2019年05月17日

板橋区立熱帯環境植物館(グリーンドームねったいかん)

 私は現在、ポリネシアのある島を舞台にした物語を書こうと準備を進めている。
 島の植物を知るために、板橋区にある熱帯環境植物館に向かった……が!
 ポリネシアについての資料を持ってくるのを忘れた…… 何しに来たの……

 仕方ないので単純に施設を楽しむことにした。
 ここには植物だけでなく、小さな水族館もある。

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↑タカアシガニ。デカい蟹、と言ってもこの写真では大きさが分からないね…… 横幅1.5メートルくらいかな。

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 色彩豊かな熱帯魚たちをぼんやり眺めていたら、これから館内でイベントがある、という放送が聞こえた。
 どんなものなのか分からないが「大迫力」という単語だけは聞き取れた。

 奥に進んだところにある大きな水槽の前で、
「ここが一番よく見えるから!」
 と子供を説得している母親がいた。
 ここがイベントの会場なのかな? としばらく待っていると、ばらばら人が集まってきた。

 イベントは水槽にいる生き物たちへのエサやりを見せるものだった。
 一番の見ものは世界最大の淡水エイ「ヒマンチュラ・チャオプラヤ」

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 水上にぴょんぴょん飛んだり、エサを上手くキャッチ出来ず落としてしまったかな? と思いきや、すーっと水を吸い上げエサを浮上させてパクっと食べたり、確かにこれは大迫力、面白い!


↑私が撮ったものではなく、YouTubeに上がっていたMistralQVさんの動画です。

 このエイの大きさは、横幅1.2メートル、縦1.5メートルほどだろうか。さらに長い尻尾もある。
 尻尾をぴーんと伸ばし、ひらひらひら〜 と泳ぐ姿の美しいこと!
 ポリネシアの架空の島を舞台にした映画「モアナと伝説の海」でも、エイが重要な役を担っていたな〜 とじーんとなった。

 エイのエサはサバで、魚や亀のエサはゲソ、とのこと。
 飼育員のお姉さんの説明も明るく自然な感じで良かった。

 植物園の方に上がっていくと、神代植物公園でも見たタコノキがあった(その時の話はこちら

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「幹の下部から多数の気根を斜めに生じ、その状態が蛸に似る(広辞苑より)」
 神代植物公園で見たものよりタコに似ている。こういうことだったのか。

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 これはビンロウジュ。種子に中枢神経を刺激する物質が含まれており、噛みタバコのような嗜好品になる。
 知識だけで実物を見たことはなかったので「これがあの……!」と感動した。

 この施設は地下が水族館で、ゆるい坂道を登って温室の上の方に上がっていくようになっている。
 道の途中にカメがいた。

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↑ビルマムツアシガメという陸亀。

 硬そうなウロコが格好良い。
 理由は分からないが一生懸命レンガを動かしていた。

 2階の高さのところにかかる橋を渡っていたら「ビヨウタコノキ」と書かれた札があった。
 ん? これはさっき見たのと同じ植物では……?
「あのタコノキが上まで伸びているんだ!!」

 神代植物公園で見たタコノキが小さかったので、タコノキはそれほど大きくならないと勝手に思っていた。
 樹齢や生育環境によって植物の見た目は変わる。
 最初に見た姿=その植物の姿 と思い込まないよう気をつけなければ。

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 あっ!

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 タコノキの実だ!!
 ポリネシアの救荒食(日常は食べないが、食糧不足におちいった時に食べるもの)だったと、資料に書かれていたはずだ。
 実物を見られて嬉しい。

 橋を渡りきったところに、虫まみれになっていない、綺麗なムシトリスミレが。

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 何も付いてない状態だと可愛いな!
 神代植物公園で見たムシトリスミレは、温室の外に置かれていたので「虫をいっぱい取っちゃったスミレ」になっていたのだ。

 先に進むと……

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 階段がミストに包まれている。
 ここを歩いていくの?! アトラクションかよ!

 入り口でもらった館内マップによると、熱帯の山地の環境を再現した「雲霧林」というエリアであるらしい。

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↑ベゴニアの一種だと思う(名前がよく見えなかった)

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↑キウイかと思ったら、チューインガムの原料になる「サポジラ」という植物だった。

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↑ジャスミン。クラクラするような甘い香り!

 パイナップルがいくつか生っていた。
 成長順に並べると……

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 全体はこんな感じ。

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 温室を出たところにある展示室に、実から葉が出たばかりという状態のココヤシがあった。

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 こんな風に根が出てくるのか!
 木として植えてあるものしか見たことがなかったので、勉強になった。

 見終わってから分かったのだが、板橋区立熱帯環境植物館は東南アジアの熱帯雨林を再現している。
 地下の水族館で海水・汽水(淡水と海水が混ざった水)・淡水の生き物を見てから地上に上がり、登り坂に沿って、海岸の植物、低地の植物、人々の生活に関わる植物、山地の植物を観賞していく。
 私の知りたいポリネシアの植物とは少しずれているけれど、魅力的な箱庭だと感じた。

 階段があったのでバリアフリーが気になったが、階ごとの移動にエレベーターを利用すれば、車椅子でも全体を見られるようだ。

 ここに来ようと考えたきっかけは、メールでの問い合わせへの返信が、あたたかく親切だったから。
 その印象そのままの、気さくで味わい深い場所だった。

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↑ニシキアナゴ
 
posted by 柳屋文芸堂 at 11:28| 旅行・お出かけ | 更新情報をチェックする

2019年04月19日

2005年に読んだ本

3月31日にサービス終了したジオシティーズにあった記録。

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698,2005年1月25日,谷崎潤一郎,細雪(上巻),新潮文庫,438円,無事結婚してようやく読めるようになった。最初退屈に感じていたけど、最後はけっこう楽しく読めた。

699,2005年1月25日,谷崎潤一郎,細雪(中巻),新潮文庫,514円

700,2005年1月25日,谷崎潤一郎,細雪(下巻),新潮文庫,590円

701,2005年1月26日,檀ふみ・阿川佐和子,ああ言えばこう食う,集英社,1500円,色々な作品を朗読するラジオ番組があるのだが、この二人のエッセイだけが私の耳を捉えたので、読んでみた。ご飯食べながら読むのにちょうど良い感じ。

702,2005年1月26日,穂村弘,短歌という爆弾,小学館,1500円,短歌の分析が勉強になった。

703,2005年1月26日,京極夏彦,嗤う伊右衛門,角川文庫,552円,歌舞伎が見たくなった。

704,2005年1月26日,相川氷牙,夢の檻,Super Selfish Space,400円,←こんなに払った記憶がないんだが。確か300円じゃなかったか? シリーズものって良いなあ。毎回少しずつ構成が違うのが良い。ワンパターンにしないのが相川さんのすごいところだ。

