2010年03月31日

水戸コミケ「美味しい!」旅行記(観光編)

3/20 0:30
 出発前夜…… というか日付変わって当日の深夜。
 荷造りもシャワーもまだなのに、何故か私は「三種の春巻き」を作っていた。
「チーズとエリンギとアボガドの春巻き、うめー!!」
 いや、その話は水戸と何の関係もない。
 どうしてそんなことになってしまったのか、社会に対する憤り等も交えつつ長々と説明したいところだが、水戸とは何の関係もないので省略。

 とにかく私が言いたいのは、
「結局寝たのが3:00だった」
 ということ。
 新刊を出す訳でもないのに、無駄に修羅場である。

3/20 7:00 起床
 寝不足のぼんやり頭のままシャワーを浴びて、バタバタと荷造り。
 家を出る直前、ペチコートをはき忘れたことに気付く。
 スカートをふんわりさせ、スリットからひらひらを見せるための下着ですね。
 別に無くても困らない。
 でも、ピンクハウスマニアを武士にたとえるなら、ふんどしを締め忘れたようなもの。
「気合が違うんじゃー!」
 慌てて玄関でスカートをまくり上げ(はしたなくてすみません)ペチコート装備。
 走れ!

 最寄り駅に着き、予定より一本遅れの電車を待つ。
 その間に持ち物をチェック。歯ブラシ、靴下……
「あ〜っ パンツ忘れたー!!」
 どうも下半身がおろそかになっているようです。
 いいよもう、二日間同じのはくよ……(ばっちくてすみません)

10:03頃 新松戸駅
 待ち合わせ時刻よりちょいと遅れて到着。
「待った?」
「大丈夫だよ」
 今回、一緒に旅するのは、幼馴染みのちかさんである。
 いつも私の同人活動を手伝ってくれているのだけど、水戸まで付き合ってくれると聞いた時には驚いた。
 ありがたいことです(なのに遅刻してごめん)

 今朝の失敗の話をしながら、JR常磐線(各駅停車)に乗る。
 柏駅で快速に乗り換え。
 ホームが違うため、荷物抱えての移動はちょっと大変。

 今回、特急は使わずに、のんびり行くことにした。
 長い道中、水戸に着いてからの観光計画を練る。
 大量の付箋が貼られたカタログと、付録の「別冊水戸ガイド」を見て、ちかさんはウケていた。

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 いつものコミケよりずーっと熱心だからね。
 だって、水戸を満喫したいんだもん!

12:00頃 水戸駅到着
「ちょうど二時間だね〜」
 まずは北口に降り、茨城交通水戸駅前案内所へ。
 水戸コミケのイベントの一つ「スタンプラリー」の台紙を買わなければいけない。
「バス停7番乗り場前だってよ?」
「どーこだー」

 私もちかさんも、水戸に来るのは初めて。
 巨大な駅前ロータリーがあり、どちらに向かえばいいものか、少々戸惑った。
「あったあった!」
 ちかさんが窓口へ。
 私たち以外にも、スタンプラリー台紙を求める人がけっこういる。
 前日からもう、水戸にオタクが集まりつつあるのだ!

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 この台紙は、水戸駅近辺のバスが1日乗り放題になるきっぷを兼ねている。
 (使えるのは茨城交通と茨城オートのみ)

「最初、普通のフリーきっぷを渡されそうになったよ」
 とちかさん。
「オタクに見られなかったんだ!! すごーい!」
 そう、ちかさんは、真夏のソーダ水のようなさわやかな外見をしている。
 私とちかさんを並べて、
「どちらがオタクでしょう?」
 という問題が出題されたとしたら、100人中100人が私を指差すと思う。
 (正解は「二人とも」なんだが)

 中身は濃度200%の腐女子なのになー
 20年間熟成のバルサミコ酢なのになー

 ちかさんは全身を水色で固め、私は真っ赤なドレスをひらひら。
 オタクブルー、オタクレッド、水戸の街へゴー!!

