2015年02月18日

TPPの著作権問題

 TPPで著作権のことが問題になっている、という話はあちこちで目にしていた。
 でも、ラジオのニュースの中で短く扱われるのを聞いているだけでは、いまいち何が困るのか分からなかった。
 荻上チキの「Session-22」というラジオ番組をポッドキャストで聞いて、ようやく少しだけ経緯が理解出来た。

 2015年02月12日(木)「TPP交渉のもうひとつの焦点・著作権問題」(探究モード)

 ↑の記事にポッドキャストへのリンクがあります。

 特に後半、漫画家の赤松健が電話で出演し、コミケや二次創作との関係を語っている。
 ちょうど私が知りたかったところ! と面白く、勉強になった。

 漫画家の全員が二次創作を歓迎している訳ではないし、そもそも二次創作は「公的に」行うものではないから(陰でひっそりと楽しむもの?)プロの漫画家と出版社が一丸となってTPPに反対する、という方向には行かない様子。

 もし万が一、パロディを描くのが難しくなったら、キャラの名前を変えて書けば良いんじゃないかな?
 大石内蔵助(おおいしくらのすけ)を大星由良之助(おおぼしゆらのすけ)にしたみたいに(仮名手本忠臣蔵)
 名前を変えて、ストーリーも変えたら(男同士の熱い友情が、何故か恋愛に……!)もうそれはほとんどオリジナルなんじゃなかろうか。

 コピーか、パロディか、オリジナルかの線引きって難しいと思うんだよね。
 私はパロディが書けないのでそんなに影響はないのだけど、「村上春樹の小説に出てくる料理を出すカフェ」が出て来たりするので、
「作中の料理をパクってる」
 とか、イチャモンつけようと思えばいくらでも出来る。

 そもそも完全なオリジナルって、誰にも理解出来ないと思うんだ。
 どこかで見たことのあるストーリー+α、くらいじゃないと楽しめない人がほとんど。
 この「+α」が積み重なって物語のバリエーションが生まれているだけ。
 つまり全ての物語はパロディである、と言えなくもない。

 TPPの影響が今後どうなるか分からないけど(具体的な交渉の内容は非公開らしい。大事なことが見えないところで勝手に決められていってしまう、というのも怖いですね)完全パロディが厳しくなったら少しオリジナル寄りにするとか、書き続ける方法はいくらでもあるはず。

 だからTPPを受け入れろというのではなくて(しかし嫌だと思っても、少数が秘密裏にやっている交渉にどう抵抗すれば良いんだ?)危険を覚悟して、危険をかいくぐり、どうにか表現していこうよ、という話。
 誰でも発表出来てしまう時代だけど、誰もがその危険に気付いている訳じゃない。

 「表現の自由」はもともと曖昧で、難しいものだ。
 おそらく我々全員が、そのことを意識するよう迫られているのだと思う。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:25| 社会 | 更新情報をチェックする