705,2005年1月26日,text jockey 2004編纂委員会,text jockey 2004,暗黒通信団,500円,大賢者大森賢五郎を書評してもらった。穏やかな評。velvet movieというサークルの『ことりたちのものがたり』が気になった。

706,2005年1月26日,姫野由香,みるくてぃらびっと,みいこプロ,350円,読後しばらくミルクティ飲みたい病に。

707,2005年1月26日,光俊太郎,ヘタレの大王,道楽,100円,うわー 進展してしまった! もういっそ二人が結婚するところまで書いて欲しいくらいだ。

708,2005年1月26日,鴇沢正道,イリュージョニスト,小説を書いていたとは。びっくり。

709,2005年1月28日,阿川佐和子,おいしいおしゃべり,幻冬舎文庫,533円,この中に出て来たニラブタが美味しそうなのでさっそく作ってみた。好評だったのでまた作りたい。

710,2005年1月31日,石山春東,ナイト・クラウン・クィーン、そしてキング。,活版オナニィズ,200円,切なくて良かった。『フロント・ランナー』を思い出した。「殺してしまうよ」「殺していいから」という部分が胸きゅん。

711,2005年2月1日,田辺聖子・文 岡田嘉夫・絵,絵草紙 源氏物語,角川文庫,680円,源氏、女に言い寄り過ぎ。『細雪』が源氏物語に影響を受けている、というのは確かにそうかも、と思った。

712,2005年2月8日,群ようこ,トラブルクッキング,集英社,1165円,料理の本が読みたくて仕方ない今日この頃。

713,2005年2月9日,高山なおみ,日々ごはん1,アノニマ・スタジオ,1300円,何となく吉本ばななっぽい文章。けっこう気に入った。料理をする上で参考にもなるし。

714,2005年2月17日,高山なおみ,日々ごはん2,アノニマ・スタジオ,1300円,この人の本は、今の私の生活と気持ちにすごくぴったり来る。良いタイミングで出会えた事に感謝。

715,2005年2月22日,高山なおみ,帰ってから、お腹がすいてもいいようにと思ったのだ。,ロッキング・オン,1600円,日々ごはんシリアス版、といった所。やっぱりこの人の文章、好き。簡単そうに見えてちょい難しいレシピ付き。水菜のサラダを作ってみた。

716,2005年2月27日,高山なおみ,諸国空想料理店KuuKuuのごちそう,筑摩書房,1600円,どんどん読むぞ。

717,2005年3月1日,高波修,隠の棲む街(第二版),湘南ソロモンFKO,300円,心の闇・虚無・古い言い伝え・生きる意味の探求など、私の好きなテーマてんこもりだったのが嬉しかった。最初の方のラブラブっぷりを読んで、JUNE……? とか思った。終わりのラブラブよりこっちの方がドキドキした。

718,2005年3月2日,速水貴帆,隠された想い,光の旅,150円,速水さんは「(私の作品と)ネタかぶってるかも〜」と心配していたけれど、読んでみて、「かぶるはずがないよな……」と思った。何と言うか、やっぱり速水さんは光の作家で、私は闇の作家だなあ、と。どっちが良いと言うのではなく。あと、佳枝の描き方が巧かった。年代の違う人にリアリティを持たせるのは難しいのに、娘を思うあまりヒステリックになってしまう所とか、実感こもってて良い。

719,2005年3月2日,速水貴帆,虹色の心,光の旅,50円,「理解する人」というのを読んで、「あちゃ〜 私も何かおせっかいな事言っちゃったかなあ?」と心配になった。理解する、というのは本当に難しい。あと、「ぜいたくな時間」に描かれているような時間、私も大好きだ。

720,2005年3月8日,高山なおみ,日々ごはん3,アノニマ・スタジオ,1300円,やっぱり日々ごはんが手元にあると安心するな。図書館で借りたのだけどね。こうやって「生活」していて良いんだ、と思える。

721,2005年3月10日,高山なおみ,高山なおみの料理,メディアファクトリー,1600円,日々ごはんの中で製作していたのはこの本か〜 と思いながら読むと幸せになれる。

722,2005年3月10日,廣田多佳子,圧力鍋で作るおしゃれな料理,金園社,780円,圧力鍋で鶏ガラスープが取れる事が判明!

723,2005年3月12日,高波修,隠の棲む街(初版),湘南ソロモンFKO,300円,第二版を読んでからだとけっこう分かるなあ。初めて読む人に物語世界を理解させる、という事の難しさを痛感。

724,2005年3月12日,杉澤加奈子,ママ,?円,送ってもらった。わーい。荒唐無稽な世界に宿るこの切なさは何だ。何なんだ。本当に杉澤さんはすごい。どれも良いが、「カラフル」と「ママ」がお気に入り。「ママ」の中の「かたむいた水が/かたむいた地面に落ちている」という部分を読んだ時、グラリとめまいを起こして地中に沈んでいくような感じがした。

725,2005年3月17日,鏤々,魔法使い,Arrow,0円,けっこう良い話だった。

726,2005年3月17日,湘南ソロモンFKO,FKO通信Vol.16,湘南ソロモンFKO,0円,冬コミでもらった。

727,2005年3月31日,姫野由香,雨夜のモラル,みいこプロ,400円,青木が優しくて良かった。

728,2005年3月31日,ちかこ,ヤミ,みいこプロ,0円,恐ろしいけど何だか好きだ。

729,2005年3月31日,姫野由香,うさぎがり惑溺,みいこプロ,0円,ナツが意地悪だ〜 でもエッチで良かった。

730,2005年3月31日,飯田浮浪斎,理,雑草屋,0円,『コーヒー』『無理』に共感した。

731,2005年3月31日,広海ゆう(主催),おしえて文字書きさん,「おしえて文字書きさん」制作委員会,0円,自分が出した質問への答えが面白かった。

732,2005年3月31日,広海ゆう,Pupilシングル,水羊書房,100円?,女と間違えるってそりゃ。

733,2005年4月2日,満留賀鴨南・仲屋宇奈幾,頼光と綱,満留賀,200円?,可愛いのだ〜

734,2005年4月2日,米沢嘉博,コミックマーケット30’sファイル,コミケット,0円,あーあ、読んじゃったよ…… 内部分裂の真相とか、幕張を使えなくなった理由とか、気になっていたあれこれが分かって面白かった。

735,2005年4月2日,光俊太郎,問題集と夏の夕暮れ,道楽,100円,小野寺くんと部長の会話に大ウケ。思わず音読しちゃった。

736,2005年4月2日,光俊太郎,この遊歩道が終わるまでに,道楽,200円?,そ、そこで終わっちゃうの〜?! ダメ男の話というよりはダメ女の話のような気がした。

