2012年09月06日

リチャード・ブローティガン「西瓜糖の日々」感想

 不自然なほど穏やかなアイデスの人々と、
 良くも悪くも人間らしい〈忘れられた世界〉に惹かれる人々を、
 肯定も否定もせず描いているのが良かった。

 翻訳した藤本和子の文章も綺麗で読みやすい。
 西瓜糖で作られた危うく不確かな世界は、
 作者と翻訳者がちょっとでも失敗したら、
 簡単に台無しになってしまうと思う。

 この本をこの形で読めるのは、小さな奇跡と言えるかもしれない。

 「西瓜糖」という単語に心がザワザワする人は、読んで損はないと思います。
 架空の物質ではなく、実在するんですね! 知らなかった。
posted by 柳屋文芸堂 at 22:46| 読書 | 更新情報をチェックする