2017年09月02日

特別展「深海2017〜最深研究でせまる”生命”と”地球”〜」感想

 上野の国立科学博物館で開催中の深海展に行ってきました〜
 夏休みも終わったし、平日(9月1日(金))だし、もう混んでないだろう、と思った、ら。
 チケット売り場に長蛇の列…… 20分くらい並んだかなぁ。
 時間を節約したい人はコンビニなどで事前に購入しておいた方が良いと思います。

 まず入口近くの「水圧でつぶれたカップ麺の容器」が面白かった。
 くしゃっとなるのではなく、そのままの形で縮んでいる。
 10000メートルの深さまで行き、高さが1/3くらいになっても、商品名(ブタメン)が読める。
 全面に均等に圧力がかかるのがよく分かる。

 深海の生物の「発光」に焦点を当てた映像展示は、どれもこれも、
「CG? アニメ?」
 と目をぱちぱちしてしまうほど美しく、現実感がない。
 会場内で流れている久石譲のミニマル・ミュージックがよく合っていた。

 最も幻想的に感じたのはムラサキカムリクラゲ。
 無数の光点が円を描いて高速で移動する。
 ホタルイカも体中の小さな点が光っていることが分かり驚いた。
 ふだんは光ってないやつにゆずこしょう付けて食べちゃうだけだから。

 チョウチンアンコウの標本も、らしさんの「シャイン」という作品(これ)を思い出して「うぉぉぉ!」となった。
 グロテスクだけど、ラスボスではなく初級ステージのボスっぽい。

 深海生物がどのように栄養を摂取しているかの展示では、ミツクリザメが興味深かった。
 獲物を捕る時に、あごが飛び出て伸びるのだ。
「可愛い顔して! 一瞬や!!」
 と関西の女の子が感想を述べていた。

 サルパという透明な生き物の映像が綺麗で、標本を見てみたら、小さい。
 大きめのしらすくらいだろうか。
 何しろ体が透明でよく見えないのだ……

 南極にはコオリウオというのがいるらしい。
 お魚のアイコンを使っているこおりさんみたいだと思った。

 メタンや硫化水素をエネルギー源とする「化学合成生態系」の解説に興奮した。
 光合成を土台とする我々のものとは別の、生態ピラミッド。
 深海の湧き水に含まれる物質を使って微生物が有機物を作り出し、それを食べる動物が集まる。

 このあたり、もっと詳しく勉強してみたい。
「よく知られているものとは違うやり方・可能性」
 に、私は強く惹かれる。

 ショップでは、オオグソクムシを練り込んだせんべいを売っていた。
 焼津、恐ろしい場所。

 午後3時過ぎに会場に入り、出たのは6時近く。
 特別展のチケットで常設展も見られる、と言われても時間切れになってなかなか難しい。
 金曜日は8時までやっているとはいえ、私には夕飯を作るという大切な使命があるので。

 常設展内の企画展「マリモの謎」は我慢出来ずちょこっと見てきた。
 大きなマリモの実物があって感動。可愛い〜!

 深海展は10月1日(日)、マリモ展は10月9日(月)まで。
 美と知を求める気持ちが同時に満たされる良い展示でした♪
 
posted by 柳屋文芸堂 at 12:47| 勉強 | 更新情報をチェックする

2017年08月31日

映画「築地ワンダーランド」感想



 仲卸(卸会社から仕入れた品物を、市場内の店舗で販売する人たち)を中心に、彼らから海産物を買う料理人、マグロやウニの競りの様子などを追ったドキュメンタリー。

 築地の研究をしているアメリカの文化人類学者、テオドル・ベスターの視点で進んでゆく。
 外国人が語ることで、知らない国の不思議な光景を紹介しているように感じられるのが面白い。
 身近な東京にあるせいで分かっているような気になるが、築地は特殊で特別な場所なのだ。

 消費者が魚を、生で(←ここがポイント!)美味しく食べるために存在する、世界最大のシステム。
 魚市場は世界中にある。しかし生で食べることを基準にして動いているのは日本の市場だけだろう。

 築地市場で最も重視されているのは金儲けではない。
「商品である魚を、最高の状態でお客さんの口元まで届け、美味しく味わってもらうこと」
 寿司職人などの料理人がより良い食材を探す場所であるだけでなく、仲卸は自分の店の品物を最大限活かしてくれる人を捜し求めているように見える。