737,2005年4月2日,田村隆一,詩人のノート,講談社文芸文庫,1200円,貸し出し期限が来てしまったので、後半はちゃんと読めなかった…… 面白いのになー

738,2005年4月12日,フィリップ・K・ディック ,アンドロイドは電気羊の夢を見るか?,早川書房,640円,面白かった!! 私が一番求めていたタイプのアンドロイドものだった。こういう深い内容のSFをもっと読んでみたいなあ。

739,2005年4月13日,近藤正高(編),ZAMDA第9号,ZAMDA JAPAN,1000円,世の中には色んな人がいるんだなあ…… 面白かった。

740,2005年4月14日,万里小路信房(編),サブカル評論第7号,サブカル堂,?円,祭特集なのだが、祭のとらえ方がぶっ飛んでいた。

741,2005年4月18日,町田忍(監修),SENTO,DANVO,7350円,小説の資料。銭湯の写真集。

742,2005年4月18日,宮部みゆき,堪忍箱,新潮文庫,476円,なかなか良かった。

743,2005年4月21日,三谷幸喜,オンリー・ミー,幻冬舎文庫,571円,気楽に楽しめた。

744,2005年4月25日,小松左京,小松左京のSFセミナー,集英社文庫,320円,なかなかためになった。

745,2005年4月25日,水城潤,Pain,eXcitia,150円,まあまあ。

746,2005年5月6日,室伏哲郎(編),プリンツ21 2005春,プリンツ21,1500円,森村泰昌特集。いつも通り元気になった。新作一挙公開! という感じでとってもお得。って言っても買ってないのだが。買えば良かったなあ。

747,2005年5月6日,村上春樹,‘THE SCRAP’,文藝春秋,1048円,いつも通り面白かった。

748,2005年5月6日,石山春東,プラスティック・フェザー,活版オナニィズ,200円,洒落てて、切なくて、とても良かった。

749,2005年5月8日,高波修,YAKINIKU!!シングル未来編,湘南ソロモンFKO,0円,当たり前だが面白かった。

750,2005年5月9日,湘南ソロモンFKO,FKO通信Vol.19,湘南ソロモンFKO,0円,夢売り話掲載。苦手な「夢と希望」系の話なのに、気持ちよく読めた。たぶん心の痛みとそこからの回復がリアルに描かれているからだろう。江戸娘風死神が可愛い!

751,2005年5月11日,米沢嘉博(編),ロボットマンガは実現するか,実業之日本社,1619円,貸し出し期限が来てしまったので、後半は飛ばし読み。興味深い記事なのに残念。

752,2005年5月15日,相川氷牙(他多数),夢幻帳,Super Selfish Space,500円,『いざよい もえがたり』に大ウケ。

753,2005年5月20日,村上春樹,夢のサーフシティー,朝日新聞社,1700円,心が弱った時の村上春樹エッセイ。

754,2005年5月20日,村上春樹,スメルジャコフ対織田信長家臣団,朝日新聞社,1500円,上と同じく。

755,2005年5月25日,村上春樹,地球のはぐれ方,文藝春秋,2000円,さらにどんどん。

756,2005年5月25日,村上春樹,そうだ、村上さんに聞いてみよう,朝日新聞社,940円,半分は読者の文なんだよな〜 と読んでなかったんだけど、ためになる事も多くて、面白かった。

757,2005年5月26日,湯川豊(編),村上春樹ブック,文藝春秋,850円,読みたい所だけ読んだ。

758,2005年5月31日,村上春樹,羊をめぐる冒険(上),講談社文庫,330円,冒険が始まったあたりからわくわく。

759,2005年5月31日,村上春樹,羊をめぐる冒険(下),講談社文庫,330円,面白かった。

760,2005年5月31日,村上春樹,村上朝日堂,新潮文庫,320円,毛虫の話が面白かった。

761,2005年6月16日,村上龍・村上春樹,ウォーク・ドント・ラン,講談社,850円,二人とも若〜い!!

762,2005年6月16日,村上春樹,Sydney!,文藝春秋,1619円,オリンピックにメチャクチャ否定的な人のオリンピック観戦記。でもちゃんと得るものは得ている。

763,2005年6月16日,村上春樹,海辺のカフカ・上,新潮社,1600円,大島さんの正体が分かるあたりからぐいぐい引き込まれた。深さ・広さ・スピード感。申し分なく面白い!

764,2005年6月16日,村上春樹,海辺のカフカ・下,新潮社,1600円,全ての謎が解け、そして全て謎のまま。でもそれで私はOK。とにかく大島さん大好き! 人情話的な部分も良かったな。

765,2005年6月23日,稲越功一・村上春樹,波の絵、波の話,文藝春秋,1500円,写真+エッセイ集。かなり前に出版されたもの。

766,2005年6月23日,村上春樹,またたび浴びたタマ,文藝春秋,?円,回文の本。我が家でも回文が流行。

767,2005年6月29日,満留賀鴨南・仲屋宇奈幾,近世説美少年録外伝,満留賀,?円,最後の方の漫画にウケた。

768,2005年6月29日,神無遼,七月七日の夜に,LOVESICKNESS,0円,遼さん本人を知ってから読むと感慨深い。

769,2005年6月29日,四葉ひみつ,爪跡,ものおもい大学,0円,男の人だと思ったんだけどな…… あれ?

770,2005年6月29日,Narihara Akira,惑い,恋人と時限爆弾,0円,百合だぁ〜(嫌な訳ではない)

771,2005年7月13日,村上春樹,少年カフカ,新潮社,950円,海辺のカフカの内容についてだけでなく、読書のあり方みたいなものまで見えて来て、面白かった。

772,2005年7月22日,桜華,はこのなかの愛し仔,神も仏も馬耳東風,?円,登場人物(猫・箱含む)の感情が繊細に表現されていて、面白かった。

773,2005年7月22日,磯淵猛,紅茶 おいしくなる話,集英社文庫,400円,気楽に楽しめた。

774,2005年7月28日,平野久美子,アジアンティーの世界,河出書房新社,1600円,気楽に楽しめた。

775,2005年7月28日,谷崎潤一郎,卍,岩波文庫,200円,面白かった。何だか身につまされた。こういう風にならないよう気を付けよう。

776,2005年8月3日,磯淵猛,風と霧と光の紅茶,扶桑社,1429円,気楽に楽しめた。

777,2005年8月5日,磯淵猛,紅茶の国 紅茶の旅,ちくま文庫,700円,気楽に楽しめた。

778,2005年8月8日,平嶋彰彦(編),お茶のしあわせ,毎日新聞社,1300円,気楽に楽しめた。

779,2005年8月16日,姫野由香,うさぎがり惑溺,みいこプロ,500円,マジで泣いた。なんてひどい男なんだ〜! でも何度も読み直しちゃった。

780,2005年8月16日,桜野聖雪,アドヴェント・ラヴァーズ,天使奏楽堂,500円,私もエッチな小説を書いてみたいなぁ……

781,2005年8月16日,速水貴帆,花のある生活,光の旅,200円?,「花をプレゼントする時、自分の気持ちに素直になる」というのは確かにそうだなぁ、と思った。いつもながらまぶしい……

