のどこかの街に行きたい。中学校の修学旅行以来一歩も足を踏み入れてないのはちょっと不思議なくらいだ。
597,2004年6月18日,杉浦日向子,江戸アルキ帖,新潮文庫,640円
江戸への旅日記。イラストが綺麗。この風景が残っていれば良かったのに。
598,2004年6月20日,村上春樹・大橋歩,村上ラヂオ,マガジンハウス,1238円
暑くて暑くて何もしたくないけど村上春樹のエッセイを読むだけなら出来そう、と急遽借りて来た本。どんどん読んだ。
599,2004年6月20日,村上春樹・安西水丸,ランゲルハンス島の午後,光文社,1300円
これも「どんどん」のうちの一冊。絵が綺麗。
600,2004年6月20日,村上春樹,村上朝日堂はいほー!,文化出版局,900円
さらに「どんどん」 財テクの話が出て来て、またもや不思議な気持ちに。
601,2004年6月21日,村上春樹,やがて哀しき外国語,講談社,1400円
もっと「どんどん」 ちょっと深めのエッセイ。
602,2004年6月21日,泉鏡花,歌行燈・高野聖,新潮文庫,400円
まず『高野聖』を読んだ。文章はたいそう良かったのだけど、終わり方がちょっと不満だった。そのせいなのか私の文章読解能力が低いせいなのか分からないけど、『高野聖』以外の作品を読み進める事が全く出来なかった。確かに読みやすい文章じゃないんだけどねえ…… うーん。
603,2004年6月23日,川上弘美,ニシノユキヒコの恋と冒険,新潮社,1400円
ニシノユキヒコのような男に出会ってしまったら、ひとたまりもないな。
604,2004年6月23日,村上春樹,若い読者のための短編小説案内,文藝春秋,1238円
下手な文章読本より、小説を書く勉強になった。役立てられるかは分からないけど。
605,2004年6月23日,早川暢子(他多数),文藝別冊 総特集 森茉莉,河出書房新社,1143円
図書館では森茉莉の本が見つけられず、とりあえず特集本を借りてみた。森茉莉に関するエッセイ等がメインだけど、本人の文章も入っているので。
606,2004年6月26日,村上春樹,雨天炎天(アトス−神様のリアル・ワールド),新潮社,?円
男性しか入れないギリシャ正教徒のための土地への旅行記。小さい修道院が良い感じ。
607,2004年6月26日,村上春樹,雨天炎天(チャイと兵隊と羊−21日間トルコ一周),新潮社,?円
トルコへの旅行記。トルコ人の親切が良い感じ。アトスもそうだけど、写真が綺麗。
608,2004年6月26日,村上春樹・佐々木マキ,カンガルー日和,講談社文庫,448円
短編集。こういうショート・ショートが読みたかったんだ!
609,2004年6月28日,村上春樹,村上春樹全作品1990〜2000・1 短篇集T,講談社,?円
『TVピープル』『夜のくもざる』等に収録されていた短編が集められている。『ホルン』が一番のお気に入り。本人の詳しい解説が付いているのがお得。
610,2004年6月28日,村上春樹,TVピープル,文藝春秋,950円
『村上春樹全作品1990〜2000・1 短篇集T』に入っていなかった『眠り』だけを読んだ。
611,2004年6月28日,村上春樹・佐々木マキ,羊男のクリスマス,講談社,1200円
絵本。羊男は他の小説の中だとあまり良い待遇を受けていない印象があったので、ハッピーエンドで終わった事にホッとした。
612,2004年6月28日,村上春樹,パン屋再襲撃,文藝春秋,900円
渡辺昇が沢山出て来た。どうでも良いけど文藝春秋の本ってとっても文藝春秋っぽい。活字が全部同じ気がするのだけど、気のせい?
613,2004年7月5日,村上春樹・安西水丸,象工場のハッピーエンド,新潮文庫,552円
とうとう買ってしまった! 村上春樹のエッセイとショート・ショートしか受け付けない精神状態なんだもの……。
614,2004年7月5日,村上春樹,うずまき猫のみつけかた,新潮文庫,667円
さらに買ってしまった! もうどんどん読むのだ。
615,2004年7月5日,村上春樹・安西水丸,日出る国の工場,新潮文庫,667円
工場見学記。アデランスの工場の話に「あっ、笠原メイ!」
616,2004年7月5日,村上春樹,もし僕らのことばがウィスキーであったなら,新潮文庫,476円
ウィスキーが飲みたくなる本。倒れないなら本当に飲みたい…… アイラ島のシングル・モルト!
