2014年06月26日

読者置いてきぼり

 Dちゃんに自作小説を読んでもらい、
「読者置いてきぼりで読むのがつらかった」
 と言われたことがある(この間の新作ではありません)

 自分も含めて、アマチュアの作品には読者置いてきぼりのものが多い。
 書いている人が楽しんでいるのはよーく伝わってくるのだけど、物語の中に読者が入っていけないのだ。
 趣味の創作は書き手が楽しむのが一番なので全く構わない。
 ただ、そういう作者の本は二度と買わないよね。

 私はやはり「書いて楽しい」だけでなく「読んで楽しい」文章が書きたいので、
「『読者置いてきぼり』になってないかなー」
 といつも気にしている。

 が。
 読者を置いてきぼりにする文章としない文章の差が、全然分からないのよー!

 たまたま今、小松左京の子供向け短編集「宇宙人のしゅくだい」を読んでいる。
 これは全く置いてきぼりじゃない。
 一行目で視線をガッとつかまれ、そのまま物語の最後まで連れてゆかれる(読まされる)

 子供向けだから、別に難しい言葉も変わった表現も使ってない。
 登場人物の紹介。状況の説明。ひとりごと。
 そんな何てことない描写で始まる。

 何が違うんだろう。
 アマチュアの作品だって、小説内で何が起きているかは分かるんだ。
 でも読者である自分と、登場人物のいる世界の間に壁があるのを感じてしまう。

 そう、読者置いてきぼりかどうかは、他人の文章なら判断出来る。
 当たり前だ。置いてきぼりにされちゃうんだから。
 自分の文章を読んでも置いてきぼりにされない。
 自分の頭では分かっていることだから、文章に書かれていないことを無意識におぎなってしまう。

 完全に他人として自分の文章を読めれば、自分でダメ出しが出来るのになー
 上手い作家はそういうことが出来るのかしら。

 この文章は、読者置いてきぼりですか?
posted by 柳屋文芸堂 at 22:36| 執筆 | 更新情報をチェックする