782,2005年8月16日,相川氷牙,移りゆく季節 色づく想いに,Super Selfish Space,200円,「僕には強すぎた 君の微笑み」という言葉が良かった。あと、「秋の音」という詩が歌みたいで気持ち良かった。

783,2005年8月22日,すら(編),アルファ,カレードスコープ,500円?,ロボットアンソロジー。感想掲示板にはキツイ事ばかり書いてしまったけど、全体的に見れば面白い本だった。

784,2005年8月24日,磯淵猛,飲むお茶 食べるお茶,PARCO出版,1600円,なかなか面白かった。感動した部分もあった。

785,2005年9月29日,杉浦日向子,一日江戸人,新潮文庫,438円,料理の話とか、楽しかった。

786,2005年9月29日,長澤かほる,ライカード・ファウンデーション,えりざべす・べす,800円,けっこうエッチでびっくりした。

787,2005年9月29日,木嶋章夫,足の指で指切り,ストカスト,?円,木嶋さんは健在だった。

788,2005年9月29日,島田詩子,朧夜草子,虚影庵,500円,本当に作品の幅が広いなぁ。

789,2005年10月1日,すら(編),いろは,カレードスコープ,500円?,また感想掲示板にキツイ事ばかり書く私。面白いのにね。

790,2005年10月9日,星新一,どんぐり民話館,新潮文庫,360円,意外と面白かった。

791,2005年10月9日,桜井ゆき(編),HOME,micro worlds'77 ,700円?,面白かった。

792,2005年10月9日,島田詩子,拾遺 闇胡蝶事件帖 最良の選択,虚影庵,100円,『HOME』に収録されている話の方が好みだったな。

793,2005年10月24日,神無遼,記憶と記録の交錯,LOVESICKNESS,0円,遼さんならありえる。

794,2005年10月25日,杉浦日向子,大江戸観光,ちくま文庫,520円,面白かった。カタカナが妙に多いのがちょっと気になったけど。

795,2005年11月28日,桜野聖雪,死せる妹のための小奏鳴曲,天使奏楽堂,500円?,綺麗な服と言葉が好きな人にはたまらない本。手を見て「あっ」色白で羨ましい〜

796,2005年12月3日,青木心,cafe.猫,ONE WAY GO,0円,速水さんにもらった。

797,2005年12月3日,高橋駘(他多数),札幌文学第64号,札幌文学会,0円,高橋駘さんに送ってもらった。彼女の文章は本当に良い。

798,2005年12月3日,新海雛都(他多数),アロエ研究会の作品集第三号,アロエ研究会,?円,東京ポエケットで隣だった。

799,2005年12月3日,蛾兆ボルカ(他多数),POEM ROSETTA VOL..2,POEM ROSETTA,250円,かの寿星さんの詩はやっぱり良い。

800,2005年12月3日,万作の会,yoiya2(16号),万作の会,?円,気楽に楽しめた。

801,2005年12月3日,湘南ソロモンFKO,FKO通信Vol.21,湘南ソロモンFKO,0円,近況のGの話が面白かった。

802,2005年12月4日,マーガリン博士,マーガリン博士とスピードの鬼,マーガリン博士,0円,東京ポエケットでもらったチラシ。文章がメチャクチャ面白くて、何でちゃんとブースを見に行かなかったんだ〜! と激しく後悔。

803,2005年12月4日,白河紫苑(他多数),PAYSAGE2発行案内リーフレット,東京余人會,0円,姫野さんと光さんが参加しているので楽しみだ。が。冬コミ行かないと売り切れちゃうかなぁ。

804,2005年12月4日,たけやん・高橋百三,温泉卵と黙黙大根 其ノ他弐,温泉卵と黙黙大根,0円,ペーパー拡大小冊子。純文学っぽい文章でなかなか面白かった。

805,2005年12月6日,小田杳,LOVE! LIVE! ALIVE!,WE,400円,物語とは直接関係ないけど、「ベースの巧いじーちゃん」にかなり胸キュン。

806,2005年12月6日,神無遼,愛し君へ贈る歌,LOVESICKNESS,0円,保存料・着色料不使用の、この天然言葉をとくと見よ。

807,2005年12月6日,満留賀鴨南,海軍と羊羹,満留賀,?円,面白かったー!

808,2005年12月6日,香蘭越,ことりたちのものがたり ,VELVET MOVIE,300円,痛々しくて切ない物語。性的な事を品良く表現する力にもうなった。

809,2005年12月6日,香蘭越・羽鳥かなこ,VELVET MOVIE ことりたちのものがたり特集,VELVET MOVIE,0円,漫画が可愛い。

810,2005年12月6日,石山春東,あんたはそれでも、スーツを脱がない,永岡書店,850円,甘々かと思ったらちゃんと痛くて安心した。

811,2005年12月6日,石山春東,チェシャ猫の月,活版オナニィズ,200円,そう、このちょっと危うくて、でも基礎のしっかりした文章が、良いのだ。値段入力したけど、石山さんからもらったのでお金は払ってない……

812,2005年12月20日,ジェイムズ・H・シュミッツ,惑星カレスの魔女,東京創元社,780円,女の子が元気なスペースオペラ。楽しかった。

813,2005年12月20日,山田克哉,核兵器のしくみ,講談社現代新書,700円,ようやく終わった……。次はもっと本格的なのが読みたいなぁ。

814,2005年12月20日,光俊太郎,ひとりでできるっ!!〜調理実習シングル,道楽,100円?,「あとがき」の種明かし(?)ににやり。

815,2005年12月20日,光俊太郎,サイフォン,道楽,0円?,「削られた」物語。眼鏡も出て来なかったんじゃないかな? 珍しい〜 みいこプロさんの『みるくてぃらびっと』とシチュエーションがほとんど同じなのに、結末がまるっきり正反対なのが面白い。

816,2005年12月20日,光俊太郎,『天体観測』を聞きながら,道楽,200円?,「プロよりも激しい情熱が感じられる」に大きくうなずいた。

817,2005年12月20日,光俊太郎,眼鏡っ娘アンケート’05,道楽,0円,これを読むと「眼鏡っ娘」というより「眼鏡っ娘好き」について詳しくなれる。

818,2005年12月20日,光俊太郎,お返事ちょうだい,道楽,0円?,西山ちゃんと酒を飲み交わしたくなった。

819,2005年12月28日,肉十八,らいおっと横丁ばなし,肉屋,300円,この感じ、何だかすごく懐かしいのだけど……

820,2005年12月28日,肉十八,実録・反省房,肉屋,300円,危険なギャグ文章。頭が良くないと書けないよなぁ。
 
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2019年04月14日

2018年に読んだ漫画(自分用メモ)

