ロックやパンクはかつて、反抗を表明するための音楽だった。
けれども一般に普及してしまった現在では、ただの音楽ジャンル名だ。
それらを演奏しても、別に反抗にはならない。
小説や漫画の性描写も、かつては反抗を表していたのかもしれない。
今では性描写がありふれたものになり、登場人物たちが性的な行為を行っている、ということを示すだけで、それ以上の意味は持たない。
かつて反抗の表現とされていたものをやれば、今でも反抗の行為になると信じている人が時々いて、驚く。
反抗というのは相対的なものなので(既存のものがまずあり、それに反抗するものが現れ、それがまた既存のものになってゆく)反抗し続けたければ、永遠に新しいものに乗り換え続けなければいけない。
反抗のために何かをしても、あっという間に反抗の意味が消えてしまう訳で、けっこう虚しい。
私はもっと普遍的なものが欲しい。
もちろん反抗の意味を持たなくなったロックやパンクや性描写でも、それ自体に魅力があれば何の問題もない。
むしろそこからが本当の始まりだと思う。
