この記事の続き。
海部町の人々のような生き方を、自分も出来るかなー と考えてみた。
☆「病」は市に出せ
これが難しい。
私は悩み事を人に言うのがすごく苦手だ。
言葉にして口に出した途端、悩みは心の中にあるものとは違う形になってしまう。
変形した悩みに対してアドバイスをもらっても、
「えーっと、そういうことが聞きたかったんじゃなくて……」
と不満が残る。
解決するどころか不愉快になるばかりなので、悩みを打ち明けること自体を控えるようになった。
しかし。
「人に言う」ことが無理でも、自分なりの方法で「市に出す」ことは出来ないだろうか。
悩みを織り込んだ小説を書いて発表したり。
「こんなこと書いて、読んだ人は面白いのかなー」
と躊躇することも多いけど、
「『「病」は市に出せ』なんだっ 面白くなくても、私の心の健康のためなんだーっ」
と思い切って色々書くべきなのかもしれない。
☆どうせ自分なんて、と考えない
世の中には優れた作品が数多くあり、
「私の小説なんてたかが知れてるしなー わざわざ苦労して書く必要あるのかなー」
としょっちゅう思う。
でも、世の中は広い。
もしかしたら、私の文章に共感し、楽しんでくれる人だっているかもしれない。
虚しくなるほど自分を低く見積もることもない。
☆人物本位主義をつらぬく
どんな冠を得たかではなく、やりたいと思ったことをちゃんとやれているかどうかで、自分を評価しよう。
☆いろんな人がいてもよい、いろんな人がいたほうがよい
現実では少数派は迫害される。
同調圧力の強い日本において、海部町のような場所は稀だ。
せめて非現実の小説の世界では、少数派を輝かせよう。
☆ゆるやかにつながる
小説を書くことで知り合えた人が多くいる。
私は熱心に活動している訳ではないので、年に一回くらいしか会えない人がほとんど。
それでも言葉を大切にしている者どうし、特別な熱を交換する。
そのあたたかさは、私の生きる力になる。
自分の自殺を防ぐ方法ばかりだな!
まあ、まずはそこからだよね。
今は自殺から遠い場所にいても、病気になったり、何かを失ったり、突然絶望する可能性は誰にでもある。
そんな時、自分を救うにはどうすれば良いか、考えておいて損はないだろう。
私の命綱は、文章(小説)なんだね。
2014年07月29日
岡檀(おか まゆみ)「生き心地の良い町」(続き)
posted by 柳屋文芸堂 at 00:49| 読書
|