617,2004年7月8日,和田誠・村上春樹,ポートレイト・イン・ジャズ,新潮文庫,781円
私もジャズを聴いてみたいな。(上のウィスキーといい、影響受けまくり。でもジャズを聴いても倒れないぞ!)まずはルイ・アームストロングあたりから。
618,2004年7月8日,村上春樹・糸井重里,夢で会いましょう,講談社文庫,448円
やっぱり村上春樹のショート・ショートは良いなあ。もっと読みたいけど、あとは普通の短編と長編しか残ってないかな?
619,2004年7月13日,村上春樹,ザ・スコット・フィッツジェラルド・ブック,中公文庫,583円
フィッツジェラルドの事なんて何にも知らなかったので、色々と勉強になった。奥さんがプロになれない芸術家で、精神科にかかっていた事とか。その経緯が身につまされるような感じで怖かった。スコットの代わりに発狂したようにも思う。村上春樹が訳した短編も二つ入っている。その内の一つ『リッチ・ボーイ』は「青春の夢と挫折の物語」であるらしいけど、私は主人公ではなく相手の女の人の方に感情移入したので、「ざまぁカンカン!」と清々してしまった。
620,2004年7月13日,杉浦日向子,大江戸美味草子(おおえどむまそうし),新潮文庫,400円
江戸時代の美味しい物の話。夜中に読んでいたらお腹が空いて空いて困ってしまった。まずはどじょうが食べたい。
621,2004年7月13日,春日正哉,青龍公記1,Shaltics,?円
確か二年前の夏コミで買ったのではなかったか。ようやく読み終えてホッとした。
622,2004年7月13日,龍也,月と夜と太陽(前編),曖昧堂,?円
去年の夏コミでお隣になったご縁でもらった本。これも夏コミ前に読み終えられてホッ。
623,2004年7月13日,栗原繁,マリーベルは死んだとパパにつたえて,LIFE SYSTEM,?円
確か1200円くらいだったかなあ。これも二年前の夏コミで買ったはず。同人誌にこの値段か、どうしよう、と迷ったのだけど、題名があまりにカッコ良いので奮発してしまった。異世界に放り込まれた六人の生活と悩みが丁寧に描かれていて、面白かった。ぐんぐん読み進められて三時間くらいで読了。こんな事ならもっと早くに読めば良かった。隆明と美香の章(第三章)が一番好き。たぶんこの二人に一番感情移入出来たのだと思う。ところでこの話のどの辺が「マリーベルは死んだとパパにつたえて」なんだろう…… マリーベルもパパも出て来ないのだが。ま、物語に満足したからそれで良し。
624,2004年7月15日,茂山千五郎(監修),茂山千五郎家のおまわり,レギー,2000円
「おまわり」とはおかずの事。千五郎家の食事の話と、そのレシピ。京都料理は苦手かな、と思っていたけど、作りたい料理もけっこうあった。
625,2004年7月24日,奥田英朗,空中ブランコ,文藝春秋,1238円
つい最近、直木賞を受賞した作品。爆笑、という宣伝文句で売っているけど、私は笑いより「優しさ」を感じた。心が弱っていても読めそうな所が良いなあ。
626,2004年8月3日,伊藤綾子,ナゲヤリな僕ら,drops,?円
東京ポエケットで買った。うまく言えないけど良かった。何か言おうとすると、つい表紙の模様を褒めたりしたくなってしまう。もちろんそれも良いんだけど、一番の魅力はやっぱり詩の方。無理やり言葉にするなら、うーん、押し付けがましくない所が良いの、かな?「生きる」「ヨロコビ」「生前葬」「切り捨て御免」が特にお気に入り。
627,2004年8月3日,ウタシロ,蛹化箱,drops,?円
東京ポエケットで買った。読めば読むほど「ウタシロさんはまことの詩人であるなあ」と思う。物語でも決意表明でもなく、言葉で出来た風景。読んでいてとても気持ち良い。どれも好きだけど、「プログラム6番」「台風」「あるべきかたち」が特にお気に入り。
628,2004年8月3日,ウタシロ,モールス,drops,?円
東京ポエケットで買った。「思春期ビタミン」私は透明さを求める少女ではなかったので、共感、とはちょっと違うのだけど、何となく「分かる」気がした。「近くにあった何か」を感じる、というのかな。「カーペットを洗う」のお父さんもすごく良い。「金木犀」も「夕暮れ鮭弁」も良い……ってどれも良いんじゃないか。
