2016年11月19日

映画「トニー滝谷」感想

 映像化を放棄していて驚いた。
 映画というより朗読劇。
 原作の文章を読み上げるのがメインで、映像は挿絵のようだった。

 あまりにも原作を大切にし過ぎており、映像に「翻訳」されることで見えてくる新しい何か、があまりなかったのが残念。
 まあ、原作を知っている人間のわがままなのだけど。

 原作のトニーは完璧に孤独で、どうやっても救う方法がないように感じる。
 けれども映画版のトニーには救う余地がある気がして、そこは良かった。

 「トニー滝谷」というのは閉じた人間の話だと思っていた。
 しかしもしかしたらあそこには「つかめたかもしれない可能性」が描かれていたのかもしれない。

 昔ブログに書いた原作の感想はこちら
 いくら考えても答えが出ない、不思議な話ですよね。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:31| 映画・映像 | 更新情報をチェックする