2017年01月04日

映画「のぼうの城」感想



 埼玉県行田市にかつてあった忍城(おしじょう)の物語。
 城の人たちと村人たちの距離が近くて、風の谷のよう。
 田植えを終え、村中が緑に輝き、城主のいとこである「のぼう様」も喜び踊っている。

 そんな田舎城に、豊臣秀吉の軍が攻めてくるという。
 どうしてここで戦わなきゃいけないのと切なくなった。

 この時代の戦い方ってえげつないんですね〜
 鉄砲ガンガン使うし、油をまいて火を付けたりもする。
 挙句の水攻め。
 小さな城一つを落とすために、あたり一帯を水浸しにするなんて、石田三成、酷くないですか……

 のぼう様を演じたのは狂言師・野村萬斎。
 戦うのが当たり前の時代に「平和に楽しく暮らしたい」と願うのは、まさに狂気。
 まっとうで、だからこそ愛される狂いっぷりを、舞と歌で見事に見せてくれました。

 戦いの話だから、当然死者も沢山出てくる。
 それでものぼう様の祝祭的なキャラと演技のおかげで、正月最初に見る映画にぴったりでした。
 何も考えずに選んだのだけど。

 最後の方に現在の行田市の映像が流れてニヤニヤ。
 のぼうの城に行けなかった行田旅行記(これ)もぜひどうぞ〜
 
posted by 柳屋文芸堂 at 17:02| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

冬の京都旅行(京都のお漬物編)

この記事の続き)

 坂本ケーブルを降りた後、バスで比叡山坂本駅に行き、JR湖西線で京都駅に戻った。
 やはりこのルートが断然早い。
 乗り継ぎも悪くなかった。

 「京都駅ビル専門店街 The CUBE」にあるお漬物屋さん「西利」で二度目の昼ごはんを食べることに。

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↑Dちゃんが注文した京漬物丼

 私も同じものにしようかと思ったが、白みそのみそ汁が付いてくるところに「う〜ん」となった。
 昨日から白みそ責めなんだよなぁ……
 漬物丼に未練を感じながらも、私は漬物の天ぷらとうどんのセットにした。

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 まあ不味くはなかったけど、
「わざわざ揚げなくても良いのでは」
 と考えてしまう味。

 Dちゃんの漬物丼は美味しかったそう。
 やはりそちらにすべきだったか……

 しかし私のうどんも美味しかった。
 細くて柔らかい麺に、ダシの利いた淡い色のかけ汁。
 これが標準的な京都風のうどんなのだろうか。
 関東風や讃岐とはずいぶん違う。

 西利ではお土産用の漬物も買った。
 珍しいタケノコと山椒の実の漬物と、京都らしいレンコンの白みそ漬け。

 伊勢丹の地下に行くと、こちらも漬物売り場が充実していた。
 漬物の相談に乗ってくれるソムリエみたいな人までいる。
 ここでは茎屋の千枚漬と、赤尾屋のはりはり漬を購入。

 そしてまた懲りずに朽木旭屋へ!
 店員さんが嬉しそうに迎えてくれる。
「今度はお土産用ですか?」
「いえ、自宅用です……」

 24時間以内に3回も行ってしまった。
 それだけの価値のあるお店だ。
 家でもあの鯖ずしが食べられると思うと嬉しくて仕方ない。

 家族のお土産に千代紙細工の小物を買い、17時半頃に東京行きの新幹線に乗った。

「今回、思ったより楽しめたよ」
 とDちゃん。
「のりが良い表情を見せてくれるから。平凡な寺でも、のりと行くと楽しい」
「延暦寺を平凡な寺と言うのはマズいのでは」