629,2004年8月3日,ウタシロ,色相環,drops,?円
東京ポエケットで買った。原作詩と、それのウタシロさん版。さすがにウタシロさんが選んだだけあって、原作詩はどれも素晴らしい。特に杉澤加奈子さんの「カラフル」は最高! きっとこういう試みをすると、すごく勉強になるんだろうなあ、と思う。
630,2004年8月3日,ウタシロ,何かしら明るいもの,drops,?円
東京ポエケットで買った。理科大好き人間なので、実験室の出て来る「清潔な純愛」をたいそう気に入った。「待合室は活気に溢れている」は薬局に勤めていた時の事を思い出した。カーテンを洗ったり、蒲団を干したり、ウタシロさんの詩の中の登場人物は働き者だなあ。
631,2004年8月4日,大村浩一(編),詩誌ゴブリン第6号,ゲイン社,200円
東京ポエケットで買った。物理の詩が気になったので。
632,2004年8月4日,中沢直人(編),かばん2003年12月号,かばん,500円
東京ポエケットで買った。『短歌パラダイス』を読んでからずっと気になっていた、「かばん」の同人誌! ポエケットに出ているとは知らなかったので、見つけた時はたいそう嬉しかった。入谷いずみの「スカートの下にジャージをはきこんでハニワハニワと踊る少女ら」という歌に爆笑。これを紹介している井辻朱美の評論と、10月号の歌に対する雨宮司の評論が興味深かった。
633,2004年8月4日,森茉莉,私の美の世界,新潮文庫,438円
エッセイ集。どの文章も好きだけど、やっぱりお父さんに関するものが一番良いな。小説も読んでみたい。
634,2004年8月5日,蛾兆ボルカ,POEM ROSETTA 2004.3/創刊号,POEM ROSETTA,200円
東京ポエケットで買った。蛾兆ボルカ「蕩児の帰郷」、Fiorina「祈り」、かの寿星「白い自転車」「ルパン三世の背中」が切なくて私好みだった。その他の詩や評論も面白かった。
635,2004年8月5日,安部行人,SCRAP PLACE LONELY KING,KOSMONAUT,200円
東京ポエケットで買った。ハードボイルド。
636,2004年8月5日,神無遼,雪,LOVESICKNESS,0円
東京ポエケットでもらった。
637,2004年8月5日,神無遼,AKATUKI,LOVESICKNESS,0円
東京ポエケットでもらった。
638,2004年8月5日,糸川草一郎,草のこころ,あおば,?円
東京ポエケットで買った。
639,2004年8月6日,高階杞一,ガーネットVOL.37,空とぶキリン社,500円
東京ポエケットで買った。確か100円になっていた。
640,2004年8月6日,高階杞一,ガーネットVOL.33,ガーネット・クラブ,500円
東京ポエケットで買った。確か100円になっていた。
641・642,2004年8月11日,中村文昭,えこし通信創刊準備第5・6号,0円
東京ポエケットでもらった。
643,2004年8月16日,姫野由香,白衣と意外性の研究,みいこプロ,500円
夏コミで買った。官能部分が多くて大満足。みなもの「ウブであるがゆえの大胆さ」が可愛い。
644,2004年8月17日,満留賀鴨南,犬乃足跡,満留賀,200円
夏コミで買った。『八犬伝』を読んでいない私には、年表など分からない所もあったが、二つの地図はけっこう楽しめた。「関宿」が気になる。
645,2004年8月17日,満留賀鴨南,今様解釈 國姓爺合戦,満留賀,200円
夏コミで買った。第三章が特に面白かった。「そうまでして虎を退治したいか」という所で笑ってしまった。そして「虎退治の論理」に「へ〜」と感心。歴史と物語の違い(というか現代では許されない程の大違い)も興味深かった。
646,2004年8月17日,島田詩子,階−きざはし−,虚影庵,300円
夏コミで買った。(『宴のあと』の歌を渡して割引してもらった。)今回初お目見えの「傀儡あそび」は、雰囲気を崩さないように言葉を紡いでいくのが大変だったろうなあ、と感心した。古典が苦手な私には到底使えない魅力的な言葉が満載。インモラル大好き人間の私は、最後の2ページが気に入った。もっと派手にやっちゃっても良いんじゃないか? と思ったりするのだけど、どうなんだろう。ライナーノーツも面白かった。
