2017年06月05日

日本近代文学館に行ってきた!

 東京大学駒場キャンパスのすぐそばにある日本近代文学館に行ってきました〜
 駒場という地名はよく聞いていたけれど、邸宅が立ち並ぶ落ち着いた住宅街で、渋谷から二駅のところにこんな場所があるのかと、雰囲気の違いに驚いた。

 日本近代文学館では現在「新資料から見る谷崎潤一郎―創作ノート、日記を中心にして」という特別展が開催されている。
 直感と欲望にとりつかれるように文学に挑んだ、と紹介され、
「たとえ神に見放されても私は私自身を信じる」
 という谷崎本人の言葉(現代小説全集巻頭)が引用されている。

 商業作家でありながら読者のためではなく自分のために執筆しているように思え、趣味で本を作る同人作家に近いものを感じた。
 小説そのものはもちろん、挿画や装画を小倉遊亀や東郷青児が手がけた、本の姿にも谷崎の美意識が表れている。

 雑誌「中央公論」での「細雪」掲載中止のお断りを見て泣き崩れそうになった。
 「細雪」は反戦を訴える小説では全くない。
 描かれているものの美しさが、戦争にケンカを売っている。
 その事実と、発表し続けられなかった無念、発表出来なくても書き続け、完成させた執念に打たれたのだと思う。

 江戸川乱歩や横溝正史の作品が掲載されていたことで有名な雑誌「新青年」の実物が展示されていて「オオー!!」
 谷崎だけでなく川端康成の作品なども英訳した、サイデンステッカーを知ることが出来たのも良かった。

 一緒に行った創作仲間たちと、館内にあるカフェ「BUNDAN」でおしゃべり。
 ここが楽しかった〜!!
 天井まである大きな本棚に本がぎっしり詰まっていて、右を向くと石垣りんの詩集、左を向くと伊藤計劃「ハーモニー」が。
 心置きなく青くさい文学談義を。

 やっぱり直接会って話す時間は最高ですね。
 Twitterでは思った以上に自分の発言に制限をかけているのだと実感した。
 発した先から消えてゆく声による会話と、記録に残って前後関係なく切り取られて炎上ネタになりかねない140字では、言えることがおのずと変わるよね……

 私は人から褒められると戸惑ってしまう。
 慢心して成長出来なくなるのが怖いのだ。
 でも、自分の美点を見失うのも停滞の原因になるから、冷静に受け止めて大切にしていかないと、と思った。

 私はしっかりした骨格を持った文章を書く作家(プロアマ問わず)が好きで、そういう人の読書傾向を見ると、古典〜近代文学に親しんでいる場合が多い。
 私も意識して過去の名作に触れるようにし、足場を補強しなければ。

 文学というジャンルで探求されてきたもの、その中で積み上げられてきた技法、そこから学んで新たな作品を作り出している人々が大好きなんだと、雑念が消えて核心が浮かび上がるような心地だった。

 お誘いありがとうございました。
 また行きたいな♪
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:14| 旅行・お出かけ | 更新情報をチェックする