2017年05月02日

「ミュシャ展」感想

 Dちゃんと一緒に国立新美術館で開催中のミュシャ展に行ってきました〜
 チェコ国外では世界初公開の「スラヴ叙事詩」がやはり見応えがあった。
 私が絵の中で表現されている物語や情感を読み取ろうとするのに対し、Dちゃんは色彩や構図に注目して見ていくのが面白かった。

 歴史を描いたリアルな絵でありながら、デザイン的なテクニックを使っているので、大昔の話というより「現代人のための神話」という印象を受ける。
 発表当時は流行からズレてしまっていたらしく、あまり評判は良くなかったらしい。
 古典的主題と商業的技法の融合って斬新だと思うんだけどな……

 日本の漫画家やイラストレーターがミュシャからの影響を強く受けているせいか、日本人には(特にアニメやゲームなどオタク文化が好きな人には)非常に親しみやすい世界だと思う。

 ミュシャの生涯を紹介する映像コーナーで、最晩年にナチスの尋問を受けたと知った。
 尋問、という言葉にどれだけの恐ろしいことが含まれているかを考え、泣いてしまった。
 ほんの十数分の映像では、ミュシャが人生を送る中で感じた希望や失望がどんなものだったか、本当のところは全然分からないのだけれど。

 悲しいことばかりじゃなかったよね?
 ミュシャの絵のように美しい瞬間も、きっといっぱいあったよね?
 受け手の反応には関係ない、描くという行為そのものから得られる喜びが。

 一部分だけよく知っていた「クオ・ヴァディス」の全体を見られたのも嬉しかった。
 想像していたよりずっと妖艶だった。

 並ばずに入場出来たものの、チケット売り場とグッズ売り場の行列はすごかった。
 可能なら平日に行くことをおすすめします……
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:32| 美術 | 更新情報をチェックする