647,2004年8月17日,島田詩子,墓参,虚影庵,100円
夏コミで買った。表紙がステキ。
648,2004年8月17日,島田詩子,オリオンのように,虚影庵,150円
夏コミで買った。私にとっては「ええええーーーー!! だ、誰! 誰が書いたの、これは?!」なストーリー。どうやら私の中では「虚影庵さん=猟奇短編」のイメージが出来上がっていたらしい。これはこれで甘酸っぱくて好きだけど。
649,2004年8月17日,光俊太郎,眼鏡っ娘アンケート1・2・3,道楽,0円
夏コミでもらった。私の知らない世界がここに。私はどちらかというと「眼鏡っ娘=真面目で不器用な女の子」のイメージがあったが、「その世界」では武器との組み合わせで考えられたりしていて、けっこう強いイメージもあるんだなあ、と感心したりした。いや、基本的にはクスクス笑いながら読んだけど。
650,2004年8月17日,光俊太郎,眼鏡の君には敵わない,道楽,200円
夏コミで買った。(『野薔薇の誕生日に』と合わせて300円にしてくれた。どちらもPFCAから続く小野寺&西山シリーズ。)学園ラブコメは可愛いなあ。どう考えても両思いなのに、グズグズ考え込んだり、真っ赤になったり。ヒャア!(無意味に奇声を発する私。)眼鏡っ娘好きという訳でもない私でもこれだけ楽しめるのだから、その道の人はどれだけ喜ぶのだろう……
651,2004年8月17日,光俊太郎,野薔薇の誕生日に,道楽,200円
夏コミで買った。「言葉だけでなく、どこか体に接触しろ、西山! オリャオリャ!!」と思いながら読んでいたので、ラストには大満足。「初めてのお手々つなぎ」は胸キュンだよなあ。何であんなにドキドキするんだろう。あとがきに「西山ちゃんは小野寺くんを待っていられるのか?」とあったけど、あれだけあからさまに自分を好きである事が分かれば、いくらでも待つんじゃなかろうか。少なくとも私と西山ちゃんは待つ!(勝手に断言)思わず自分がどれだけ待ったか数えてみたら、二年三ヶ月だった。よくやったよ、ほんと。体に悪いからあんまり待たせないで欲しいものだよね。
652,2004年8月17日,光俊太郎,道楽カタログ51〜61,道楽,0円
夏コミでもらった。小野寺&西山シリーズ「君の眼鏡が悪い!」買わなくっちゃ。
653,2004年8月18日,春日正哉,素粒子戦隊ファインマン10−しつこいぞ再生フェルミ軍団編−,Shaltics,100円
夏コミで買った。いつも通り面白かった。
654,2004年8月18日,桜野聖雪,Cantique,天使奏楽堂,300円
夏コミで買った。まず表紙が可愛い! 妹のセリフでいくつか気に入ったものがあった。桜野さんの文章の「終わらせ方(句点のところ)」が好きだ。
655,2004年8月18日,小田杳,girls in trouble!,WE,200円
夏コミで買った。特撮で百合でも抵抗なく楽しめた。おそろいのパジャマ、に懐かしい気持ちになったり。エスパー、という事できみ子ちゃんを思い出した。一番最初のページにある短い文章が好き。
656,2004年8月18日,小田杳,LONG WAY TO GO,WE,?円
夏コミでもらった。私はどちらかというと君原的人間だけど、長瀬の悩みも身近に感じた。いくつかのセリフにドキッとした。
657,2004年8月18日,小田杳,ないしょダヨ1,WE,300円
夏コミで買った。「深山さん、前に出てきて下さい」「ちがいまーーーす!」で思わず笑ってしまった。小田さんの本って、何だかんだでけっこう百合要素があるんじゃなかろうか。
658,2004年8月18日,小田杳,I'll,WE,?円
夏コミでもらった。これも一番最初のページにある短い文章が好き。高校生らしい人間関係がよく出ているなあ、と思った。全員苗字で出て来るので、最初、それぞれの性別が分かりにくかったが、最後はちゃんと判別出来るようになっていた。相川さんが好きだ。君原君はいつまでこういう調子で生きてゆくのだろう。恋はしないのだろうか。この話もちょっと「百合要素あり」のように思う。本筋と関係ないが、純文学の印象についての話が面白かった。
