2019年04月09日

オカワダアキナ「蝸牛関係」感想

 22歳の俥夫(雄大くん)と、72歳の娼婦のおじいさん(みいちゃん)のお話。

 特殊な設定で性描写も多いけれど、意外とスタンダードな恋愛小説であるように感じた。
 神秘的な存在だったおじいさんは、話が進むにつれ、読者にとっても主人公(雄大くん)にとっても「生身の人間」としてとらえられるようになってゆく。
 年老いた肉体、世間的なしがらみ、気難しさや心細さ。

 雄大くんの方も、みいちゃんと付き合ううちに、自分を苦しめているものから離れる力をつけてゆく。
 最初寂しそうだった雄大くんが、最後、満ち足りた様子になっていて、良かったなぁと思った。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 10:22| 読書 | 更新情報をチェックする