 腹が減っては戦は出来ぬ、という訳で、昼飯を食べに郷土料理屋さん「山翠」へ。
 偕楽園の方向に向かうバスに乗り、泉町1丁目というバス停で降りる。
 道が少し渋滞していて、10分ほどかかった。

「このお店、コミケ会場のすぐそばだよね」
「どこかなー」
「あっ!」
 突然、空を指すちかさん。

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「アドバルーンだ!」
「『コミケでまちおこし』って書いてある!!」
 (写真では分かりにくくてすみません)
「あの下が会場だ」
「すげー」
「盛り上ってるね〜」

 かつてデパートだったビルに、アドバルーン。
 何だか胸がキューンとしますな。

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 バス停から細い道を渡ってすぐのところに、お店を発見。
 店内は広く、かなりの席数があり、並ぶこともなく入店出来ました。

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 私が注文したのは、いわし納豆と納豆天ぷら。
 いわし納豆は、器に焼きいわし・納豆・新玉ねぎが盛ってあり、うずらの卵で混ぜて食べる。
 納豆天ぷらは、納豆が野菜と一緒にかき揚げになっています。

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↑納豆天ぷらの納豆部分をクローズアップ

 どちらも味のバランスが良くて、ものすごく美味しい!!

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↑これはちかさんが頼んだ納豆釜めし。こちらも美味しかったそうです。

 水戸に着いて一時間も経たないうちに、納豆の臭いをしっかりと体に染み込ませた二人。
 これでよそ者として犬に吠えられたりすることもあるまい。

「最初から大当たりだ〜♪」
 と感激しながら店を出る。
「一応、明日の会場を見ておこうか」
「そうだね」

 横断歩道を渡り、古い曲を大音量でかけているお店の前を通る。
「演歌……というか『歌謡曲』って表現がぴったりだ」
「すごいね」

 即売会会場の裏に回ると、おお、垂れ幕が!

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 すでにオレンジ色のジャンパーを着たスタッフがたくさん集まり、わいわいと働いている。
 それを見たちかさん、
「前日搬入……」
 とつぶやいて、ピタッとその場に立ち止まった。
「荷物!」
「ああ〜!!」

 そう、私たち(っていうか私!)即売会で売るための本が入ったカートを、「山翠」のレジに預けて、そのまんま忘れて来てしまったのだ。
「水戸まで何しに来たんだ〜」
「『前日搬入』で思い出すのもねぇ」
 大慌てで「山翠」に戻りました。

「ちかさんが早く気付いてくれて良かったよ。ああでも、明日まで置いておけば、会場に近いし楽で良いか!」
「即売会より料理屋さんの開店の方が遅いでしょ! 何も売れなくなるよ!!」
「そっかー」
 のんき過ぎるサークル代表ですみません。

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↑会場裏にある、水戸芸術館のシンボルタワー

 カートをカラカラ引きながらバス停に戻り、弘道館へ向かう。

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↑途中で撮影した徳川慶喜公像。

 銀杏坂というバス停で降り、坂を登る。
「あれっ、面白い建物がある」
「何だろう」

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 近付いてみると……
「小学校だ!!」
「瓦屋根だよ」
「景観を大切にしたんだね」
 この辺りは、とても落ち着いた雰囲気です。

 弘道館は、江戸時代の終り頃に作られた、大学のようなところ。
 入口前でスタンプラリーのスタンプを、ポン!
 せっかくなので、中にも入ることにしました。
(入館料190円。フリーきっぷがあると150円に割引)

 色々な資料が展示してあり、歴史好きな人はかなり楽しめると思います。
 でも、私たちが一番長くいたのは勉強コーナーではなく、縁側。
 足をブラブラさせて庭を眺め、ぼぉ〜
 日差しが照って、ポカポカで、それはそれは気持ち良い。

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「いいね〜」
「なごむね〜」
「……」
「……」
「花も咲いてるね〜」
「綺麗だね〜」
「……」
「……」
「なんかさー」
「うん」
「この後行かなきゃいけない所があった気がするよね〜」

 スタンプラリーの途中だということを忘れてしまう程の居心地の良さ。
 縁側にべったり貼り付いた尻を持ち上げて、次の目的地へと向かいました。
 名残り惜しい。

 そうそう、弘道館の庭は砂利敷きなので、カートは持っていかない方が良いです。
(失敗! 先にホテルへ行けば良かった)
 建物の入口にいる親切なおばちゃんに、預かってもらいました。
 私の赤いドレスを見て、
「まあ〜 踊り子さんみたいだねぇ。明日、明後日のために来たの?」
 と話しかけてくれて、嬉しかったな。
 今度は忘れずに回収しましたよ!

(この後川又書店に行ったと思うのだけど……
 弘道館の前だったかな? 記憶が曖昧。
 まあとにかく、ここでもスタンプ、ポン!)

