2016年11月02日

映画「海月姫」感想

 菅田将暉の女装シーンがあると聞いて見てみたよ〜!
 ちょこっと女の子のふりをする、なんてものじゃなく、菅田将暉の女装を満喫するために作られたような映画でした。
 可愛かった〜♪

 オタク女子たちが住むアパート「天水館」が取り壊しの危機にさらされ、それを阻止すべく天水館でファッションショーをする、というお話。
 このショーでモデルを務めるのが菅田将暉で、それ以外の日常の場面でも、カラフルでキュートな衣装に身を包んで登場する。
 出てくるたびにデザインが違い、髪型も変わり、どれもオシャレ!

 過剰にダサいオタク女子の中で、菅田将暉だけがキラッキラしてるの。
 女の子になり切るのではなく、あのいつもの憎めないヤンキー風情のまま、ファッションとして楽しく活き活きと女装しているのが良いんだ。
 それで女の子の格好のまま女の子に恋をするんだよ……!←私が大好きなシチュエーション

 天水館の住人たちよりも、ベンツオタクの運転手とか、周囲の人たちの変さが面白かったですね。
 長谷川博己が政治の仕事をしていて、そこだけシン・ゴジラっぽかった。
 顔をほとんど出さない役(アフロヘアの鉄道オタク)に池脇千鶴を使うって贅沢だなぁ、とか。

 オタクの描かれ方に神経質な人や、男の子っぽさを残した女装が苦手な人以外は、気楽に笑える映画だと思います。
 女装男子オタクはぜひ見ると良いよ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 16:41| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年10月26日

映画「闇金ウシジマくん Part2」感想

 今、劇場で公開しているものではなく、その前のをレンタルして見てみました。
 感想を箇条書きで。

☆菅田将暉が可愛い!!
 この子が愚かな若者の役をやると、不思議なほど憎めなくて、愛おしいですね〜
 ホストの話もからむのだけど、
「菅田将暉こそホストになるべき!」
 って思いながら見てた(ならなかった。残念)

☆綾野剛が走る場面があったのが嬉しい。
 他の人たちズタボロなのに(菅田将暉なんて何度血まみれになったか……)山田孝之と綾野剛は全然汚れなくて、ちょっとズルい気がした。

☆お金を大事にしよう!
 お金に困って闇金に手を出して首が回らなくなった人たちの話だから、しみじみと。

 家で映画を見る時は、アイロンがけをしながらになるので、展開が早いとついていけないかな? と思ったけど、それは大丈夫でした。
 続きもレンタルで見ようと思います。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 16:33| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年10月14日

映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」感想

 本当は映画館で見たかったのですが(今、柏のキネマ旬報シアターで上映している)見に行く時間を作れそうになかったのでApple TVでレンタルしちゃいました。

 主人公の七海(黒木華)が学校で働いたり結婚生活したりする場面がほんとにほんとにしんどくて(人と接するのが下手な子が必死で頑張ってるあの感じ!)
「だ、誰か助けてあげて!!」
 って思っていたら、スーパーマン役が綾野剛だった!
 喪黒福造的な怪しいスーパーマンなんだけど。

 七海が常識的な世界から転落してからは、最後までハッピーな気持ちで見ることが出来ました。
 非常識・非日常バンザーイ!

 ここからはネタバレっぽい話になるので、これから見る人はさようなら〜

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 黒木華と綾野剛が恋人になる話かと思いきや!
 恋に落ちるのは黒木華とCoccoだった……!
 もうこの二人、一緒に画面に出てるとめっちゃくちゃ可愛いの!!

