2016年02月09日

クストリッツァ監督特集上映「ジプシーのとき」感想

 少年が、愛のために大人になろうとし、
 生きるために汚れてゆき、
 嘘をつくことを覚え、
 自分をだまし、
 それゆえ人を信じられなくなり、
 一番大切だったはずの愛を失い、
 純粋さを捨て切れないまま破滅していく物語。

 切なかったぁ……
 また音楽が場面によく合っていて素晴らしいんだ。
 ジプシー音楽はもちろん、セルビア正教会の聖歌なども取り入れたそう。

 ジプシーの貧しさ、ズルくないと生き抜けない悲しさ、などが重要なテーマではあるのだろうけど、どんな国にいても人間は、綺麗なままではいられないところがある。
 ストーリーや一つ一つのエピソードはかなりハチャメチャでありながら、普遍的で、非常に共感出来る話だと思った。

 ジプシーたちが大勢集まり、川に灯火を流す場面が幻想的で美しかった。
 クストリッツァ監督の、夢と現実が混ざり合った世界。
 クセになりそう。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:18| 映画・映像 | 更新情報をチェックする