 荷物を置くために、今夜泊まる「三の丸ホテル」へ。
 チェックインし、部屋に向かうと、
「ん?」
 エレベーター前に、こんなものが!

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 A3両面刷りの、四つ折り。
「大手じゃないサークルが、自分たちのことを知ってもらうために、夜なべして原稿を書き、イベント当日の朝、コンビニで印刷して持ってきたチラシ」
 みたいなにおいがプンプンするんですが!
 同人やってる従業員がいるのかしら。

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↑部屋にはこういうのも

「暑いね〜」
 どこに行っても雨が降る雨女の私には珍しく、今回はものすごい晴天。
 荷物だけでなく、コートもホテルに置いていくことにする。
 この時期は服の選び方が難しい。

 ホテルを出て、水戸駅北口へ。

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↑水戸黄門像があります

 バスに乗り、偕楽園へ向かう。
 15分程で着いた。
 レストハウスの横でスタンプ、ポン!
「とりあえずスタンプを全部集めちゃおう」
 映画「桜田門外ノ変」オープンセットへ急ぐ。
 しまわれていたスタンプを出してもらって、ポン!

「おー! これで今日行くべき場所は終了!!」
「つい一生懸命まわっちゃったねぇ〜」
「あとはのんびり観光だー!」

 さきほど急ぎ足で通り過ぎた千波湖のほとりを、ゆっくり戻ってゆく。
「千波湖って、なんて読むんだろ?」
「ちなみこ?」
「ちばこ?」
「せんなみこ??」
 正解は「せんばこ」
 ちかさんが英語版の看板を見つけて分かりました。

 そんなに期待していなかったのですが(すみません)この千波湖が素晴らしかった!
 可愛い水鳥がた〜くさんいるの!!

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 特にキュートだったのがこの子(黒鳥(コクチョウ))

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↑奥にも小さく写っている

 メチャクチャ人懐っこくて、やって来た全ての人を歓待してくれます。
 君の足はどう見ても、アスファルト向きじゃないと思うんだけど。

 ホテルでもらったチラシの千波湖豆知識によると、ここの白鳥のほとんどが水戸生まれの水戸育ちで、どこにも渡らず一年中水戸にいるそうです。
 ここにいればエサに困ることもなさそうだしね…… 

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↑常磐線にかかる橋から見た偕楽園

 せっかくなので、偕楽園内にある好文亭に入ってみる。
(入館料190円。フリーきっぷがあると150円に割引)
 襖絵が非常に美しく、素敵な場所なのですが……
 えらい混んでました!!

「進まないね〜」
 入場者が多過ぎて、室内で行列する羽目に。
「この先に何があるんだろ? もしやアトラクション?! スプラッシュ・マウンテンみたいなのに乗せられたらどうしよう!」
「水じゃなくて、納豆まみれになるんでしょ」

 私たちを待っていたのは階段でした。

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↑最上階(三階)からの眺め

 好文亭を出た後、今回一番楽しみにしていた、梅の撮影。

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 下手っぴですみません。
 でも撮ってる本人は幸せいっぱい♪

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↑梅の木は、シルエットも美しい

 偕楽園を出たのはPM6:00頃。
 夕飯には少し早い。

「ねえ、行きたいカフェがあるんだけど、バスを途中下車しても良い?」
「いいよー」
「やった! 場所的に無理かと思ってたよ〜」

 南町三丁目で降りて、「紅茶館」
 
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 私は国産紅茶と、スコーンを注文。
 このスコーンがすごい。

 お皿に畳んだふきんが置いてあり、そこに薄くて丸いレンガのようなものが載っている。
 このレンガは熱々。
 その上に紙を敷いてスコーンが出てくるので、おしゃべりしながらゆっくり食べても、温かいままなのだ。
 なんてステキなおもてなし!
 味ももちろん美味しい。

 ちかさんはミルクティーに感動していた。
「ミルクを入れても薄くならないように、ちゃんと濃く淹れてあるよ!」
「普通の紅茶にミルクを付ければミルクティーだと思っている店が多いのにねぇ」
「うま〜!!」
 牛乳、クロテッドクリーム、ジャムがおかわり自由なのも嬉しい。

 良い店だったね〜 とニコニコしながらバスに乗り、駅前で降りようとしたら……
 運転手さんの不機嫌な声。
「それ、茨城交通さんのでしょ?!」
「えっ」
 どうやらフリーきっぷの使えない、別の会社のバスらしい。
 慌てて運賃を払う。
「すみませんでした〜」 