 Coccoというのは本当に特別な女性で、普通の人とは全然つり合わないと思うのだけど、黒木華も特別な女の子だから、その魅力が掛け算になって計測不能って感じで、私、部屋でたった一人で見てたのに、
「か〜わ〜い〜!!!!」
 ってうめいて暴れましたからね(映画館じゃなくて良かったかも)

 真白(Cocco)が七海に、本当の優しさや愛情なんて耐えられないからお金で買うんだよ的なことを遠回しに言うところ、二人がどれだけ孤独で、お互いを切実に求めているかが心に刺さるように伝わってきた。

 Coccoは役者ではないし、そんなに器用な人とも思えないから、こんな風に彼女の魅力を引き出すの、大変だったんじゃないかなぁ。
 私はもともとウェディングドレス×2の女性同士の結婚式が大好きで、こんな素敵なカップルのそれを見られるとは! はー 幸せな時間でした。
 あの指輪のない指輪交換!! 存在しない指輪を見続ける七海!

 綾野剛は狂言回し的役割で、彼のおかげで映画が軽やかになった気がします。
 色んな格好をして、色んな仕事をして、突然劇中劇みたいなことを始めたり。
 何しろ役名が「安室行舛(あむろゆきます)」だからね。
 遊び過ぎです岩井俊二監督……

 前半のしんどさに耐えればあとは基本的に楽しい映画だと思います。
 黒木華・Cocco・綾野剛のうちの誰かに興味がある人はぜひどうぞ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 17:17| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年10月05日

映画「そこのみにて光輝く」感想

 ヒロイン千夏(池脇千鶴)の置かれた環境があまりにも悲惨過ぎて、最初ちょっと入り込めないなー という感じだったのですが、登場人物それぞれの恋愛感情が露わになってきたあたりから、割と共感出来るようになりました。

 私が一番良いなと思ったのは、映画全体に満ちる「北海道っぽさ」
 役者さんたち、みんなきちんと北海道の言葉を使ってましたよね?
 自分で話せる訳じゃないから発音が正しかったかまでは分からないけど、「なんも」とか「だべ」とか、か行がちょっと濁ったりとか。

 ぶっきらぼうな達夫(綾野剛)とむやみに明るい拓児(菅田将暉)が、やはり北海道が舞台の漫画「最終兵器彼女」のシュウジとアツシみたいに思えて微笑ましかった。
 そのうち千夏が「はんかくさい女だ」とか言い出すんじゃないかと(言いませんでしたが)

 ロケ地である「函館」が主役の映画だったように思います。
 海も繁華街も、その土地にしかない光を放っていて、美しかったです。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 17:34| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年10月01日

One more time, One more chance(映画「怒り」感想)

(※犯人が誰かは書いていませんが、優馬(妻夫木聡)と直人(綾野剛)の話の展開には触れているので、どんなネタバレもイヤ! という人は映画鑑賞後に読んでください)


 山崎まさよしが綾野剛に合う、というのは創作文芸の仲間うちでさんざん話題になっていたことだけど、今日改めて「One more time, One more chance」を聴いてみたらまるっきり優馬のために作られたような曲で、泣きそうになりました。

 唯一違うかな〜と思うのは、相手のことを「わがままな性格」と表現するところ。
 直人はわがままというよりマイペースですよね。
 まあ他人の家に長いこと居候しているくせに、自分の事情を全く説明しないのは「わがまま」と言えるかもしれない(そのせいで「殺人犯なのでは」と疑われる訳ですが)

 「夏の思い出」というのは映画優馬っぽく、
(原作では半年くらい一緒にいるが、映画ではひと夏の恋になっている)
 「これからの僕」を「見せたい」と願うあたりは、原作優馬っぽい。
(映画では優馬は泣いて終わりだが、原作では「俺、もう大丈夫だから」と立ち直る場面が付く)

 優馬の家は「桜新町」にあるので、
「もしかして直人は間違えて『桜木町』へ行ってしまったのでは?!」
 と探しに行くとか……

 優馬と直人が好きな人は「One more time, One more chance」を聴いて(聴き直して)みると良いですよ。
 何となく救われたような気持ちになる。
 音楽の力って不思議ですね。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:56| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年09月28日

みんな知っている、全力で目をそむけている、あの「怒り」(映画「怒り」感想)

