2016年03月18日

私が今、失いつつある伯母について

 伯母、受け入れてくれる施設が無事見つかり、とりあえず2週間ショートステイすることに。
 着替えや薬など持っていくものをそろえ、付き添いで施設まで行ってきました。

 伯母は自分が置かれた状況を理解しているのかいないのか(母が前日に説明したのですが)終始にこやかに受け答えし、でも自分から何かを言ったりはしなかった。
 数年前までは環境が変わると不安がって大変だったのに……

 まあ助かると言えばそうなのだけど、もう伯母は昔の伯母とは違うんだなと寂しくなる。
 にこやかな受け答えも、反射的にやっているだけで、しっかり考えた上でのものではないのかもしれない。

 伯母がもう以前の伯母でないのだとしたら、あの人は誰なんだろう。
 やっぱり伯母だ。子供の頃から一緒に暮らし、色んなことを教えてくれたあの伯母だ。

 誰かを愛する時、その人の何を愛しているのだろうか。
 私は昔の伯母を失いつつあり、微笑みを浮かべて何を考えているのか分からない新たな伯母を獲得しつつある。

「のり子、今日はご苦労だったね」
 帰る間際に言われたそのセリフだけが、誇り高いかつての伯母の姿を思い出させた。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 02:17| 家族 | 更新情報をチェックする