2015年02月08日

東京国立近代美術館

 下の記事の「王国」展をやっている東京国立近代美術館は、明治〜昭和に制作された日本の美術作品を数多く所蔵しています。
 横山大観「生々流転」、高村光太郎「手」を見ると、近代美術館に来たな〜 という気持ちになる。
 あ、今回の常設展には展示されてません。ちょっぴり残念でした。
(常設展も展示替えがあるのです)

 この二作品などは自分の作風を確立しているから落ち着いて鑑賞出来るのだけど、西洋絵画のまねっこ過ぎて目を合わせるのがつらい、というような作品もけっこうある。
 昔は、
「もっと自分の描きたいことを描きなさいよーっ」
 とイライラした。

 でも、たとえば大学に入りたての時なんかに、
「友だちのA子ちゃんみたいに綺麗になりたい!」
 と化粧を始めてみたものの、上手に出来ずやたらと濃くなってしまい、
「水商売の人?」
 と言われてしまった……
 なんて経験、誰でもあるんじゃないかな。

 誰かに憧れて、まねして同じことをやってみて、失敗して、そこから学んで、少しずつ自分に合った方法を覚えていく。
 そういう繰り返しが人間を作ってゆく。

 近代美術館にあるまねっこ洋画も、画家たちが西洋絵画への憧れや劣等感をどう克服していったかの軌跡と思えば、勉強になるし、自分の若い頃と重ねて共感したりも出来る。

 芸術家が作風を獲得する過程と、普通の人が自分を確立する方法は、たぶん似ている。
 美術は日常とかけ離れたものではないのだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:16| 美術 | 更新情報をチェックする