 「怒り」という単語を聞いてまず思い浮かべるのは、嫌なことがあってプンプン怒る人の姿ではないかと思う。
 映画「怒り」で描かれるのは、もっと内に籠もり、時に思いも寄らぬ方向に爆発してしまうような、名状しがたい負の感情だ。
 世間の枠の中でうまく生きていけない人々が、孤独感とともに静かに積もらせてゆく、あの気持ち。

 個人的に恨みを持っている訳でもない相手を殺してしまう、一見不可解な殺人事件が、定期的に起こる。
 テロも含めたら「毎日」と言っても良いだろう。
「何故あんな惨いことを」
 とニュースを見て一瞬思い、みなすぐ忘れる。
 被害者か加害者の家族でもなければ、どんな事件も所詮は他人事だ。

 しかし我々は、本当に事件と無関係なのだろうか。
 私はその手のニュースを聞くたび、

「虐げられた者の語ることばは、銃以外になく、
 虐げられた者が心に抱くヒューマニズムは、武装闘争以外にない。」

 という日本赤軍の声明文を思い出す。
 私の平穏な日々は、見えないところで誰かの労働を搾取することにより、成り立っているのではないか。
 直接ではなく間接的に、あるいは無自覚に、私は誰かを虐げているのではないか……

 映画「怒り」の犯人の心の動きは、一般的な推理ものの論理で考えると分かりにくい。
 けれども冷静に論理的に考えられる状態だったら、人殺しなどしないで済むだろう。
 犯人の矛盾した行動は、誰にとっても馴染みがあるはず。

 物語の中だけでも、あの怒りに向き合ってみようじゃないか。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:07| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年09月26日

残忍な殺人より、優馬が直人の◯◯◯◯を◯◯◯ことの方が許せない(映画「怒り」感想)

(※犯人が誰かは書いていませんが、優馬(妻夫木聡)と直人(綾野剛)の話の展開には触れているので、どんなネタバレもイヤ! という人は映画鑑賞後に読んでください)


 同棲していた直人が突然姿を消し、警察から優馬のところに、
「大西直人さんをご存知ですか?」
 と電話がかかってくる。

 直人は逃亡中の殺人犯なのではないかという疑いを強めた優馬は、直人の持ち物を捨ててゆく。
 洗面台に並ぶ歯ブラシ。直人がいつも着ていた服。
 殺人犯をかくまった証拠を隠滅するための行為は、優馬の暮らしの中に直人の存在がいかに深く入り込んでいたかを細やかに見せてゆく。

 半狂乱になって直人を愛した日々を消そうとする優馬の姿は痛々しく、心打たれ、またそこから犯人が狂気を露わにする場面につながっていくのが見事、なんだけど。

 映画館からの帰り、私は延々、
「くっそぉ〜 優馬めぇ〜! 直人の歯ブラシを捨てやがってぇ〜!!」
 と腹を立てまくった。

「好きな人が使ったり、身につけたりしていた物」
 というのはすでにただの物ではない。
 そこには好きな人の魂が乗り移っている。体の一部のようなものだ。

 原作の優馬は直人の物を捨てたりしないんですよ。
 文章と映像では表現出来るものが違うから、直訳するようにそのまま映像化すると印象が薄くなる。
 言葉による心情の吐露で表されていた優馬の愛の苦しみが、映像では「物を捨てる」という「行動」に置き換わっていて、優馬の酷さと直人への愛情が原作より三割増しに感じられた。
 本当に素晴らしい。素晴らしいのだけど。

 直人の歯ブラシっ……!
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:27| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年09月25日

映画「横道世之介」感想

横道世之介 [DVD] -
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 「怒り」の感想をもっと書きたいのだけどうまくまとまらないので、こっちを先に。
 長崎出身の大学一年生「横道世之介」の一年間のお話。
 お嬢様とのふわふわした恋愛に、サンバのリズムに乗った愉快な友情。

 青春時代の甘酸っぱい部分だけをきっちり切り取ったような映画。
 笑えて、切なく、のんびり。
 「怒り」と同じく吉田修一の小説が原作なのに、驚くほど雰囲気が違う。
 でも共通点が二つありました。