659,2004年8月19日,日城志希・高波修,FKO通信Vol.12,湘南ソロモンFKO,0円
夏コミでもらった。
660,2004年8月19日,高波修,YAKINIKU!!シングル,湘南ソロモンFKO,100円
夏コミで買った。自意識過剰なお兄さんが一人で高級焼肉店に行くまでの様子が、これでもか! これでもか! と事細かに描かれていて面白かった。「一人で地形図を買うのがものすごく大変だった。」と言っていた友だちを思い出した。
661,2004年8月19日,飯田浮浪斎,雑草屋異文録・零,雑草屋,0円
夏コミでもらった。人間の真実はホチキス丸見え本の中にある。甘々ストーリーでフワフワになった私の心を、ぐっと地面に結び付けた感じ。(甘々は甘々でもちろん大好きなんだけど、それはそれ、これはこれ。)こういう暮らしをしても、ちゃんと生き延びた浮浪斎さんは、ダメ人間なんかじゃない、と思った。ダメ男愛好会会長の私が言うのも変な話だが。浮浪斎さんはここから出発するんだな。次に書かれるであろう小説が楽しみだ。
662,2004年8月19日,相川氷牙,Summer Wave,Super Selfish Space,200円
夏コミで買った。夏コミ購入同人誌の甘々度を上げた人がここにも。何だってみんな甘々のラブラブなんだ! 流行中なのか?!(単に私が無意識のうちに、そういう話ばかり選んでいるだけなのかも……)夏の海の恋という事で、さらりとさわやか。私も花のある生活を送りたいなあ、なんて思った。
663,2004年8月24日,栗原繁,昨日はここにある,LIFE SYSTEM,?円
夏コミで買った。客観的に見ても「そんな女とは別れた方が良いんじゃ……」と思ってしまうのだが。
664,2004年8月24日,栗原繁,ささやかな邂逅,LIFE SYSTEM,0円
夏コミでもらった。
665,2004年9月2日,姫野由香,偶発的蜜月,みいこプロ,300円
コミティアで買った。みいこプロさんの小説を読むと、必ず泣いちゃうんだよね。描かれているのはまぎれもない「幸福」なのに。それを失った時の悲しみを知っているから。
666,2004年9月2日,速水貴帆,失恋慕情,光の旅,150円
コミティアで買った。詩集。甘々より失恋ものを読んでいる方が安心するあたり、私の「諸行無常的性格」がよく表れているな。気に入った言葉がけっこうあった。私が一番共感したのは「失恋」 これは速水さんにとっても「自分に一番近い」詩であるらしい。何だか感慨深かった。
667,2004年9月7日,北条佐名子,波木道で待ってて,北奏館,150円
コミティアで買った。
668,2004年9月7日,島田詩子,すごいパソコン,虚影庵,0円
コミティアでもらった。ざぶとん一枚!
669,2004年9月7日,しろ,ネタ日記,だるま堂書店,0円
コミティアでもらった。
670,2004年9月7日,銭湯ばに〜,サムライ人間ユキチ,だるま堂書店,0円
コミティアでもらった。バカバカしい〜 思わず何度も笑っちゃった。
671,2004年9月7日,北原友輝,ミラヒテ,神楽同盟,400円
コミティアで買った。
672,2004年9月17日,光俊太郎,君の眼鏡が悪い!,道楽,200円
そうさく畑で買った。(正確に言うと、コミティアで間違って買ったものと交換してもらった。さらに言うと、交換なんて言いつつ間違った方ももらっちゃったのだが。)このシリーズ、ほんと好きだなあ。何度もクスクス笑った。特に柔道部の朝練の場面と、最後の一行にバカウケ。
673,2004年9月17日,光俊太郎,そのとき輝くボクだから,道楽,400円
そうさく畑で買った。女性恐怖症の男の子と、ボーイッシュな女の子の恋物語。ダメ男を好きになった女の切なさがよく出ていて、読むのがやめられず、電車を乗り過ごしてしまった。次の日はこれを読み終わらせたがために遅刻しちゃうし。光さん恐るべし。どうでも良いけど、ここのサークルは「眼鏡」が売りのはずなのに、私の中では「甘々ラブストーリーサークル」と位置付けられている……
674,2004年9月17日,姫野由香,かたれんじ,みいこプロ,50円
そうさく畑で買った。本編の前の感じが分かった。けっこう光子が気になる。
675,2004年9月17日,姫野由香,片手に祝福,みいこプロ,200円