1
九井諒子
ダンジョン飯6
KADOKAWA
シェイプシフターが興味深かった。

2
鶴谷香央理
メタモルフォーゼの縁側1
KADOKAWA
ネット漫画として発表された作品で、Twitterのリツイートで知ったのだけど、後からそのことを不思議に感じるくらい、紙に印刷されているのがぴったりの絵柄だ。これが手元にあれば、電力を使わずに何度でも癒されることが出来る。嬉しい。鶴谷さんはコミティアに出ていたそうで、九井さんといい、その作家の味わいを損なわずに描き手を育てるコミティアすごい! 文学フリマやテキレボもそういう場所になると良いな。同人誌即売会で作風を完成させておかないと、プロの世界で個性を壊されてしまう印象がある。プロの世界が才能を伸ばす場所になっていない。特に最近。

3
鶴谷香央理
メタモルフォーゼの縁側2
KADOKAWA
ジェーガーデンに行く回が入ってる。表紙の紙の優しい手触りや、本文用紙の少しざらっとした感触、カラー印刷の淡い色調など、本であることが嬉しい。

4
鶴谷香央理
don't like this
リイド社
ネットで見た時にはそんなにグッと来なかったのだけど、こうやって紙の本でまとめて読むとすごく良いなぁ。文学フリマの会場の近辺が舞台の、釣りの話。喫茶「たぬき」の店長の登場場面が可笑しかった。

5
星野ルネ
アフリカ少年が日本で育った結果
毎日新聞出版
面白かった! 続きも出ると良いな。

6
吉川豊
まんが 新・世界ふしぎ物語3 イースター島のなぞ 巨人像モアイ
理論社
色々分かりやすくまとめられている。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 20:40| 読書 | 更新情報をチェックする

2018年に読んだ本(自分用メモ)

1
仲正昌樹
100分de名著 ハンナ・アーレント 全体主義の起原
NHK出版
「国民国家」「帝国」「市民」など、ふだんぼんやりと捉えているものの輪郭がはっきりして、考える助けになった。何が自分の利益になるのか分からないのが「大衆」という定義に深く納得。自分が所属している集団の外側のもの(あるいは異質なもの)に対抗する行為は、自分が所属している集団の内側に価値を見出す行為より、原初的で、それゆえ人々が簡単に陥ってしまうんだなと感じた。

2
中沢新一
100分de名著 レヴィ=ストロース 野生の思考
NHK出版
感覚の「縮減」、概念ではなくゆらぎやずれを含む「記号(隠喩(メタファー)や換喩(メトニミー))」を使う思考、神によって科せられた罰という労働の概念、柳宗悦が考えた職人の「受動性」、レヴィ=ストロースが市場を博物館ととらえていたこと、などが印象に残った。この本だけだと物足りないので自分で深めてゆきたい。日本人は労働を罰ではなく喜ばしいものと感じているから過労がなくならないのかもしれないと思った。

3
上橋菜穂子
明日は、いずこの空の下
講談社文庫
可愛いエピソードがいっぱい。新鮮で真剣なものの見方を少女の頃から現在までずーっと保っているのが素晴らしい。

4
山口仲美
100分de名著ブックス 清少納言 枕草子
NHK出版
『犬は「びよ」と鳴いていた』の山口仲美先生が担当している、ということで読んでみた。擬音語・擬態語の研究者というイメージだったが古典文学の内容の紹介も上手い。解説が堅苦しくなく、現代語訳がちょっときゃぴきゃぴしていて、言葉と文学がとにかく大好き! というのが伝わってくる。一番可笑しかったのは、清少納言の元夫の話。脳みそ筋肉のタイプだったらしく、今昔物語集にも武勇伝が残っているそう。枕草子には「ワカメ事件」の顛末が書かれている。悪い人じゃないんだけど、どうにも野暮で、清少納言と長く付き合うのは無理だよなぁ。100分de名著は、放送に合わせて発売されるムック版の方が安く、注が本文の下に付いていて便利(ブックス版は注が章の最後にまとまっている)その代わり、ブックス版にはムック版にはない特別章が追加されている。清少納言と紫式部と和泉式部の文体の違いを実際に例を挙げながら見ていくというもので、これが面白かった! 和泉式部の歌にはレトリック(枕詞や引き歌などの技法)がほとんど使われていない、というのに「なるほど!」と。だから現代人も表現の壁を感じずに共感出来るんだ。それに較べると紫式部の歌は恐ろしく技巧的で、散文にも歌語を使ったりする。源氏物語の世界は、彼女が選ぶ言葉によってきらびやかになっていたんだな、と。山口先生は清少納言を「感動型ではなく観察型」と表現していて、あっと思った。私も感動を求めて生きていない。「物語」は感動至上主義なところがあって、ずっと違和感を感じていた。感動するより、新たな価値観を発見したり、意外なエピソードに笑ったりしたい。そんな気持ちから、自分で小説を書くくせに、読むのはエッセイの方が多かった。私も清少納言のように「観察型」を目指すべきなのかもしれない。観察力ないけど、観察するように心がけることなら出来るはず。感動と観察だけでなく、韻文(和歌)と散文(エッセイや物語)を書く時の心の持ち方の違いなど、文学に親しむたびにぼんやりと感じていた境界が、しっかり見えてきた気がする。

5
三代目三遊亭金馬
浮世断語
河出文庫
「朝湯のついでに隣の酒屋で冷酒を一合桝にもらい、その隣の豆腐屋へ持っていって油揚げの揚げたてを肴に飲むのだが、おかみさんが気のきいた人で、大根おろしに醤油をかけて生姜を摺りこんできてくれる。これを肴に桝の角から飲む冷酒のうまさは、飲まない人にはわからないだろうと思う」美味しそう〜! 金馬は落語「寝床」の中でもがんもどきの凝った描写をしている。この豆腐屋で教わったのかもしれない。「咄は細かいほど盛りあがるのである」

