2018年09月30日

「デザインあ展」感想

 日本科学未来館で開催中の「デザインあ展」に行ってきました。
 元になっている番組は見たことがないのだけど、ディレクターの佐藤卓さんに興味があったので。

 とにかく混んでいた!
 体験型の展示が多く、子供たちが楽しむ雰囲気で、大人がしゃしゃり出るのは申し訳ない感じ。
 それでも待ち人数が少ないものはいくつか体験出来たし、見るだけの展示も自然と何かを「想像」させる。
 見る人を受け身にしない工夫があちこちにあった。

 一番格好良かったのは、大きな展示室の四方の壁全てに映し出される、写真が次々と紋に変わっていく映像。
(「森羅万象」このページで見られる)
 花や鳥などが抽象化されて「紋」になる。

 カラーは白黒に、輪郭は数学的な線となって、いったん単純化される。
 しかしその単純な形は規則に沿って細かく増殖し、複雑に変化していく。
 その圧倒的なバリエーション。

 この作品以外にも、複数の物の形の共通点を見つけたり、「抽象化」について考える展示がけっこうあった。
 ふと、私が好きな本の表紙は、本の内容を正確に美しく抽象化出来ているんだな〜 と気付いた。

 私はデザインが苦手で、だからこそ私の知らないことがいっぱいあって面白い。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:51| 美術 | 更新情報をチェックする

2018年09月23日

築地でお寿司

 築地のお寿司屋さん「築地 すし鮮 総本店」に行ってきました!

 旬の新さんま握りはトロよりトロ。とろとろ。
「焙り比べにぎり」はマグロやサーモンの生と焙ったものが並んでおり、違いを味わうのが面白い。

 途中、Dちゃんが頼んだ日本酒を一口二口もらって飲むのが最高だった。
(アルコールに弱いので一人で一杯は飲めない。飲める体質だったら体を壊すまで飲んでいただろうから、神の御加護だと思っている……)

 日本酒は広島の梅田酒造場の「本州一 無濾過純米吟醸」というもの。
 うまみが強く濃厚な、我々の好みの味で当たりだった。
 寿司と日本酒の組み合わせは無敵!

 本わさび巻は、千切りのわさびがごまと一緒に巻かれている(魚は入っていない)
 子供の頃、長野旅行の土産に買った、酒粕を混ぜないわさび漬けを思い出し懐かしかった。
 当然辛い。

 高級寿司店という訳ではないのに(安くはないが高過ぎない)
「美味しいお寿司を食べたー!」
 という満足感があって、築地はやっぱりすごいなぁ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:32| 料理・食べ物 | 更新情報をチェックする

2018年09月21日

映画「ビル・カニンガム&ニューヨーク」感想



 ニューヨーク・タイムズ紙でファッション・コラムを担当していた写真家、ビル・カニンガムさんを追ったドキュメンタリー映画。
 ストリートファッションも、有名人が集まるパーティーも、デザイナーたちのファッションショーも、分け隔てなく撮影するビル。
 彼のように、自分の審美眼だけでものを見られる人は、貴重だ。

 多くの人は、
「権威のある人が良いと言っていたから良いのだろう」
 と判断を他人まかせにしている。
 100%まかせてはいなくても、どこかで他人の価値観に頼っている。

 ビルのお金に対する考え方にも共感した。
 お金をもらうことで不自由になることが、どれほどの損失か。
 ビルは常に笑顔でやれる仕事しかしない。

 写真が好きな人だけでなく、おじいちゃん好きにぜひ見てもらいたい映画。
 ビルは本当に格好良くて、可愛い。

 どこかでビルの写真展をやってくれないかな〜
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:54| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2018年09月15日

まちなかコンサート 村松稔之 佐藤亜紀子



 上野の森美術館で開催された、カウンターテナーの村松稔之さんとリュートの佐藤亜紀子さんによる、まちなかコンサートに行ってきました。

 村松さんは前から大好きな歌い手さんで、佐藤さんはラジオドラマ「暁のハルモニア」の劇中音楽を演奏されていた方。素晴らしい企画をありがとうございます。

 男性が高音で歌うことにより、男性的なものと女性的なものが重なり合って真っ白になるようで「普遍的な愛の声」を私は聴いた。カウンターテナーがみなそうだという訳ではなく、村松さんの歌から特に、天から降り注ぐ愛を感じる。(本来の意味で)尊い。
 リュートの音色は深みがあり、一つの音の中に様々な感情、憂いや希望などを含みながら、穏やかに響く。

 最近、男性と女性が対立するのを見ることが多くなり、お二人の演奏にあるような調和は訪れるのだろうかと、暁のハルモニアの登場人物であるアマーリエ様みたいな気持ちになって、涙ぐんだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 00:41| 音楽 | 更新情報をチェックする

2018年09月02日

「言葉を超えた写真家 富山治夫『現代語感』」展 感想



 東京ミッドタウンへ行く途中で見たポスターの写真に惹かれ、入場無料だというのでFUJIFILM SQUAREで開催中の「言葉を超えた写真家 富山治夫『現代語感』」展を見てみたら、思った以上に良かった! 1960年代(高度経済成長期)の、人のあふれる都会の風景を、皮肉な、時に優しい視線で切り取っている。

 人口増加が当たり前だった時代。人が生まれてくる喜び(妊婦や赤ん坊の写真)があると同時に、人が多過ぎる大変さ(交通や混雑にまつわる写真)もある。仕事の休憩時間も、夜の恋する時間も、人がぎゅうぎゅう。

 人間は幸福だけを運んでくるわけではなく、他人の不幸は(悪いなと思いつつ)滑稽に見えたりもする。しかし人が生きているというのは、おおむねニコッとしてしまうような出来事なんだ、と感じさせる。ユーモアと物語のある写真ばかりだった。


posted by 柳屋文芸堂 at 23:10| 美術 | 更新情報をチェックする