 最盛期の比叡山はどんな様子だったのだろう。
 焼き討ちがあったせいか、城址のような静けさのある寺だった。

 美味しいものを食べて、鐘を打って水琴窟の音色を聴いて。
 私は京都へ行く前より、ずっと元気になっていた。
 
(冬の京都旅行 終わり)
posted by 柳屋文芸堂 at 00:28| 旅行・お出かけ | 更新情報をチェックする

2017年01月01日

利尻昆布のお雑煮

 今年のお雑煮は利尻昆布でだしを取ってみた。
 汁が澄んだ色になり、これまでで一番見た目の綺麗な雑煮になった。

「うどんのスープみたいな香り」
 とDちゃんに言われたのが面白かった。
 関西風のかけつゆに近いのかもしれない。

 ほっとするような穏やかな味。
 具は小松菜と鶏肉と人参、三浦大根と京都の海老芋も入れました。

 利尻昆布を袋から取り出す時、手触りがさらさらと柔らかく、
「やっぱり高級な昆布は違うなぁ!」
 と感心した。

 ひっぱり出してみると、昆布ではなく説明書だった。
 そりゃ紙はさらさらと柔らかいよ……
 
posted by 柳屋文芸堂 at 22:15| 料理・食べ物 | 更新情報をチェックする

歳時記を買ってみた

 現在、俳句の本を読んでいて、

芸人と俳人 -
芸人と俳人 -     ←これ

 歳時記に興味を持ち、買ってみました。

合本俳句歳時記 第四版 -
合本俳句歳時記 第四版 -  ←これのアプリ版

 簡単に言えば季語辞典ですね。
 意味に加えて関連する単語や俳句の作例が載っているのが面白い。

 歳時記を使いこなして、文章で表現出来るものを深く、細やかにしていけたら良いなと思う。
 今年も心を満たしてくれる言葉をたくさん見つけられますように。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 20:58| 言葉 | 更新情報をチェックする

2016年12月31日

冬の京都旅行(比叡山延暦寺編)

この記事の続き)

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↑ケーブル延暦寺駅から見た琵琶湖

 鯖ずしを食べている間ずっと、ゴーン、ゴーンと頻繁に寺の鐘が鳴っていた。
 延暦寺に近付いていくと、鐘の音も大きくなる。

 延暦寺は大きな本堂の周囲に小さな建物が並ぶ、という一般的な様式の寺ではない。
 東塔、西塔、横川という三つの地域に分かれおり、○○堂、○○塔、○○院などの名を持つ大きな建物が全部で20ほどある。
 総合大学の巨大なキャンパスを思い浮かべてもらうと近い。
 法然や親鸞もここで学んだというから、中世には東大みたいなものだったのだろう。

 巡拝料700円を払って東塔地域に入る。
(同じ券で西塔地域、横川地域にも入ることが出来るが、比叡山内シャトルバスが運休していたのでそちらには足を伸ばさなかった)

 まずは気になっていた鐘のところへ。

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↑鐘楼

 お賽銭箱に50円入れれば一回打って良いらしい。
 金額が明示されているのでやりやすい。
 高過ぎず安過ぎず、適切な価格設定だと思う。
 みんなゴンゴン打つ訳だ。

 私も50円玉を投げ入れ、力いっぱい縄を引っぱり丸太を鐘に打ちつけた。

 ゴ〜〜ン!

 よし、なかなか良い音で鳴らせたぞ。
 勢いづいた丸太は振り子のようになり、再び鐘に突進している。
 いやいや連打しちゃマズい。慌てて縄をつかんで丸太の動きを止めた。
 お坊さんも毎回こんな風にやっているのだろうか。

 Dちゃんはスマホで私を撮影していた。
 見せてもらうと、鐘を打った後の私は満足そうで、晴れ晴れとした顔をしている。
 確かにすっきりした。
 鐘の音とともに、心にわだかまっていたものが消え去った気がする。

 この日はクリスマスイブ。一足先にゆく年くる年だ。

 総本堂である根本中堂が工事中だったので、坂を上がって阿弥陀堂の方に行ってみた。
 場違いな赤い矢印があり、説明はない。

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「何だろう、これ」
 近付いてみると、
「あっ! 音!」

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 水琴窟(すいきんくつ)だー!
 地中に空洞を作って水音を響かせる仕掛け。
 「水琴窟」というタイトルの素敵な小説を読んだことがあり(作者は武田若千さん)名前は知っていたのだが、実物を見るのは初めて。
 いやまあ、地中だから見えないのだけど。

 耳を澄ますと優しいガムランのような音色が聴こえる。
 水が奏でる自然の音楽。心安らぐ。

 小さな音なので注意していないと通り過ぎてしまう。
 矢印があるのはなかなか親切だ。

 木々の間をのんびり散歩して、ケーブル延暦寺駅で次の発車を待つ。
 時間があったので望遠鏡にお金を入れて覗いてみた。

 遠くからだと風景は静止して見えるのに、拡大するとその中で車やトラックが動いているのが分かる。
 何だか顕微鏡で微生物を観察しているみたいな気持ち。
 みんな生きて活動しているんだなぁ。

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 坂本ケーブルは工事中に多くの石仏が発掘されたという。
 比叡山焼き討ちの犠牲者を慰めるために作られたものらしい。
 ケーブルカーで右側に座ったら、山を降りる途中、この石仏が安置されている霊窟が見えた。
 ずらりと並んだ赤い布の色彩が目に焼き付き、すぐに葉の闇に隠れ、消えた。

「京都のお漬物編」に続く)
posted by 柳屋文芸堂 at 23:34| 旅行・お出かけ | 更新情報をチェックする