2019年12月07日

アニメ「ユーリ!!! on ICE」感想

 何年か前に流行っていたな〜 とdアニメストアで見てみました。
 想像していたよりコメディ寄りで楽しかったです。

 まだ自宅にテレビがあった頃(20年程前)家族でご飯を食べながら、フィギュアスケートの中継放送を眺めたのを思い出し、懐かしかった。
 今も昔もフィギュアスケートの知識は皆無ですが、
「ミスを全くしないのに、心をつかまないスケート」
 と、
「転んだのに、オオッと思わせるスケート」
 があって、オオッと思わせたスケートの方がちゃんと点数高く出るんですよね。
 ど素人の感覚にも沿う採点システムすごい。

 「ユーリ!!! on ICE」はそういう選手一人一人の滑り方の違いをアニメで表現しており、新鮮でした。オープニング映像もすごくお洒落でわくわくする。

 主人公の勇利、コーチのヴィクトル、ライバルのユーリはもちろん、各国の選手がみんな可愛くて愛おしい。
 タイのピチットくんが特に好き。

 前に、フィギュアスケートの選手が事件に巻き込まれて亡くなったニュースがありましたよね。
「ファンは悲しんでいるだろうな」
 とその時も思ったけれど、このアニメを見た後、彼のファンだけでなく、フィギュアスケート好きな人全員が耐え難い気持ちになっただろうと感じた。どんな人だって亡くなるのは悲しいし、殺されたりしてはいけない。でも特にフィギュアスケートの選手というのは、
「人間には肉体と感情があり、それは美しいものなのだ」
 ということを、体現している存在である気がする。

 架空の「ユーリ!!! on ICE」の登場人物たちでさえ、傷一つ付けないで欲しい、と祈ってしまうのだから……(ケガする展開がなくてホッとしました)

 鮮やかに曲に乗って滑る勇利が、普段は地味な眼鏡男子だったり、氷上では天使にしか見えないユーリが、リンクを出た途端ガラの悪いヤンキーになったり、ギャップも素敵。
 タイのピチットくんやカザフスタンのオタベックの、エキゾチックな動きも良い。
 オタベックとJJ(カナダの選手)の声が、細谷佳正さんと宮野真守さん(「ちはやふる」の新と太一)で、君らここでもライバルか、と可笑しかった。

 故郷で応援している人たちもみんな優しい。
 ユーリのおじいちゃんが言った、
「ユーラチカ(ユーリの愛称)強くなったな」
 というセリフは「試合に勝てるようになった」という意味ではなく「わがままなユーリが自分に克てるようになった」のを喜んだのだと思う。

 勇利の地元、長谷津(モデルは佐賀の唐津らしい)の人たちも、繊細な勇利をほど良い距離感で見守っている。
 博多の南くんも含め、九州の言葉が好きな私にはたまらない設定でした(お母さんの「よかよか」とかとか!)

 ピチットくんが滑る「王様とスケーター」ふーん、そういう映画があるんだ〜 と思ったら、架空の作品で、曲もアニメオリジナルと分かりびっくり。
 ピアノ協奏曲もクラシックかと思ったらオリジナルだった。
 細部まで凝ってますね。

 スケートは思いのままのヴィクトルが、勇利の揺れる感情に手を焼く。
 勇利はヴィクトルに対し「支えて欲しい」「競技者に戻って欲しい」という相反する気持ちを抱き、苦しむ。
 全てを終わらせようとする勇利を、彼にしか出来ないやり方で止めようとするユーリ。
 最終回まで見て、彼らが送った一年の価値が分かり、心に残った(ヴィクトルがユーリを抱きしめる場面にオタベックのセリフが重なるところ、競技後のユーリの涙も良いよね……)

 劇場版も制作中のようで、楽しみです♪
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:17| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年11月23日

アニメ「ばらかもん」感想

 東京で問題を起こした書道家が、長崎県五島列島の福江島で生活し、自分を見つめ直すお話。
 確かに書道は、字の形を整えると個性が消えていくから、考えれば考えるほど正解が分からなくなりそう。
 島民と交流したり、美しい自然を見たりして、何かを掴み取ろうとする姿が切実で良かった。

