2014年05月31日

灰田くんは今、どこで何をしているのだろう?

 村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に、灰田くんという登場人物が出てくる。
 物理学科の学生で、本とクラシック音楽が好きで、能や文楽に詳しく、料理が得意。
 ってどこの俺だ。
 能や文楽に詳しい訳じゃないけれど、狂言と長唄にハマってるから似たようなものだと思う。

 理系の人間が好むものとしては不思議な感じがするかもしれない。
 でも「物理学科」からそっちに行くのはすごく分かるのだ。
 灰田くんは言う。

「何はともあれ、できるだけものを深く考えていたいんです。
 ただ純粋に、自由に思考し続けたい」


 そうなんだよ!!
 理系とか文系とか芸術とかジャンルとかどうでも良くて。
 脳みその翼をバサバサしたい感覚(って伝わる?)
 
 灰田くんは大学を休学し、主人公の前から突然姿を消す。
 彼が出てくるのは回想シーンなので、もし生きていたら30代だ。
 灰田くんは今、どこで何をしているのだろう。

 故郷の秋田で有機農業とかやってそう。
 私が埼玉で「少々やり過ぎな専業主婦」をしているのと同じように。
posted by 柳屋文芸堂 at 00:59| 読書 | 更新情報をチェックする