6
フランツ・カフカ、頭木弘樹(編訳)
絶望名人カフカの人生論
新潮文庫
社会的に成功したり、お金持ちになったりするのもきっと大変だろうけど「ただ生きる」だけでもずいぶん大変だよなぁ、と常々感じていたが、それは錯覚ではなかった。同じような重たさを、一生感じ続けた人がいた!
「分かる! 分かるよ、カフカ〜」
と叫びながらあちこち付箋だらけにして読んだ。社会的な責任をどれだけ少なくしても、責任が0になることはない。この、何を捨てても残ってしまうぼんやりとした重たさは、
「私として生きなければいけない責任」
なのだと分かった。カフカはその繊細な性質のせいで、この重みを意識し過ぎた。この責任から逃れるには、死ぬよりほかない。しかしカフカは自殺もしなかった。社会的責任は多過ぎると潰されてしまうが、少ないと相対的に「私である責任」が大きくなってしまう。ある程度自分から離れた責任を持った方が、精神的にラクになるのかも。カフカも勤め人だった。
「内面生活の描写以外、他のどんなことも、ぼくを満足させられないのだ」
私が一番共感した文章。いやほんと、なんでなんでしょうね? 内面生活の描写をしている時のあの喜びは他では絶対に得られないもので、あの瞬間だけ私は孤独でなくなる気がする。そこにあるのは私の内面と、その内面を表す文字だけで、実際には世界から切り離されているというのに。だからこそ、他者に理解してもらえない寂しさを感じずに済んで、満たされるのかもしれない。世の中には、ポジティブな考え方や、順調に生きているように見える人々があふれている。けれども実際は、そういうものに押し潰されそうになっている人の方が多いのではないか。カフカの言葉は暗くて真面目で、そのせいでかえって可笑しい、というものが多いし、全ての言葉に頭木さんの解説が入っていて読みやすい。冬の寒さと攻撃的になりがちな現代人たちに疲れていたので、ちょうど良い読書だった。誰にも気がねせずに、ガンガン絶望しよう……!

7
テルマ=ボルクマン(作)、シルビー=セリグ(絵)、花輪莞爾(訳)
あるきだした小さな木
偕成社
母の付き添いで行った病院内のドトールで読んだ。子供の頃好きだった本で、こんなに美しい絵を見て、ロマンチックな話を読めたのは幸せだったなぁと思った。子供の頃には気付かなかった「自由を求める精神」を強く感じた。フランスの本だったんだね。

8
辛島デイヴィッド(他多数)
英語で読む村上春樹 2016年4月号
NHK出版
「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」「君の名は。」だなぁ!

9
新元良一(他多数)
英語で読む村上春樹 2014年9月号
NHK出版
「踊る小人」の最終回。4年前の講座か〜 新元先生の授業、試訳とルービン訳を比べるのが面白かったな。大して英語が出来なくても、力のある言い回しと、そうでないもの(ただ意味が合っているだけの文章)の違いって分かるんだな、と。難しい単語を使うより、日常的な単語を工夫して並べた方が、迫って来るよね。

10
石牟礼道子
食べごしらえおままごと
中公文庫
時々神話のような雰囲気になるところが凄かった。

11
木かげどん(絵)、アヤキリュウ(文)
絵から生まれる物語1ー横顔
空の森/風の舟
小説のタイトルは「女王の姿」ルイジーナが「レノワールへ行ってみたい」と言うところが好き。

12
新元良一(他多数)
英語で読む村上春樹 2014年10月号
NHK出版
「トニー滝谷」の始まり。省三郎の人生、短い文章なのに映像が見えて濃密! 英文はけっこう難しい単語が多かったなぁ。

13
大江千里
9番目の音を探して
KADOKAWA
食事中や体調が悪い時でも読めて、ずいぶん助けられた。

14
高森純一郎
大陸と海洋の交差路
高森純一郎
台湾と沖縄のお話。

15
森川裕之
和食の教科書 ぎをん献立帖
世界文化社
京都の「浜作」というお店のレシピと思い出と心得。勉強になった。

16
土肥大介
だしの基本と日本料理
柴田書店
精進料理が作りたい。

17
オカワダアキナ
踊る阿呆
ザネリ
奥さんが美少女さんで再生されてしまう。体はもうちょっと小さいかな。人間関係の終わりを「死」ととらえるのが興味深い。「死んでいたのはおれだった」と気付くところで胸がきゅっとなった。ふだん意識に上ってこない「私の中で死んでしまった人たち」「心の中で私を死なせてしまったであろう人たち」のことがぼんやりと思い浮かんで、「悲しい」というより「仕方ない」という感情の方が強いのだけど、私の中身をぐるぐるとかき混ぜていくようだった。生きていれば必ず味わうことになる、自分の力ではどうしようもないこと。沢山殺したのに、何度も殺されたのに、おかさんとはまだお話しして笑い合うことが出来る。それが「当たり前」ではないのを、痛みを感じるほど強く、私は知っている。おかさんの作品は分かりやすい訳ではないのに、多くの人が心打たれるのが不思議だ。筆力と言ってしまえばそれまでかもしれない。しかし私は往生際が悪いので、つい考えてしまう。いったいどうすればそんな魔法をかけられるのだろう。学べないだろうか。盗めないだろうか。この話を読んで、他の人が何を思い出すのか、知りたいな、と思う

18
並木陽
マインツのヴィルヘルム
銅のケトル社
私は歴史の勉強が本当に苦手で、ヴィルヘルムのことも、もし世界史の授業で習ったとしたら、全然記憶に残らなかったと思う。それなのに、並木さんの描く物語の中で出会うと「どんな人なのかもっと知りたい!」という気持ちになる(ためしにネットで検索してみたけど、詳しい情報はなかった……)彼が記した東方の神々についての文書は実在・現存するのだろうか。二つの教えの狭間で苦しみ、それでも出来得る限り真摯に(そして歴史小説の主人公としては割合地味に)生きたヴィルヘルムのことが、じんわりと愛おしくなった。「私は君が嫌いだったよ」というセリフとか。嫌いは好きより強い感情! 権力に興味がなくても、権力がなくてはただ翻弄されるだけになってしまう、というコンラート伯の意見にも共感した。「アウグステの結婚」では「これでいいんだ」のところで、天才バカボンのテーマ曲が流れた(ごめん)しかしこの考え方が後々の苦悩につながってゆき、ああ〜! と。シュミーズドレスで体調を崩した侍女たちの話にクスッと。学生時代の私は、歴史上の人物と自分を、上手く結びつけることが出来なかった。大きな政治の動きの裏側にある、個人の心の葛藤。並木さんという先生を得て、ようやく私は世界史の面白さを知り始めている。

19
西乃まりも
旅の恥切り貼り帖 時効ですよ! vol.1 特集 アイルランド
a piacere
旅行記大好きなので嬉しい〜! 写真や伝統音楽の話も入ってよりいっそうワクワクするものに。ああ、アイルランドに行きたい!(前からずっと憧れている)「実際に行く前に読み直す」なんて幸福な日は来るのだろうか。まずは国内で行われている演奏を聴きに行くことから始めよう。小さなことからこつこつと。アイリッシュパブでのセッション、良いな〜