そうさく畑で買った。『雨夜のモラル』も読んでみたいなあ。まだあるのかなあ。
676,2004年9月17日,速水貴帆,君と僕の物語,光の旅,50円
そうさく畑で買った。また甘々度を高める人がここに……
677,2004年10月14日,森村泰昌,「変わり目」考,晶文社,2300円
浦安の図書館で初めて借りた本。環境変化で敏感になった心には、森村エッセイがぴったり。
678,2004年10月21日,宮沢章夫,百年目の青空,マガジンハウス,1300円
いつもの笑えるエッセイ要素八割、演劇や小説に近い要素二割。二割の所でおおーっと思い、八割の部分でクスクス笑った。やっぱり宮沢章夫は良いなあ。
679,2004年10月24日,宮沢章夫,牛乳の作法,筑摩書房,1400円
今回は評論的なエッセイ。去年(だったよな?)の舞台の事を思い出しながら読んだ。文章に加速感があったので、読むスピードも自然と速くなった。
680,2004年10月31日,森茉莉,魔利のひとりごと,筑摩書房,1800円
やっぱり森茉莉の文章は良いのだ。フランスの話が多かった。
681,2004年12月31日,カミカゼウルハ,schwan,活版オナニィズ,500円
そうさく畑で買った。(本当はもっと前に読んでいるのだが、とりあえずここから先はこの日付で入力。)文章が綺麗。謝るシーンが良かった。
682,2004年12月31日,森茉莉,記憶の繪,ちくま文庫,760円
昼ごはんを食べながらゆっくりゆっくり読んでいった。
683,2004年12月31日,小田杳,彼は優しい羽をもっている,WE,?円
コミティアで買った。だいすけさんがかわいそうな気がした。
684,2004年12月31日,相川氷牙,夢の通ひ路,Super Selfish Space,200円
パロディ書くために読み直し。
685,2004年12月31日,神無遼,告白,LOVE SICKNESS,0円
そうさく畑でもらった……んだったよね? いろいろな所で会うから分からなくなってしまった。恐ろしい人生。つらい話。でも不思議と読んで元気になった。ばーちゃんが入院して落ち込んでいる時に開いて良かった。
686,2004年12月31日,神無遼,いつか見た空の下で,LOVE SICKNESS,0円
そうさく畑でもらった……はず。『告白』の後これを読むと、遼さんが直接的な言葉を使う理由が分かる気がする。
687,2004年12月31日,石山春東,白雨,活版オナニィズ,200円
これは文学フリマで買った……んだっけ? メモをサボるといつ買っていつ読んだのか全然分からなくなっちゃうなあ〜 反省。
688,2004年12月31日,相川氷牙,原神破戒伝 零,Super Selfish Space,0円
コミティアでもらった。そしてパロディの依頼を受けたのでした。
689,2004年12月31日,樹槻青果,無類の海,蒼天の門,0円
そうさく畑でもらった。なかなか面白かった。
690,2004年12月31日,Maki・篠仲あゆみ・小谷姿子,雛,鶴のたまご,?円
そうさく畑で買った……のだと思う。
691,2004年12月31日,姫野由香,My first sweetie,みいこプロ,400円
これはどこで買ったんだ? もう全く分からない。今年の後半のイベントは毎回みいこプロさんで買い物したような気がする。
692,2004年12月31日,杉澤加奈子,ボクジュウ,200円
「おかえり」というイベントで買った。実家を離れて日が浅いせいか、『穴』が泣けた。
693,2004年12月31日,高波修,FKO通信,湘南ソロモンFKO,0円
コミティアでもらった。草間彌生の話が出ているのに驚いた。
694,2004年12月31日,速水貴帆,おかしな彼女,光の旅,0円
コミティアでもらった。甘〜い。
695,2004年12月31日,鴇沢亜妃子,ゆく年くる年,MORPHEUS,?円
これもどこで買ったか全然覚えてないや……。
696,2004年12月31日,西野白姫,?,金烏玉兎,0円
これはコミティアかな?
697,2004年12月31日,奥田英朗,イン・ザ・プール,文藝春秋,1238円
危うく入力し忘れる所だった。ふー。メール中毒の高校生の話が笑えた。