2014年03月11日

愚痴と見せかけて

 昔、勤めていた薬局で、お客のおばさんたちから旦那さんの愚痴を沢山聞いた。
 たとえばこんな。

「うちの人は気が弱くて、ケガをすると必ず家に戻ってきちゃうの。
 車に轢かれても、仕事中に高いところから落ちても、すぐ救急車を呼べば良いのに、
 足を引きずりながら家に戻ってきて、私と一緒じゃないと病院に行かないの……」

 凄まじいノロケだよな、これ。

 当時、愚痴は100%愚痴だと思って聞いてしまい、
「結婚生活って大変なのかなー」
 と不安になったものだ。

 自分が結婚してようやく、
「愚痴を言うようなふりをしてのろける」
 という感覚が分かった。
 堂々とのろけるのって照れるもんね。

 他のおばさんたちの愚痴も半分くらいはノロケだったのかもしれない。
posted by 柳屋文芸堂 at 01:31| 思い出 | 更新情報をチェックする