 そして何より、島の方言を話す子供たちが可愛い!!
 真の主人公は彼らなんじゃないかと。
 五島列島行ってみたいな〜

 書道家役は小野大輔さんで、勇ましいキャラのイメージが強かったのですが、今回はかなりのヘタレで新鮮でした。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 20:52| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年11月13日

アニメ「ジョジョの奇妙な冒険 第1部・第2部」感想

 ジョジョの奇妙な冒険 第1部「ファントムブラッド」第2部「戦闘潮流」を見ました。
 第4部「ダイヤモンドは砕けない」を先に見ていたので、過去の話である第1部・第2部は神話の世界のよう。
 第4部で伝説の人みたいに語られていたディオやスピードワゴンが生きてる! 動いてる!!

「おれは人間をやめるぞ! ジョジョーッ!!」
 とか、聞いたことのあるセリフがいっぱい。

 バトルシーンが多く、正直あまり好みの話ではなかったけれど(ファンの方ごめんなさい)スピードワゴンの深い愛が良かったです。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:47| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年11月09日

アニメ「はたらく細胞」感想

 赤血球や白血球など、体内ではたらく細胞たちを擬人化した物語。子供の頃に読んだ学習まんがを思い出す。
 体内で起きることを「事件」にしていくのが上手くて面白い。

 声優さんたちの配役も良かった。

 ヘルパーT細胞と制御性T細胞が、櫻井孝宏と早見沙織(「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のゆきあつとつるこ。良いコンビ!)
 キラーT細胞が、小野大輔(「ジョジョの奇妙な冒険」の承太郎、「進撃の巨人」のエルヴィン。勇ましい!)
 赤血球の後輩が、石川由依(「進撃の巨人」のミカサ。絶対後輩にしたくないタイプ)
 がん細胞が、石田彰(「エヴァンゲリオン」のカヲル。味方と見せかけて敵)

 声優さんを覚えると、ストーリー展開だけでなく、
「誰がどんな役を演じるか」
 を楽しめるようになるのが良いですね。

 細胞たちはこんなに頑張っているのに、私は自分の体を大事に出来てないなぁ、と反省した。
 彼らがベストを尽くせるよう、バランス良く栄養を摂り、運動をし、規則正しい生活を心がけたいです。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:57| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

アニメ「進撃の巨人」感想

 dアニメストアで「進撃の巨人」Season1〜3を見ました。

私「次、『進撃の巨人』を見てみようと思うのだけど、あれ戦う話かな?」
D「めちゃくちゃ戦うよ!!」

 という会話をするくらい、全く内容を知らない状態での視聴でした。

 まずオープニング(Season1前半)が格好良い!
 私の中の中二がうずく……!!

「壁に囲まれた街で育ち、そこから出られない」
 という設定もすごく好み。

 壁の外には巨人がいる。
 これが圧倒的に強くて、このままだと10話いかないうちに人類滅亡しちゃうのでは? と心配になるほど。

「うわー!!」と悲愴な声を上げる人間を、巨人がむっしゃむっしゃ食べる場面を見ながら、焼き魚を食べたりするのはムリですね……

 巨人たちを殺し、壁の外に出れば、自由になれると信じている主人公のエレン。
 しかし話が進むにつれ、世界はそれほど単純ではないと分かってくる。

 壁の中で一般に信じられている歴史と、立場によって異なる複数の歴史。
「どの歴史を事実だと思うか」
 によって人々が対立する様子が、現代日本で起きている問題を想起させる。

 子供の頃の願いが叶っても、本当の願いは叶わない。
 それを実感し、大人になるエレンが悲しい。

 全体的に深刻な展開が多い中、食欲魔神のイモ女(サシャ)にたびたび和んだ。

 体力のないアルミンが、思考と言葉によって事態を打開していくのが気持ち良かった。
 アルミン、賢くて可愛くて大好きです(女装シーンもあった。ありがとうございます)

 ミカサの一途さが愛おしい。リヴァイの意外な優しさも良い。
 ライナーの二面性の描き方も興味深い。
 ユミルのクリスタへの愛も切ない(両方女性です)

 巨人の得体の知れなさ、次々やって来る新しい巨人の恐ろしさ(どんな風に攻撃して来るか予測できない)仲間の中に巨人がいるかもしれないという不安。ダークファンタジーのつもりで見始めたけど、もうこれホラーでは?!