20
西乃まりも
摘み草の薗
a piacere
最近「私、『劇的なもの』があんまり好きじゃないんじゃないか?」疑惑が浮上していて、とりあえず「旅行記」か「旅行記のような小説」をいっぱい読みたいな〜 という気分になっている。何か特別なことを起こして心を揺らそうとするのではなく、淡々と「ここではないどこか(出来れば行ったことのない素敵な場所)」に連れて行ってくれるような文章。「摘み草の薗」の、特に最初の「巳ノ淵」の章はそんな私の気持ちにぴったりだった。ああ、山に行きたい! 草の匂いをかぎたい! 川のせせらぎや滝の瀑声を聞きたい! 私は全く信心深い人間ではないけれど、山歩きをする時には神聖な雰囲気を感じることが多かった気がする。これがまりもさんの言う「日本人の信仰の形」なのだろうか。記憶も感情も目には見えない。でも確かにあるし、人と付き合っていく上で慎重に扱わなければならない。「長く続いていることには意味がある」という考え方もすごく日本的だ。読みながら「千と千尋の神隠し」や「君の名は。」、能の「菊慈童」などを思い出した。それらには共通して「日本人が神的だと感じるもの」が描かれている。茅さまが学校の制服を着る、という設定が面白かった。人々の生活につながっている神様。私はまりもさんが描く民俗学的なものや民族音楽が好きで、つまりは権力者ではなく「民」が守り、伝えてきたもの。自然から離れて暮らしていると忘れてしまいがちな大切な空気を心に蘇らせてくれて、幸せだった。「短い時間でも、会えないよりはずっといい」

21
藤和
はらぺこドレスメーカー
インドの仕立て屋さん
ドレスメーカーというよりははらぺこだった。主人公がマーケティングを理解出来なくて苦しむ場面があって、そ、そうなのか、と思った。私はマーケティングをめちゃくちゃ面白く感じるのだけど、理系っぽい学問なのかな。

22
斉藤ハゼ
海鞘を投げる日
やまいぬワークス
ずいぶん仲の良い姉弟だなぁ、と思っていたら、最後の展開でなるほどと納得。海鞘(ほや)ってどんな味なんだろう。食べた後にビールや日本酒が甘くなる、というのが面白い。

23
黒電話(他多数)
絶望ロケットVol.3
絶望ロケット
山に行きたくなった。

24
黒電話(他多数)
絶望ロケットVol.001
絶望ロケット
絵を描くことについての描写が良かった。

25
光俊太郎
180分1本勝負!!
道楽
軽やかな文体で楽しかった。

26
蒼井彩夏
勿忘草〜友と忘却〜
風花の夢
ここのところ、記憶についての話をよく読むな。

27
西乃まりも
都市伝説に会いにゆく
a piacere
かきもちが美味しそう。ほうじ茶ベースの薬草茶も。種の生産・流通・販売が脳内で繋がりすっきりした。

28
並木陽
イル・カルネヴァーレ・ディ・ヴェネツィア
銅のケトル社
ネットで何度も読んでいるのに、本で読んでまた涙ぐんだ。まず表紙が素敵。詳しい註が加わったのが嬉しく、イタリアにおける梅と桜がミモザとアーモンドだという話や、美味しそうな揚げ菓子の話にほうっとなった。並木さんの作品には運命を受け入れる話が多いなとふと思った。自分の運命をどうにか出来ると考えるのは、現代の特殊な幻想なのかもしれない。

29
しまや出版
文字書きさん向け同人誌印刷ガイドブック
しまや出版
紙見本と印刷見本付き。クラフト紙に印刷する時は、明朝よりゴシックの方が良いんだなと思った。

30
一太郎開発チーム
本を書く、作る。
株式会社ジャストシステム
この冊子も一太郎で作っているらしい。

31
田中敦子(編)
江戸指物
江戸指物協同組合
仕口(金釘を使わずに材料を組んだり継いだりする技法)がすごい。

32
池波正太郎
剣客商売一 剣客商売
新潮文庫
エンタメ要素盛り沢山。おじいさんが若い娘にモテモテなのがどうかと思う。

33
金田一春彦(監修)
小学生の まんが語源辞典
学習研究社
語源が分かるの楽しい! のんびり読むのに良い本だった。このシリーズ、他のも欲しいな。

34
Theo Jansen
Theo Jansen
DENTSU INC.
テオ・ヤンセン展のカタログ。ビーチアニマルたちの姿は美しく、解説文は時折、詩のように響く。

35
琴坂映理
たんぽぽ祭の宝物
琴坂映理
島中のたんぽぽの花が一斉に咲くページが好き。

36
詠野万知子
Innocent Forest 第1集
Little Curly
どの話も「記憶」が持つ力に対する深い考察を感じ、面白かった。「宝石の庭」の絵描きの気持ちは自分の小説書きに重なり、「いつか見た食卓」は実際には無い記憶を「想像」してしまうところが興味深く、「Raspberry Day」は好きな作家にがっかりするのも、がっかり「される」のも経験があるから、ラストに救われた。ルクレイは常に可愛く愛おしく(膝小僧!)盗み食いするメルグスも微笑ましくて好き。場の空気をしっかり伝えてくれる文章も良かった。

37
秋野有紀(他多数)
まいにちドイツ語 2017年10月号
NHK出版
問題も解いたし、音声教材も聞いた! ネルトリンゲンの猫の写真が可愛い。

38
印東道子
島に住む人類
臨川書店
付箋だらけ。

39
川上和人
そもそも島に進化あり
技術評論社
これで川上先生にハマった。

40
川上和人
鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。
新潮社
国際ワークショップ期間に転んで大ケガするところが可笑しかった。笑っちゃ悪いんだけど、笑えるように書いてある。

41
角謙二
趣味の文具箱 特別編集 万年筆のすべて
エイムック
万年筆の基本が分かって勉強になった。

42
服部匠
蒼衣さんのおいしい魔法菓子
またまたご冗談を!
楽しいことをいっぱい運んでくれた一冊。

43
「地球の歩き方」編集室
世界遺産 イースター島 完全ガイド
ダイヤモンド社
写真が多い。

44
後藤明
南島の神話
中公文庫
ココ椰子オチとか、ふんどしからマウイが生まれたとか、神話らしい藪から棒な展開が面白かった。

45
地球の歩き方編集室
タヒチ イースター島 クック諸島
ダイヤモンド・ビッグ社
南の島でのんびりしたい〜! しかしこれを買ったのは旅行準備のためではなく、主にマラエのことが知りたかったから。旅気分になれて楽しかった。

