2014年11月01日

合理的な行動とは

 前に「経済学の変な前提」という記事を書いたことがある。
 「人間は合理的に行動する」という前提で経済学は構築されていて、それが国の経済対策の元になっている、という話。

 具体的な例があると分かりやすいんだが…… と思っていたら、今日見つけました。
 これ!!
 日銀が金融緩和によって何を起こそうとしているか、を説明するための図式です。
 この真ん中の部分を引用します。

 大量のお金を市場に流し込む
    ↓
 円の価値が下がり、インフレになると思わせる
    ↓
 値上がり前に物を買う人が増える


(朝日新聞デジタル、2014年11月1日の記事より)

 インフレになりそうだと思った時、買い物しますか?
「物の値段が上がっても、収入が増えなかったら生活が苦しくなっちゃう。
 今のうちから節約するようにしなくちゃ」
 と考える人だってけっこういると思う。

 そして最も多いのは、
「インフレだろうとデフレだろうと、必要な物は買う!
 必要ないものは買わない!」
 という人なんじゃなかろうか。

 でもね。
 
 インフレになる
    ↓
 値上がり前に物を買う


 というのが、経済学では「合理的な行動」とされているのですよ。
 別にこれは朝日新聞がいい加減な訳ではなく(最近、信用ないけど)単なる学問の説明なのだ。

「確かに消費税増税の時、値上がり前に物を買った」
 と思う人もいるかもしれない。
 しかし増税は始まる日がはっきり決まっている。
 事前に買いだめして、その後買い控える、という行動が取りやすい。

 たとえるならインフレは、毎日0.01%ずつ消費税が上がっていくような状態だ。
 もちろんそれに応じて0.01%ずつ収入が増えてゆくという保証はない。

 さて、今日のうちに何を買ったら良いのでしょう?
posted by 柳屋文芸堂 at 21:17| 社会 | 更新情報をチェックする