2015年07月14日

三浦BL〜マグロとキャベツとその後に〜

 同棲するなら横浜が良かったのに、大樹は三浦から出たくないと言う。

 仕方ないので僕たちは日帰りデートを繰り返していた。
 大樹は待ち合わせ場所に「三浦大根」と書かれたTシャツを着て来たりする。

 三浦は大根とマグロが有名だけど、僕が好きなのはキャベツだ。
 刺身定食に付いてくるコールスローがことのほか美味しい。

「キスするために城ヶ島へ行くか!」

 大樹は照れ隠しで大声で言い、自分で赤くなっている。
 岩場の多い城ヶ島の海岸なら、二人きりになれる瞬間があるかもしれない。
 そうしたら僕は。

「大樹と一緒に三浦に住みたい」

 職場から遠くなっちゃうけど。
 白旗を揚げるように変なTシャツの裾をつかむ。

 愛は全然平等じゃないんだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:18| ショートストーリー | 更新情報をチェックする