 登場人物たちも、見ている側も、先が読めなくてハラハラして見るのをやめられない〜!! と最後の方は家事も食事もほっぽり出して熱中してしまった。物語の見せ方が上手い。

 最終的に謎が解けるのも好感が持てる(エヴァや春樹など、謎の解けない物語で育ったため、ちゃんと答えが用意されているのか! と感心してしまった)その内容も期待を裏切らない。

 最近のアニメはアニメオリジナルの変なラストにしたりせず、シーズンを分けて原作通り(たぶん)に制作してくれるのがありがたい。
 2020年秋にファイナルシーズンが放送開始するそうで、それまでちゃんと話を覚えていられるだろうか……
 また全部見ちゃいそう……

 この記事を書くためにユミルの情報を調べたら、声優が初音ミクと同じ人でびっくりした!!(藤田咲さん)
 全然違うタイプ!! 声優さんすごい〜!!
 朴璐美さん(ハガレンのエド)が演じる女性マッドサイエンティスト、ハンジも素敵です。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:22| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年11月05日

アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」感想

 美しいタイトルに惹かれ、dアニメストアでテレビ版と劇場版を見ました。
 登場人物のうちの誰かが死んでしまう話だというのは、何となく知っていた。
 しかし死んでしまった女の子「めんま(←あだ名)」は、第1話の最初から幽霊として元気に動いている。

 私は勘違いしていた。この物語は、誰かが死んで悲しくなる話ではない。
 かつてのめんまの死によって、周囲の人々が抱えることになった、罪悪感、痛み、壊れた関係。
 話が進むにつれ、それらが明らかになってゆき、じわじわと胸を締めつける。

 単刀直入に言いましょう。
 ゆきあつの女装シーンに興奮し過ぎて頭がどうにかなりそうです。

 一番強気に見えたゆきあつが、誰より心をボロボロにしていると分かる瞬間。
 白い袖なしワンピースという難易度の高い女装をし、逃げ惑う途中かつらを木に引っかけ、情けない声を上げてすっ転ぶのが、好みど真ん中だよ。ごめんね、ゆきあつ……

 何が起きてもゆきあつは徹底して気位の高さを保つ。
 岸辺露伴もそうですが、一本筋の通った困った奴を演じると最高ですね、櫻井孝宏さん。

 どの回もエンディングテーマが流れ始めるタイミングが素晴らしく、第4話(ゆきあつ女装バレ回)は特に良い。
 何度も繰り返し見てしまう。

 めんまを成仏させよう、という風に話は進むけれど、めんまはむしろ最初から仏か女神か妖精のようだ。
 成仏していないのは、めんまの家族や友人たちの「心」だ。
 めんまが幽霊として現れたことで、彼らの関係は修復され、傷も少しずつ癒えてゆく。

 未来は明るく変わる。
 テレビ版も劇場版も、そんな予感をたっぷり含んだラストだった。

 みんな(特につるこ!)幸せになりますように。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:32| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年09月28日

アニメ「ガイコツ書店員 本田さん」感想

 私も参加した「蒼衣さんのおいしい魔法菓子公式アンソロジー みんなのスペシャリテ!」の中に、杉岡さんの「晴れのち魔法菓子、ときどき絵本」という作品が収録されている。本屋が舞台のお話で、
「書店員さんのお仕事、大変そうだけどやってみたいな〜」
 と憧れを感じながら楽しく読んだ。

 dアニメストアで「ガイコツ書店員 本田さん」を見つけた時、
「もしかして、杉岡さんの小説みたいなアニメ?!」
 と再生してみた。本田さんの方がギャグ寄りだが、「お客さんに本を届ける」という使命への愛が共通している。

 本屋さんの話に胸を熱くするのは、私も杉岡さんや本田さんと同じように、本が与えてくれる喜びを、強く信じているからかもしれない。

 このアニメの原作者の本田さん(作者も主人公も本田さん)は、俳句の漫画も描いているそうで、読んでみたいな。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:09| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

