2017年09月17日

同人誌の印刷冊数の決め方

 私はこんな風にしているよというだけの話です。
 まず「一度の同人誌即売会で売れる冊数の平均」を出します(本の種類ごとではなく全体で)
 1回目5冊、2回目10冊、3回目15冊、だったら平均は10冊。

 次に新刊を出す間隔はどれくらいか考えます。
 同人誌即売会に出るたびに必ず新刊を用意しているか。
 ここでは「毎回新刊を出すのは難しい、2回に1回くらい」ということにします。

 在庫は同人誌即売会のたびに10冊ずつ減ってゆき、2回同人誌即売会に出ると新刊の分が増える。
 つまり新刊を20冊にすれば在庫の増減はない。
 同人誌即売会で売れる冊数の平均(10冊)×新刊を出す間隔(2回)=新刊の印刷冊数(20冊)
 30冊刷れば在庫は増えてゆき、10冊刷れば在庫は減ってゆく。

 もちろんこれは目安にしかならないことで、まず同人誌即売会で売れる冊数は変化する。
 新刊を出す間隔もいつも同じとは限らない。
 売れ行きの良い本もあれば悪い本もある。

 ただ、私が一番気を付けているのは、
「印刷所の料金表だけを見て印刷冊数を決めない」
 ということ。

 印刷冊数を増やした方が1冊あたりの料金が安くなるので、どうしても冊数を多くしがち。
 在庫を減らそうと同人誌即売会への参加が増えると、まあ楽しいから良いのだけど、参加費って交通費なども含めてけっこう馬鹿にならない。

 同人誌即売会で動くお金というと、印刷代と販売単価が話題になることが多いけれど、同人活動をトータルで見て、無理のないよう楽しんでいけたらいいなと思っています。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 02:13| 同人活動 | 更新情報をチェックする

2017年09月07日

映画「秒速5センチメートル」感想



 作中で少年から大人になってゆく貴樹についての3つの物語。

 第1話「桜花抄」は、中学生の貴樹が好きな女の子に会いに、東京から栃木まで行く話。
 その子のことが大好きで、会いたくて、思いは胸にぱんぱんに膨らんで、でも約束の日、折悪しく関東は大雪に。
 遅れる電車。止まる電車。ずいぶん来たと思っても久喜駅で、まだそこ埼玉だよ!!
 栃木が冥王星みたいに遠く感じられ、数分が数時間に伸びてゆく。新海マジック。

 新海監督は「距離」と「時間」と「思い」の描き方が、本当に上手い。
 時速200キロメートルの乗り物と、時速100キロメートルの乗り物、1時間後に着いている場所は100キロメートル違うのだけれど、乗っている人間にとっては「1時間移動した場所」という感覚が最も強く残る。
 その1時間も、仲間とわいわい楽しくしていればあっという間だろうし、好きな人を寒い中で待たせているとなれば(私も経験がある)1分1秒が苦行のように体に刺さる。

 東京の中学生にとっての、栃木の遠さ。
 雪でダイヤが乱れた電車の不確かな速度。
 好きな人に会いたい気持ち。好きな人を待たせている痛み。

 観ている側も貴樹と共に、歪む距離、延びる時間、膨らむ思いをまざまざと体験することになる。
 切ない! 切ないよ!!

 第2話「コスモナウト」は高校生の貴樹に片思いする花苗のお話。
 貴樹はいつも栃木の女の子のことを考えているので、花苗の恋は上手くいかない。
 しかしそれ以上に、花苗が恋だけではなく「自分の進路も決められない」という部分が非常に切実で良かった。

 世の中のことも、自分のことも全然分からないのに、大人たちは決断しろと迫る。
 あやふやな今の自分の決めたことが、自分の人生を方向付けてしまうことを知っている。
 その責任の重さ。どこにいても心にのしかかる不安。
 高校時代の苦しさが鮮やかに蘇るし、この辛さはどの時代の高校生も変わらず味わうものだろう。

 恋と進路で悩んで暗い話になるかと思いきや、舞台が鹿児島県の種子島で、花苗はサーフィンをするから画面は明るく、これから美しく咲く花のつぼみのような前向きさが感じられた。

