村上春樹は読む? と尋ねたら、顔をしかめてこんな答えが。
「身近な人に薦められて『ノルウェイの森』を読んだけど、何でこの人はこんなに格好つけるんだろう、描写がしつこいんだろう、って全然合わなくて。それなのに、別の人から短編集をもらっちゃってさー 感想言わなきゃ悪いと思って無理に読んだけど、やっぱりダメで」
私は村上春樹ファンなので、小説をけなされたりすると悲しく感じるのだけど、こういうのは納豆を食べさせられた外国人の感想みたいで面白い。
好みじゃないのに無理に読まされたら、そりゃ嫌になるよ。
村上春樹の作品は有名なものほどAmazonのレビューが酷くて、いつも不思議だった。
何故わざわざ読んで悪口を言うのだろう。
読まなきゃいいじゃん、と。
もしかしたら、ファンから押し付けられた本を仕方なしに読んだ人たちが、鬱憤晴らしに書いているのかもしれない。
「ハルキスト」は自称するものではなく(私は絶対言いたくないぞ……)迷惑なくらい熱狂的なファンのことを、周囲の人がややからかうように「あの人はハルキストだから」と言うんですね。
全国のハルキストのみなさん!
君たちの気持ちはよーく分かる。
しかし村上春樹の文章はクセがあって、全然食べられない人も多いのだ。
非ハルキストを追い詰めるのはやめよう!
私だって、
「村上春樹は小説より旅行記の方が読みやすいよ」
と食い下がるのをぐっと我慢した。
偉いぞ、私!