男女差別を強く否定する人が、男は強いと信じていたり、
不平等な社会を強く否定する人が、不平等な社会を築き上げてその中で強者になったり、
世の中は矛盾だらけだ。
「何かを強く否定する」
ということは、
「その何かに強くこだわっている証拠」
なのだから、当たり前といえば当たり前の話。
しかし私は長い間、この原理が分からなくて、そういう人たちに出会うたび、
「何なの??」
と戸惑っていた。
本人たちは矛盾に気付いていない様子で、ためらいもなく主張をするから、気圧されてしまう。
こういう矛盾は何かを生み出すのだろうか。
周囲を困惑させ、本人たちの心をじわじわと窮屈にするだけなんじゃないか。
私の中にもこういう矛盾があるのかもしれない。
何かを強く否定しそうになったら、その何かに強くこだわっていないか、そのこだわりが自分を不幸にしていないか、冷静に確認するようにしよう。