2014年10月22日

狂言の女役、歌舞伎の白拍子

 日本の演劇は女装が発達していて素晴らしいよね!
 きらびやかな歌舞伎の女形や、能面を付けて演じる能の女役は割と思い浮かぶと思うけど、狂言の女装は意外と知られていないんじゃないかな?

 化粧も面も無しで、どこからどう見ても男にしか見えない人が、着物とカツラみたいなかぶり物だけで女を演じるの。
 男の娘指南本で言うところの「着たまま女装」ですよ。
(メイクや髪型を工夫せずに、女物の衣装を着ただけの女装。
 完成度が低くなるため避けるようにと書かれている)

 狂言は笑いが中心の劇なので、
「女になり切れてないだろ!」
 というツッコミも楽しみに含まれているのだと思う。
 うるさいおばさんの役なんか、この演じ方が妙にリアルに感じて、それも可笑しい。

 歌舞伎に出てくる白拍子もすごい。
 白拍子は男装の女芸人で、その芸能自体はすでに滅びている。
 しかし歌舞伎には白拍子が役として登場する。
(義経千本桜の静御前、京鹿子娘道成寺の白拍子花子など)

 歌舞伎役者は当然、男性。
 それが女装して、女形に。
 その女形が男装して、白拍子を演じるのだ。
 どうしてこんなに何度もひっくり返すの。

 今も昔も、男と女が重なったものに魅力を感じる人が多い証拠ですね。
posted by 柳屋文芸堂 at 01:21| 演劇・演芸 | 更新情報をチェックする