2013年04月12日

小説が目指すもの

「事実は小説よりも奇なり」
 という言葉を嫌う小説書きの人は多いけれど、私は小説より事実(現実)の方が奇妙なのは当然だと思っている。
 納得がいかなかったり、理解を超えていたり、その事実を目の前にした時には処理出来なかったあれこれを整理整頓するのが、小説の役割なのではないだろうか。

 書く人間も、読む人間も、混沌として無茶苦茶な現実に生きている。
 書く側はその中から大切な要素を引っぱり上げ、つなぎ合わせ、
「現実とはどうやらこういう場所のようです」
 という報告書(=小説)を出す。
 読む側はそれを読んで、過去と現在の意味を知り、未来の出来事に備える。

 小説は「奇」な現実を生きる人々の助けになる。

 こんな抽象的な説明で伝わるのか不安ですが……
 私は信じています。
posted by 柳屋文芸堂 at 02:09| 執筆 | 更新情報をチェックする