1、ハッテン場が出てくる

 「怒り」の原作を読んでいて、
「昔、ハッテン場って屋根なかったよね?『星が綺麗に見えるスポット』的なものだったよね?」
 と思っていたのですが、吉田修一、ちゃんとそっちのハッテン場も書いてました。
 ぬかりないな。

 さて、そこに行くのは誰でしょう。

2、綾野剛がゲイの役をやっている

 はい。綾野剛は「怒り」だけでなく「横道世之介」でもハッテン場に行きます……
 ゲイじゃない横道世之介がくっついて来ちゃって、結局遊べずに二人でスイカを食べて終わるのだけど。
 この場面がまた、二人とも可愛いんだ!!

 綾野剛が演じる加藤は、人と接するのがあんまり好きじゃなさそうな人間に描かれている。
 けれども大人になって横道世之介の思い出を語る時にはすごく明るくなっていて、
「横道世之介ののんきな優しさによって、開放的になれたのかな?」
 と感じられたのが良かった。

 全体的に楽しい話で、楽しさが悲しみを、悲しみが楽しさを際立たせる。
 思い出すとじーんとする。

 多少画面から目を離してもストーリーを追えなくなるような話じゃないので、作業用に流すのに合っていると思う。
 私はワイシャツにアイロンがけしながら見ました。
 クールな加藤が真面目に可笑しいこと言うから一人で大笑いしたよ。
 同人活動をやっている人は、コピー本の製本をしたりしながら見ると良いと思うよ〜
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:25| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年09月22日

血なまぐさい人間たちの中にたった一人エンジェルがいた(映画「怒り」感想)

(※犯人が誰かは書いていませんが、優馬と直人の話の展開には触れているので、どんなネタバレもイヤ! という人は映画鑑賞後に読んでください)


 綾野剛が演じた直人はおとなしい役なので、見ている最中はあまり目立たなかったけれど、映画館を出て家に帰って何時間か経ってから、
「血なまぐさい人間たちの中に一人エンジェルいたね?」
 と気付いた。

 天に呼ばれている者の清浄。
 彼の優しい佇まいをしみじみ思った。

 映画「怒り」で私が最も知りたかったのは犯人などではなく、
「ベッドで後ろから優馬に抱きしめられている直人の表情の意味」
 だった。
 予告映像で使われたこの場面を見て、私は綾野剛に恋をした。

 悲しみをたたえた瞳と、おびえているような肩のライン。
 華やかな銀幕の世界にそぐわない、心をざわつかせる美しさを感じた。

 原作を読んでもどこの文章を映像化したものなのか全然分からない。
 ストーリーが進み、優馬の腕の中で直人が語り始めて、私はあーっ! と叫びそうになった。
 これ、原作では、温泉に入ってする会話じゃん!! 分からないはずだよ……

「仕事ヒマなわけ?」
 と直人に尋ねられた優馬が、
「お前の怠惰が移ったんだな」
 と答える(小説からの引用なので映画ではセリフが変わっているかも)

 ぞっこん惚れ込んでいる直人に会いたくて毎日早く帰ってしまうくせに、軽口でごまかす優馬。
 一見可愛いこの会話、「怒り」の結末を知ってから読み返すと、直人が傷付いたであろうことが想像出来る。
 直人は心臓病で、本当は怠けたくなんかないのに、体調が悪くて働けなくなったのだ。
 優馬には最後までそのことを隠し続けた。

 秘密と傷を心の奥深くに仕舞い込み、強く惹かれている男の腕の中にいる。
 直人は優馬の身勝手さを知っていて、最初からそれを許している。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:12| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2016年09月12日

映画「夏の終り」感想

 小林薫と綾野剛の間で揺れ動く、なんてやらしー設定なんだから、もうちょっとどうにかならなかったの……
 泣きながら電話をかけて来たり、一転急に冷たくなったりする綾野剛は良かったです。
 同じ設定で脳内で頑張ります!
 
posted by 柳屋文芸堂 at 14:13| 映画・映像 | 更新情報をチェックする