2010年07月17日

生誕250周年記念 北斎とその時代

 いつもは、ただうっとりするために美術館へ行きます。
 でも今回は、
「構図について学ぼう!」
 と少し意識しながら作品を見てみました。
 何しろあの「冨嶽三十六景」がぜーんぶ揃ってるんだから。

 いやほんと、北斎くらい構図のかっこいい画家って、他にいないと思うのです。
 まるで複雑な数式に導かれるグラフのよう。
 彼だけが知っている方程式があったんじゃないかしら……
 うっとり(←やっぱりうっとりしてる)

 人間の描き方も、活き活きしていて素晴らしい。
 完璧な構図の中にきっちり組み込まれていながら、絵の部品という印象は微塵も無い。
 疲れて座り込んでいる男の人の絵なんて、
「ハーッ(くたびれた!)」
 というため息が聞こえそう。
 見ていると、思わず微笑んでしまう。

 勉強のつもりだったのに、結局普通に楽しんじゃったなぁ。

 ふと、
「北斎がカメラを持ったら」
 と考えてみました。

 最初のうちは、
「構図の研究にこりゃいい」
 と散々使って、でも最終的には、
「自分で描いた方が早えや」
 とポイっと捨ててしまうんじゃないかしら。
 同時代の絵師の中では圧倒的に写真的な。
 でも写真で実現するのは不可能な、非現実的構図。

 アニメが好きな人とか、意外と楽しめるんじゃないかな。
 直前、直後の動きが即座に思い浮かぶし。

 そうそう、杉浦日向子の漫画「百日紅」を読んでから行くことをおすすめします!
 「天才北斎」ではなく「人間北斎」を感じながら作品を見られるので。
 みっともないくらい、生と芸術に執着するんだよね……

 原宿駅から徒歩5分の太田記念美術館で、7月25日まで開催しています。

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posted by 柳屋文芸堂 at 02:52| 美術 | 更新情報をチェックする