「気付かないで乗っちゃったね」
「あの様子だと、今日一日、ウンザリするほどやられたんだろうな」
 水戸市内のバスが全て提携すれば、フリーきっぷはさらに便利になるのに。
 旅行者のわがままですが。

 気を取り直して駅ビルのお土産屋さんへ。
「コラボ商品は全部売り切れだ」
「明日買うしかないんだね……」

 改札そばの「milsta(ミルスタ)」もチェック。
 ここは茨城県産の牛乳や乳製品を販売しているミルクスタンド。
 オープンの時、ニュースで流れて興味を持ち、ぜひ来たいと思っていた場所だ(乳製品大好き!)
「でも、さっき紅茶飲んだばかりだからな〜」
「明日の朝、イベントの前に寄ろう」

 ついでなので、南口にも行ってみる。

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↑さて、何でしょう……?

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↑納豆像でした!

 一枚目は暗過ぎて失敗写真なのだけど、ギラギラ光る納豆が妖しくて、絵としては気に入っている。

「もうそろそろ夕ごはん行く?」
「そうだね」

 駅からそう遠くない「茶の間」へ徒歩で向かっ……たのだけど、近道しようと裏通りへ入ったら、迷ってしまった。
 よく知らない街で小さい道に入らない方が良いですね。
 昼ならともかく、夜間は危険なだけ。反省。
 大きな道に戻ってやり直すと、今度は辿り着いた。

 「茶の間」は、料理屋さんというより飲み屋さんという雰囲気。
 お通しのひじきの煮物を食べながらメニューを見る。
 注文しようと思うが……
「おばちゃん、ものすごく忙しそうじゃない?」
 見ていると、店の四方八方から「あれお願い」「これお願い」と声がかかり、その全てに「はいはい!」と元気よく答え、合間に予約の電話を受けたりしている。
「おばちゃんの手が空くまで待とうか」
「そうだね」
 コミケ効果で、普段よりお客が多いのかもしれない。

 しばらくした後、おばちゃんの方から注文を聞いてくれた。
「そら豆と、ゆば刺しと、豚もやし鍋!」
 周囲の男子たちが肉料理を頬張る中、我々はヘルシー路線で。

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↑旬ですなぁ

 この店に来た一番の目的、豚もやし鍋。
 「別冊水戸ガイド」で紹介されていて、どうしても食べたかったのだ。

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「あっ、豆もやし!」
「Dちゃんが好きじゃないから、家じゃ食べられないんだ」
「そうなの? もやしより豆もやしの方がずっと美味しいのに」
 という訳で、豚もやし鍋の一番のポイントは、豆もやしを使っていることです。
 もちろん肉やスープも美味しい。

 具が減ってきたら、ラーメンを入れてもらう。

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 合う! とっても合うよ!!
「うめ〜」
 道に迷っても来て良かった。

「おばちゃん、てんてこ舞いだったけど、最終的に全部やり切ったね」
「すごいなぁ〜」
 なんて感心しながらホテルへ帰還。
 時刻はPM9:45頃。
「今日は一日充実してたね〜」
「そんなに早朝に出てきた訳じゃないのに、色んな場所に行けたね」

 部屋では明日の作戦会議。
「明日さ、ちかさんはコラボ商品を買いに行ってくれない?」
「ええっ」
 ヒドい奴ですね、私。
「開場の拍手も無しで…… ってそれは可哀想か」
「でも買えないで悔しい思いをするのもね……」
「物産展と即売会の時間がほとんど同じなのがな〜 前日から売ってくれれば良いのに」
 何しろコミケで地方の物産を売るなんて、滅多にあることじゃない。
 一瞬で売り切れてしまうのか、それほど急がなくていいのか、全く読めない。

「干しいも、私、三箱欲しいんだ。ちかさんは?」
「買う買う、コラボ商品じゃなくても買うよ。ストーブでちょっと炙ってから食べるの」
「おお、いいね〜」
 オタクとか腐女子とかの前に、おばあさんである。
 隠れ干しいもファンは、意外と多いのかもしれない。
 
 そんなこんなで0:00頃
 期待に胸を高鳴らせながら、
 明日に備えて、おやすみなさ〜い!

イベント編に続く)

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posted by 柳屋文芸堂 at 11:05| 旅行・お出かけ | 更新情報をチェックする