アニメ「ちはやふる」感想

 タイトルをよく聞くし、映画化もされていたし、どんな話なんだろう……? とdアニメストアでちょこっと再生してみたら、いやー面白い止まらない! 「ちはやふる」「ちはやふる2」全話を一気に見てしまいました。

 競技かるたで全国一を目指す高校生たちの物語。それぞれが異なる戦い方をするので、試合が続いても飽きない! 音への反応が速い千早、記憶力で勝負する太一、詩の情景を思い浮かべるかなちゃんなど。

 千早に忍ぶ恋をする太一が可愛くて、もう! 勉強と運動は難なくこなせるのに、思い通りにならない千早とかるたにずぶずぶとのめり込んでゆく。太一が自分の弱さと向き合って「男の子」から「男の人」になっていくのがたまらない。なまじ美形で勉強も出来るから、千早とかるたに出会わなければ、薄っぺらな大人になっていたかもしれない。千早と両思いになれるか分からないけれど、本当の「良い男」になりそうな予感がしてドキドキする。

 他の登場人物もみな個性的で、技術的にも精神的にもぐんぐん成長し、胸が熱くなる。
 かるた歴35年の金井桜さんのように、
「若いって素敵!」
 と微笑んでしまう。

 かるたの競技としての魅力。変わってしまった幼なじみとの再会。百人一首の歌の内容など、見せ場が途切れず、シリアスとギャグのバランスも絶妙。さすが話題になる作品は一度つかんだ視線を離させないなぁ!

 瑞沢高校かるた部の部員たちは、強い弱いに関係なく、かるたのやり方を批評し合う。欠点を指摘されても恨んだりせず、その後の試合に活かす。
 キャプテンの千早と部長の太一が率直にものを言い合ってなお仲良しだからだろうか。自然にお互いを伸ばす空気が部内に出来ていて、羨ましくなる。人間関係がかなり良好でないとこうはならない。

 私もかるた部の子たちのように、自分の長所・短所をしっかり見つめて頑張ろう、と前向きな気持ちになった。他の人と同じ戦い方をする必要なんてないんだ。

 今はアニメを最初から見直しつつ(二度目でも面白い! 先を知っている分、余計に切なくなる場面も多い。子供の頃の話とか。その後の展開でどれほど大切な思い出になるか分かるから)「ちはやと覚える百人一首」という本を読んでいる。

ちはやと覚える百人一首 「ちはやふる」公式和歌ガイドブック
ちはやと覚える百人一首 「ちはやふる」公式和歌ガイドブック

 このアニメを見てから、百人一首を「ちはやふる」のテーマソングとして楽しめるようになった。
 特に太一は百人一首的だと感じる。

 この秋から「ちはやふる3」が放送されるそうで、嬉しい! dアニメストアでも配信されるみたい。
 2では完結していないので、続編が作られるのは素晴らしいニュースです♪

 物語の重要な舞台になっている、近江神宮に行きたいなぁ……!←すぐ聖地巡礼したがる
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:35| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年08月15日

アニメ「響け!ユーフォニアム」感想

 dアニメストアで、京都アニメーション制作の、
「響け!ユーフォニアム」「響け!ユーフォニアム2」
 を見ました。
 中学・高校と吹奏楽部に所属していたので、共感を超え、心が学生時代に戻ってしまいました。

 熱心にやりたい部員とぬるく楽しみたい部員の対立。
 誰がソロを吹くか問題。
 もめるトランペット、平和なバスパート、やめさせる訳にはいかないオーボエ。

 日本全国の吹奏楽部員たちは、みな同じことで悩んでいたのか?!