46
野村哲也
イースター島を行く モアイの謎と未踏の聖地
中公新書
再読。

47
三谷銀屋
赤目のおろく
三谷銀屋
好みの文章を書く人が新たに見つかって良かった。

48
田畑農耕地
忘れえぬ生涯
虚事新社
上手い。すごいペンネームだな。

49
オフィスいまたろ(編集協力)
パンク侍、斬られて候 パンフレット
東映(株)事業推進部
町田康のインタビューとか、色々面白かった。

50
樋口夏樹(DTP編集)
第二十七回文学フリマ パンフレット
文学フリマ事務局
サークル「サングローズ」の紹介文が良かった。

51
アンゾル・エルコマイシュヴィリ(他多数)
ルスタビ パンフレット
MIN-ON
ジョージアの紹介記事などもあって良かった。

52
昭文社編集部
まっぷる徳島
昭文社
夏に行きたくて買ったのだけど、Dちゃんが会社から出された宿題やってて行けなかった…… 鳴門に行きたいな。

53
松竹株式会社 事業部
OCEAN'S 8 パンフレット
松竹株式会社 事業部
楽しい映画だったなぁ! ドレスの解説ページが大好き。

54
大江千里
ブルックリンでジャズを耕す
KADOKAWA
大江千里の文章は元気のない時でも読めるから助かる。簡単だからではなくて、前向きな姿勢が気持ち良いから。

55
寺田寅彦
科学者とあたま
平凡社
熊本の橙書店で買った。津浪の話が印象的。

56
吉岡政コ・石森大知(編著)
南太平洋を知るための58章 メラネシア ポリネシア
明石書店
ビッグマンの話が面白かった。

57
村山斉
宇宙は本当にひとつなのか 最新宇宙論入門
講談社 ブルーバックス
次元の話が面白かった。

58
横山佳美
新しいチェコ・古いチェコ 愛しのプラハへ
イカロス出版株式会社
民族衣装や雑貨が可愛い! 想像していたより西欧に近い雰囲気だった(もっと東欧的かと思っていた)

59
柳谷杞一郎
写真でわかる謎への旅 イースター島 改訂版
雷鳥社
写真も情報も充実している。

60
飯塚礼子
旅先での南天星空ガイド
恒星社厚生閣
アマゾンで購入。値段の割にページ数が少なくて、ちゃんと確認すれば良かったと後悔。

61
らし
喪失ときに騒々しく Twitter Novels Vol.5
おとといあさって
お昼休み職人の話が好き。

62
公式ヤギ
MAP OF YOKO
おとといあさって
テキレボで横長本ブームを起こしてすごかったな。

63
高麗楼
槿桑あわせ鏡
高麗楼
朝鮮女流文学史。新羅の王だった真聖女王の話がルスダンみたいで面白かった。

64
三谷銀屋
青闇妖影鬼談 予告編
三谷銀屋
行徳沖が出てきて懐かしい。

65
宗谷圭
平家物騙 お試し版
若竹庵
「羿の如く」が良かった。那須与一の話。

66
斉藤ハゼ
五叉路の標
やまいぬワークス
津波が来た仙台の五叉路の話。

67
オカワダアキナ
煙の女
ザネリ
ルカさんに共感してしまい、主人公に責められるようでちょっと辛かった。

68
オカワダアキナ
FLAT
ザネリ
「バイ・ミー」が切なくて良かった。

69
まりも・なのり
絶対温感2
a piacere
「SAKURA」は興味深く「ビノリー川」はゾクゾク。良い本だった。

70
オカワダアキナ
ザネリだより・二〇一七秋
ザネリ
おかさんの作品には「こころぼそい」という単語がよく出てくると気付いた。私はあまり使わない気がする。試しに自分の「翼交わして」「贋オカマ」を検索してみたらやっぱりなかった。私の小説の登場人物ってふてぶてしいんだよな。

71
小高まあな
マオちゃんのおでかけ日記〜一関編〜
人生は緑色
マオちゃん可愛い♪ 賢治関連の施設があったり、岩手いいな〜

72
小高まあな
こたかとマオ人形
人生は緑色
マオちゃん可愛い〜♪ 特にぴったりのブーツが見つかるところが良かった。めちゃ私好みのファッション。

73
谷じゃこ
ヒット・エンド・パレード
谷じゃこ
好きな短歌がいっぱい。

74
谷じゃこ
バッテラ19
谷じゃこ
フリーペーパー。□□□□で始まる歌が好き。

75
谷じゃこ
鯨と路地裏
谷じゃこ
可愛い本!

76
佐々木海月
こおれぬひび
エウロパの海
感想をうまく言えないけど好き。

77
堺屋皆人
ばかみす 孤島編
S.Y.S.文学分室
可笑しかった。

78
堺屋皆人
城崎と文豪
S.Y.S.文学分室
志賀直哉の随筆、読んでみたいな。

79
堺屋皆人
文学さんぽ〇壱
S.Y.S.文学分室
梶井基次郎「檸檬」の聖地巡礼。

80
堺屋皆人
文学さんぽ〇弐
S.Y.S.文学分室
太宰治の聖地巡礼。

81
堺屋皆人
文学さんぽ〇参
S.Y.S.文学分室
谷崎潤一郎の聖地巡礼。

82
堺屋皆人
文学さんぽ〇四
S.Y.S.文学分室
高村光太郎の聖地巡礼。記念館行ってみたいなぁ!

83
堺屋皆人
文学さんぽ〇五
S.Y.S.文学分室
宮沢賢治の聖地巡礼。宮沢賢治の記念館だけでなく高村光太郎の記念館も花巻にある。数日滞在して回りたいなぁ。

84
堺屋皆人
文学さんぽ〇六
S.Y.S.文学分室
志賀直哉の聖地巡礼。この文学さんぽシリーズ、小さく可愛く有用で大好き。

85
速水貴帆・高城道之
お試し無料配布本
光の旅・伝祥社
何年積んでるんだ。でも二人の本を今読めるの嬉しいな。

86
高麗楼
不忍池之旧夢
高麗楼
湖岩文一平という朝鮮の文化人の文章の翻訳。

87
並木陽
カレワラの夢
銅のケトル社
フィンランドのお話。言葉と物語と祖国への愛。精神の拠り所としての自国の文化の重要性を感じた。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 20:27| 読書 | 更新情報をチェックする

2019年04月09日

オカワダアキナ「蝸牛関係」感想

 22歳の俥夫(雄大くん)と、72歳の娼婦のおじいさん(みいちゃん)のお話。

 特殊な設定で性描写も多いけれど、意外とスタンダードな恋愛小説であるように感じた。
 神秘的な存在だったおじいさんは、話が進むにつれ、読者にとっても主人公(雄大くん)にとっても「生身の人間」としてとらえられるようになってゆく。
 年老いた肉体、世間的なしがらみ、気難しさや心細さ。

 雄大くんの方も、みいちゃんと付き合ううちに、自分を苦しめているものから離れる力をつけてゆく。
 最初寂しそうだった雄大くんが、最後、満ち足りた様子になっていて、良かったなぁと思った。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 10:22| 読書 | 更新情報をチェックする