こうの史代の漫画「この世界の片隅に」が好きです。
第二次世界大戦中の広島を描いた話ですが、爆心地の広島市ではなく、隣の呉市が舞台。
「広島のことを知りたいとは思うけれど、悲惨な話を読むのは辛いなぁ……」
という人におすすめしたい。
距離がある分、客観的で、テレビなどの原爆特集とは違う視点が得られます。
コマの外側の小さな字も丁寧に読んでいくと、当時の生活や8月6日の状況についてかなり勉強になる。
広島市から呉市に嫁に行った、天然ボケの「すずさん」が主人公。
基本的に、明るく楽しい話です。
全く悲惨じゃないかというと、うーん、ネタバレになるから書けない。
でも、物語の始めから終わりまで、笑いと希望は絶対に忘れない。
そして人が人を思う切なさが贅沢にちりばめられている。
最近は「辛い」「悲しい」だけじゃない戦争の話が増えていて、良いことだなと思う。
色んな視点があった方が、物事をより深く考えられる。
時が経つのも悪いことばかりじゃないね。
2015年08月06日
私が好きな広島の物語
posted by 柳屋文芸堂 at 01:42| 読書
|