私「どの子の気持ちも分かる、分かるぞ! うお〜!!」
D「やかましい!」

 登場人物の描き方が一面的でないのも良かった。
 最初、お調子者なのかな? と思っていたあすか先輩が、ずるい部分もあり、誰にも言わずにいた重い感情もあると分かり、最終的に、厚みを持った一人の人間として受け止められるようになる。

 主人公の、つい本音が口に出てしまうクセや、気になる他人の行動を放っておけないところ、幼なじみや家族には無愛想になる性格も、高校生の女の子として非常に自然に感じた。

 登場人物たちの気持ちの揺れ、上手くなってゆく演奏、季節の移り変わりに合わせて変化する光や空気の色合いなど、丁寧に表現されている。
 秋になって日が短くなり、帰宅風景が「夕方」ではなく「夜」になる(おそらく時刻は同じ)
 自分の部活で経験したことだから、設定の正確さがよく分かる。

 一番感動したのは、駅ビルコンサートであすか先輩が戻ってきて「宝島」が始まる場面。
 演奏したことのある曲だと余計に「うわー!」となりますね。

 滝先生の声が「ジョジョ」で岸辺露伴を演じていた櫻井孝宏さんだった。
「いつ『ヘブンズ・ドアー』が出るのか?!」
 と初めのうちはおびえましたが、見終わってみると、滝先生の人柄が心にしっかり残りました。
 櫻井孝宏さん、一見優しいけど、一筋縄ではいかない男の役がすごく合いますね!
 ますます好きになりました。

 高校時代、私はこうやって吹奏楽を通して、自分とは違う「他者」の存在を理解していったんだな……
 過去の意味を知るような体験でした。

 劇場版の続編もあるようなので、そちらも見てみたいです。

↓「響け!ユーフォニアム」プロモーションビデオ


↓劇場版の続編「リズと青い鳥」プロモーションビデオ

 
posted by 柳屋文芸堂 at 20:49| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

映画「天気の子」感想(小ネタ編)

 メインストーリーへの感想の続き、小ネタ編です。
 ネタバレありなので鑑賞後に読んでくださいね。

 物語の前半に、占い師のおばあさんが出てくる。
 口調に特徴があって、やたら胡散臭いのに、突然、話の核心をつくようなことを言い出したりする。
 端役にしては妙に印象に残るキャラだったな…… と思いつつエンドロールの出演者を見ていたら、

 占いおババ  野沢雅子

 うわー! と叫びそうになった。なんて贅沢!!
 他には島本須美さん(風の谷のナウシカ)も出演されてましたね。
 新海誠監督は私と同世代。同じようなアニメを見て育ったんだな…… としみじみした。

 今回、主人公の帆高くんの無力っぷりがかなり現実寄りだった。
 みっともなくもがく姿は心を打つ(自分が一番年上だと知る場面が特に良かった)のだけど、さすがにそれだけだと見ている側はつらくなると考えたのか、夢と憧れを担う「凪」という男の子が出てくる。モテモテの小学生で、凛々しく、機転が利き「ぼくのかんがえた最強の弟」という感じだった。
 彼とガールフレンドたちの活躍は、フィクションならではの楽しさに満ちていた。

 晴れ女の仕事の依頼人にコスプレイヤーがいて、コミケの場面が!
 馴染みのある場所が出てくると嬉しいですね。
 メインの舞台である新宿も、Dちゃんとよく歩いた街。
 歌舞伎町のゴチャゴチャした雰囲気が味わい深く描かれていた。

 「言の葉の庭」「君の名は。」「天気の子」どの作品にも新宿が出てくる。でも注目する場所や見え方は作品ごとに違い、これは「登場人物の視線がとらえた新宿」なんだなぁ、と。
 私が一番好きなのは「君の名は。」で三葉が見る南口のバスタのあたりです。

 都会にあまり来たことがない人にとっての都会。
 三葉にとってはキラキラ明るく、帆高にとっては情報が過剰な暗い街。
 受け取るものは人の気持ちで変わる。

 「天気の子」には「君の名は。」の登場人物たちの姿も。
 瀧と三葉は分かったのに、大好きなテッシーに気付かなかったよ……
 もう一度見る時、しっかり確認しよう。

 あちこちに村上春樹要素が…… というのはファンの気のせいかな。
 家出少年、面倒見の良いお姉さん、空から降る魚→海辺のカフカ 銃→1Q84 村上春樹訳の「キャッチャー・イン・ザ・ライ」は予告にも登場し、天気の子をきっかけに読み始めている人もいるらしい。



 廃ビルの鳥居のそばにはつやつやしたナスが。
 この物語の黒幕はきっとあいつだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:05| 映画・映像 | 更新情報をチェックする