 フランス出身のシェフ、リオネル・ベカは言う。
「仲卸の人たちはほぼ全員お店に食べに来てくれた。
 僕たちがどんな仕事をしているか理解するためにわざわざ来たのだ」

 豊洲移転問題で腹を立てている人も多いと思う。
 映画ではそのことには触れず、湿っぽくならず、築地で働く人々の日々を坦々と見せているのが良かった。

 あと、拾得物掲示板の「しいたけ」「なす」に笑った。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 18:21| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2017年08月26日

明日も、今日も、尼崎文学だらけ(あまぶん)!

 いよいよ明日、8月27日(日)11:00〜16:00に文芸誌・創作文学同人誌の展示即売会「尼崎文学だらけ(あまぶん)」が開催されます〜!
 会場の尼崎市中小企業センターは、阪神尼崎駅から徒歩5分とのこと。
 主催者さんのブログ記事(こちら)に写真入りの詳しい行き方の説明があるので、事前に見ておけば迷わない、はず。

 私の小説が載っている「ヒトガタリ」が参加しますので、みなさまよろしくお願いします。
 いただいた推薦文はこちら
 おそらく入口すぐのところにある委託販売コーナーに置かれるんじゃないかな。

 本日、8月26日(土)11:00〜16:00には同じ会場で見本誌試し読み会も行われるそうです。
 私の小説「別世界」は短いので、立ち読みで最後まで読めると思います。
 ぜひどうぞ!
 
posted by 柳屋文芸堂 at 10:41| 同人活動 | 更新情報をチェックする

2017年08月25日

映画「星を追う子ども」感想

 新海誠監督のファンタジー作品。
 ジブリっぽいところは思わず笑っちゃうんですが(ごめん)色彩が美しい自然の風景、光と影の効果的な使い方、やや観念的なセリフ、運命の人を求める恋愛、遠いどこかに焦がれる気持ちなどは、唯一無二の新海誠の世界。

 大切な者の死をどう受け入れるかの物語で、いくつもの死が描かれる。
 それはただ観客を悲しませるためにあるのではなく、心で考えさせるような場面になっており、私も家族のこれまでの死・これからの死を思いながら見た。

 「君の名は。」は「とりかえばや物語」と「古今和歌集」の小野小町の歌が元になっていましたが、なんと今回は、古事記!!
 死者に会えるという地下世界が舞台なのです。
 イザナミは黄泉の国の食べ物を食べてしまったために地上に戻れなくなったので、主人公が地下世界の芋を食い始めた時には、
「大丈夫かー?!」
 とメチャクチャ心配になりました。

 神話や民話など、長く伝えられてきた物語には強い力がある。
 私も遠慮せず取り入れていきたい。
 ジブリは、ちょっと、早過ぎたんだ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 18:10| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

母と高校野球

 花咲徳栄が強かったためか、母はこの夏、高校野球をずっと見ていたようで、しかし肝心の決勝戦はデイサービスに行く日。
 残念だったな、と思っていたら、デイサービス施設でもテレビをつけて、みんなで試合を楽しんだらしい。

「こんなに応援してるんだから、60歳以上の人にお金をくれたって良いのに」←何故?
「息子が出てたらわんわん泣いてたわ〜」←孫ではないのか
 などと意味不明の軽口をたたきながら……

 母はここ数年、何かに興味を持ったり、楽しんだりすることが少なくなっていたので、地元である埼玉代表が優勝してくれてありがたかった。
 70歳くらいまでは本当にアクティブな人だったんだ。
 体が衰えると心の力も弱まってしまうのだなぁと、切なく感じている。

 母は、
「のり子と一緒に行くんだ!」
 と言って、私の子供の頃の写真がプリントされているバッグを持ってデイサービスに通っている。
 そういう恐ろしいものが我が家にはあるんですよ……

 「贋オカマと他人の恋愛」に出てくる「息子大好き」な七瀬の母のようだ。
 まあ自作なので影響を受けているのは当然のことながら、
「実際にやっちゃうんだ」
 と驚いたよ。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 09:40| 家族 | 更新情報をチェックする