2015年06月09日

大友良英「学校で教えてくれない音楽」感想

 「あまちゃん」の音楽を担当していた大友良英さんの本です。
 私は「あまちゃん」を見ていないのですが、ラジオで時々聞く大友さんの話が好きだったので読んでみました。
 書き言葉ではなく話し言葉で書かれており、怒りとユーモアを含んだ彼の声が聞こえてくるよう。

 大友さんは学校の音楽の授業が大嫌いだったという。
 実は私も苦手だった。
 「音楽をやっている」というより「音符の問題集を解かされている」ような気がしませんでしたか?

 リコーダーで一曲吹き、ちゃんと出来たら○をもらって次の曲。
 学期末までに教本の曲を全部やれなかったら居残り、とかアホかと。
 そんな漢字ドリルみたいなことをしていたら、音楽の本質からどんどん離れていってしまう。

 音楽とは、もともとどんなものなのだろう。
 どんな作用を持っているのだろう。
 音楽の本質に近付くにはどうすれば良いのだろう。
 この本では、ワークショップ等を通してそれらの疑問を考えてゆく。

 言葉を話せない子が、ピアノの音で人とやり取りしたり、
 不良の子が、合奏の中で自分の役割を見つけたり、
 音痴コンプレックスを持つ人が、音程など気にせずに自分用の音楽を作ったり。

 我々が「音楽」と思っていることは、実は狭過ぎるのかもしれない。
 音楽はもっと広く豊かなもので、もしかしたら毎日の会話さえも音楽なのかもしれない。

 音楽の不思議さについて考えたことのある人なら、楽しめると思います。
 ぜひ、ドレミファソラシドの外側にある音楽を感じてみてください。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:51| 読書 | 更新情報をチェックする