2016年02月11日

雲田はるこ「昭和元禄落語心中8巻、9巻」感想

 9巻が発売されましたね♪
 8巻の感想を書いてなかったようなのでまとめて。

 2巻〜5巻あたりでは菊比古(後の八雲)の成長が描かれ、その後主人公は八雲の弟子の与太郎に戻るのですが、8、9巻では八雲の老いが容赦なく描かれるのです。

 思う通りに声が出なくなり、噺を忘れていく恐怖に震えながらうずくまる八雲は、自分の落語に自信を持てず不安でいっぱいだった若い頃の菊比古のよう。
 菊さんは誰かにぎゅーっと抱きしめられながらじゃないと生きていけないような人なのに、ずーっと独りで。

 どれだけ経験を積み、名声を得ても、身の内に抱え続けなければいけない、人間の本質的な弱さ。
 それをこんな形で見せるなんて、すごい漫画だなぁと。

 アニメ化されたおかげでTwitterなどでも時々話題になっていて嬉しい♪

 8巻に出てくる噺は、
「初天神」「明烏」「芝浜」「東の旅・発端」「愛宕山」「野ざらし」
 9巻に出てくる噺は、
「芝浜」「元犬」「たちきり」「居残り」「死神」
 です。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:46| 読書 | 更新情報をチェックする