2015年01月31日

小説の書き方本

 小説の書き方本も色々読んだけど、正直、あまり役に立たなかった。
 一番笑ったのが、渡辺淳一の本(題名が思い出せない)

「恋愛小説を書く時は、舞台となる場所の地名も大切です。
 長万部(おしゃまんべ)で恋は出来ません」

 そりゃお前の趣味だろ! 
 買わずに図書館でパラパラ見ただけなので文章はうろ覚えですが、「おしゃまんべ」は合ってるはず。
 素敵じゃないの、おしゃまんべの恋。

 三田誠広「天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室」は、その内容よりも読んだ時の心の状態が強く記憶に残っている。
 ちょうど、小説を書きたい、という気持ちがパンパンに膨らんで、でも出し方が全然分からない、という時期だったから。

 大学三年の冬で、大雪が降り、近所の全ての道に白い山が出来ていた。
「これを読んだら、書けるようになるのかも」
 という期待で体の奥が熱くなる感触と、その風景を一緒に思い出す。

 最初の頃はこの本に書かれているルールを真面目に守っていて、そのせいでしばらく文章を書くのが窮屈だった。
 もっと自由に書けるようになりたい! と考え始めるきっかけになったから、まあ読んで良かったのかな。

 おそらくどんな作家も、
「自分の小説の書き方」
 についてしか語れないのだと思う。
 それをそのまま真似しても、その作家の劣化コピーにしかなれない。

 みな素質も経験も書きたいものも違うのだから、一人一人自分なりの書き方を見つけ出していかなければいけないのだろう。
 他人の生き方を100%真似られないのと同じように。

 私の場合、書き方本より好きな作家のエッセイに出てくる創作についての話の方が参考になった。
 好きな作家ならたとえ劣化コピーでも似せられたら嬉しいし。

「ときどき、どうしたら作家になれますか、という手紙が来る。でも返事は出さない。
 それを見つけられた人が作家になれるのだ」

 という内容の山田詠美の文章が、私の読んだ中で最も正しい「小説の書き方」だ。
(これもうろ覚えなので細かいところは間違っていると思います。ごめんなさい)
 
posted by 柳屋文芸堂 at 01:48| 執筆 | 更新情報をチェックする