 第3話「秒速5センチメートル」は大人になった貴樹の話。
 栃木の女の子とは途中で上手くいかなくなってしまったようで、しかし他の女性をきちんと愛することも出来ない。
 東京で忙しく働きながら、ずっと誰かを探している。

 主題歌はみんな大好き、山崎まさよし「One more time, One more chance」
 この曲で探されている人はもう亡くなっていると私は考えているのだけど、相手は生きている、でも自分のものにはならない、というのは亡くなっているよりしんどいことなのかもしれない。
 会えないことを死のせいに出来ない。
 自分の間違いや未熟さを常に突きつけられる。

 「君の名は。」はこの第3話で描かれる喪失を救済するような話なので、古くからのファンが叫び声を上げた理由がよく分かった。
 「秒速5センチメートル」の方が現実的。
 でも人によるよね。私の人生は割と「君の名は。」に近いと思う。
 運命の人を見逃さなかった。
 「秒速5センチメートル」になっちゃった人は、来世に期待だ。
 まだ前前世なんだよ、きっと。

 新海監督作品の私小説的な部分、本当に素晴らしいと思う。
 「君の名は。」の脇役テッシーに説得力があるのは、それまでの「思春期描写の積み上げ」があってのことなんだなと。

 あと新海誠が色彩設計をすると、画面が本当に綺麗。
 今後、どうしても大きなプロジェクトになって、新海誠が色彩設計を全部やる訳にはいかなくなるだろう(「君の名は。」では別の人が担当している)
 その点でも貴重な作品だと思う。

 青春の甘酸っぱさ、切なさ、苦しさを思い出したくなったらぜひどうぞ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 12:24| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2017年09月05日

中国家庭料理 楊(ヤン)

 ネットで検索すると2号店とか3号店とか色々出て来ますが、どうやら私は「中国家庭料理 楊 別館」に行ったみたいです。
 池袋の東京芸術劇場のそばにあるお店で、Dちゃんが連れて行ってくれました。
 ここの水餃子が、長年私が探し求めていた味だったのですー!!

 私の出身地、埼玉県川口市で毎年開催される「たたら祭り」では、中国から来た鋳物研修生が作った水餃子を食べられる。
 日本の水餃子と違って皮が厚く、餃子だけ(ご飯なし)で食事が済むような、満足感のある一品。
 これが大好きで、でも結婚してから「たたら祭り」には行かなくなってしまった。

 こちらの「中国家庭料理 楊(ヤン)」で水餃子を頼んだら、あの懐かしい味によく似ていた。
 丸っこい姿をそのまま口の中にエイッと放り込むと、厚い皮の中には小籠包のように美味しい肉汁が閉じ込められている。
 弾力ある噛み応え、それに皮と具のバランスが良い。
 作っている方の出身地が鋳物研修生と同じだったのだろうか(四川?)

 ちなみに私が「たたら祭り」に行っていたのは10年以上前なので、その後餃子がどうなったかは分かりません。

 水餃子以外の料理も美味しかったので、また行きたいな。
 さすがに知られているらしく満席で、店に入れるまでしばらく待ちましたが。
 待った甲斐がありました。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 23:31| 料理・食べ物 | 更新情報をチェックする

2017年09月03日

森林公園

 今日は久々に、埼玉県滑川町の国営武蔵丘陵森林公園に行きました。
 いつの間にか駅前のレンタサイクルが無くなっていた。
 働いていたおじさんたちはどうしたのだろうか……
 まあ我々は森林公園の入口までバスで行き、園内の自転車を借りるので問題ないのですが。

 夕方近くだったためか、ヒグラシの鳴き声が森じゅうに響き渡っていた。
 私の住んでいるところではあまり聞けないので(他の種類の蝉はいるのだけど)幸せな気持ちになった。

 まだ緑色の栗のイガが見事に成っていた。
 並んで咲いている紫色の花は、おそらくラベンダーだろう。
 木々の間からは稲刈り前の田んぼがちらっと見えた。

 何しろ爆走しているので、全て一瞬で過ぎてゆく。
 よそ見し続けたら危ないし。

 危ないと言えば、Dちゃんがアブにすごまれた。
 私の服にとまったのを払ってくれて、その後Dちゃんも足にとまられて、振るった拍子に間違えて蹴ってしまった。

 Dをすごむアブ! アブをにらみながら後ずさって逃げるD!
 Dをすごむアブ! アブをにらみながら後ずさって逃げるD!(しばらく繰り返し)

 刺されたらどうしようと不安でしたが、アブの集中力が切れたようで、何事もなく森に帰っていきました。
 やれやれ。

 借りた自転車、ちょっと車輪が小さくてサドルが固かったな〜
 次はもうちょっと考えて選ぼう。
 それを差し引いても運動不足を痛感。
 予想以上に疲れた〜

 家には昨日作ったシュークルットが残っていたので夕飯を作らずに済んだ。
 偉いぞ、昨日の私!

 サイクリングは楽しくて気持ち良い。
 寒くなる前に何度か通って、秋の森の変化を味わいたいな。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:58| 地元(千葉・埼玉)ネタ | 更新情報をチェックする

2017年09月02日

特別展「深海2017〜最深研究でせまる”生命”と”地球”〜」感想

 上野の国立科学博物館で開催中の深海展に行ってきました〜
 夏休みも終わったし、平日(9月1日(金))だし、もう混んでないだろう、と思った、ら。
 チケット売り場に長蛇の列…… 20分くらい並んだかなぁ。
 時間を節約したい人はコンビニなどで事前に購入しておいた方が良いと思います。

 まず入口近くの「水圧でつぶれたカップ麺の容器」が面白かった。
 くしゃっとなるのではなく、そのままの形で縮んでいる。
 10000メートルの深さまで行き、高さが1/3くらいになっても、商品名(ブタメン)が読める。
 全面に均等に圧力がかかるのがよく分かる。

 深海の生物の「発光」に焦点を当てた映像展示は、どれもこれも、
「CG? アニメ?」
 と目をぱちぱちしてしまうほど美しく、現実感がない。
 会場内で流れている久石譲のミニマル・ミュージックがよく合っていた。

 最も幻想的に感じたのはムラサキカムリクラゲ。
 無数の光点が円を描いて高速で移動する。
 ホタルイカも体中の小さな点が光っていることが分かり驚いた。
 ふだんは光ってないやつにゆずこしょう付けて食べちゃうだけだから。

 チョウチンアンコウの標本も、らしさんの「シャイン」という作品(これ)を思い出して「うぉぉぉ!」となった。
 グロテスクだけど、ラスボスではなく初級ステージのボスっぽい。

 深海生物がどのように栄養を摂取しているかの展示では、ミツクリザメが興味深かった。
 獲物を捕る時に、あごが飛び出て伸びるのだ。
「可愛い顔して! 一瞬や!!」
 と関西の女の子が感想を述べていた。

 サルパという透明な生き物の映像が綺麗で、標本を見てみたら、小さい。
 大きめのしらすくらいだろうか。
 何しろ体が透明でよく見えないのだ……

 南極にはコオリウオというのがいるらしい。
 お魚のアイコンを使っているこおりさんみたいだと思った。

 メタンや硫化水素をエネルギー源とする「化学合成生態系」の解説に興奮した。
 光合成を土台とする我々のものとは別の、生態ピラミッド。
 深海の湧き水に含まれる物質を使って微生物が有機物を作り出し、それを食べる動物が集まる。

 このあたり、もっと詳しく勉強してみたい。
「よく知られているものとは違うやり方・可能性」
 に、私は強く惹かれる。

 ショップでは、オオグソクムシを練り込んだせんべいを売っていた。
 焼津、恐ろしい場所。

 午後3時過ぎに会場に入り、出たのは6時近く。
 特別展のチケットで常設展も見られる、と言われても時間切れになってなかなか難しい。
 金曜日は8時までやっているとはいえ、私には夕飯を作るという大切な使命があるので。

 常設展内の企画展「マリモの謎」は我慢出来ずちょこっと見てきた。
 大きなマリモの実物があって感動。可愛い〜!

 深海展は10月1日(日)、マリモ展は10月9日(月)まで。
 美と知を求める気持ちが同時に満たされる良い展示でした♪
 
posted by 柳屋文芸堂 at 12:47| 勉強 | 更新情報をチェックする