2017年07月11日

映画「太陽の下で」感想



 北朝鮮の少女を追ったドキュメンタリー。
 ……なんて当然普通に撮れるはずもなく、少女とその家族は北朝鮮側が用意した脚本・監督に従って「理想の生活」を演じ始める。
 真実を写すために、その演出の様子を隠し撮りすることに。

 具体的には、プロパガンダ映画にメイキング映像が混ざっている感じ。
 北朝鮮政府が考える理想の国民がどんなものなのかは伝わってきたけれど、北朝鮮の人々の実態はあまりよく分からなかったな〜

 少女の両親の仕事を「工場勤務」に変えるというのが興味深かった。
 何かを生産している方が共産主義的で好ましいということなのだろうか。

 少女と両親は演技を始める前、どんな暮らしをしていたのだろう。
 今現在、元気にしているのだろうか。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 18:57| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2017年07月10日

からあげ!

 先週の平日の昼間、Dちゃんからメッセージが届いた。
「今週末、休日出勤でなければ料理がしたい」
 神様か七夕様か知らないけど、それくらいのささやかな夢、叶えてやってくださいよ……

 と思っていたら、わーい! 休日出勤なかった〜!!
 ということで、Dちゃんがからあげを作ってくれました。

 土曜日ににんにくとしょうがをすってタレを作って肉を漬け込み、日曜日の夕方に揚げる、という二日がかり。
 おかげでよく味が染みていた。

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 しょうがの香りが強く、ヒューガルデンホワイト(コリアンダーシードとオレンジピールが入っているベルギービール)を一緒に飲み始めたら、合うこと合うこと。ごくごく。
 スパイスとスパイスのハーモニー♪

 日曜日の昼間はDちゃんを見るたび、
「からあげ! からあげ!」
 と叫んでいた。何だかお祭りの前みたいな気持ちで。
 どこにも出かけなかったのに、楽しい週末だった。

追記:次の日、このからあげの残りと高菜チャーハン(肉は入れなかった)を一緒に食べたら素晴らしく美味しかった。高菜と組み合わせると不思議としょうが味が目立たなくなる。白いごはんだと少し負けてしまう感じだった。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 08:13| 料理・食べ物 | 更新情報をチェックする

2017年07月09日

世津路章「ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事」感想

ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事 (電撃文庫) -
ミス・アンダーソンの安穏なる日々 小さな魔族の騎士執事 (電撃文庫) -

 Twitterや同人誌即売会で時々おしゃべりする世津路さんが!
 一緒にお出かけしたこともある、あの世津路さんが!!
 電撃文庫でデビューしたよ〜 わーい!!

 私はあまりライトノベルを読まないのですが、本の最初のところに入っているカラーイラスト、これから始まる物語の予告編のようでワクワクしますね。
 アーティくんが可愛過ぎてエッチだ……

 安穏なる日々、とタイトルにはある。
 けれどもそれは、何の努力もせずに誰かが無条件に与えてくれるものではない。
 ミス・アンダーソンは傭兵。戦うことが仕事なのだ。

 ミス・アンダーソンの身の回りのお世話をすることになったアーティは、魔族でありながら戦いを嫌い、魔法を攻撃のためではなく料理や掃除に活用する(消臭のために月涙の葉のミストを発生させる手順が見事!)

 平穏で温かく幸せな日常こそ、何より貴く、保たれるべきものであると固く信じている(本文より引用)彼も、魔族と人間の対立や、魔族の内乱、人間社会の問題と無関係ではいられない。
 ミス・アンダーソンは当然、真っ先に火の粉をかぶることになる。

 ミス・アンダーソンとアーティが美味しいお菓子を食べたり、ベッドですやすや眠ったり(アーティは抱き枕!)する「安穏なる日々」は、それを守るための「戦いの記録」でもあるのだ。

 魔界も人間界も一筋縄ではいかない事情を抱えており、現実の世界で起きているあれこれを思い出し、身につまされる。しかしあちこちにユーモアと美味しい食べ物がちりばめられているから、最後まで淀むことなく楽しく読み進められる。

 特に「乳白星の実のシチュー」と「まろヤギチーズとたまねぎの麦粥」が美味しそうだった。
 じゅるる。

 アーティの使命は「ミス・アンダーソンを抹殺すること」
 でも彼なら、もっと大きなことを成し遂げられるのでは。
 そんな風に感じた。
 
posted by 柳屋文芸堂 at 21:57| 読書 | 更新情報をチェックする

映画「ピアノマニア」感想

 ピアノの調律師の仕事を追ったドキュメンタリー。
 音色へのこだわりが強いピアニストの無茶な要望に応えようとしたり、ピアノを使う芸人コンビにネタを提供したり。
 調律師はピアノの「音程」を合わせるだけではなく、もっと幅広く音楽に関わるんだなぁと。
 この映画に出てくるシュテファンさん(スタインウェイ社の技術主任)が特別なのかもしれないけど。

 途中で古楽器のクラヴィコードの演奏を聴けたのが良かった。
 親密で、人間的な愁いを含んだ音。
 これと対比することで、ピアノが生み出す音楽の、暴力的なほどの華やかさがより強く感じられた。

posted by 柳屋文芸堂 at 00:28| 映画・映像 | 更新情報をチェックする

2017年06月28日

映画「69 sixty nine」感想

 私は「69 sixty nine」の原作が大好きなので、
「映画なんて無理無理、絶対ムリ!」
 と思っていたのだけど、「怒り」で妻夫木聡と李相日監督に興味を持ったので見てみました。

 原作を読んでから25年ほど経ち、内容を程良く忘れていたので、そんなに違和感なく楽しめました。
 男子高校生の日常や妄想の、馬鹿馬鹿しく笑える部分を大切にして映像化されていて、ホッとした。
 この物語の一番好きなところだから。

 何しろ全編で使われている長崎の方言が可愛い!
 星野源がとんでもない役で出ていてびっくりした。
 原作でも非常に印象的な場面で、さすがにここは忘れてなかったよ。

 新井浩文がだらしない番長役をやっている。
 「フランケンシュタインの恋」でさんざん見た後だったからウケた。

 「怒り」と同じように妻夫木聡の母親役が原日出子で、
「(怒りの)優馬は若い頃、こんなにお母さんに苦労かけたのね……」
 と、全然違う話なのに勝手につなげてじーんとしてしまった。
 お父さん役の柴田恭兵も格好良くてステキです。

 多くの物語が「酷いことを言ったりやったりしても許されてしまう登場人物」を求めていて、そういう役を演じられる俳優は限られており、妻夫木聡は良くも悪くもそこにピタッとハマってしまう存在なんだなぁと。
 ゲイでもノンケでも、モテる・愛されるという特徴から「逃れられない」
 本人としてはもうちょっと幅広くやってみたいんじゃないかと思うのだけど。

 妻夫木聡の容貌と演技は、観客の感情を加速させる。
 この長所は、悲しみより喜びに対して使って欲しい。
 「69 sixty nine」のケン役はからりと明るく、見ていて愉快な気持ちになる。
 あのtoo sweetな笑顔を見たら、どんな悪さも全部チャラになっちゃうよねぇ。

 そうそう、下ネタだらけなので苦手な方はご注意を!

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69 sixty nine (文春文庫) -
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posted by 柳屋文芸堂 at 13:51| 映画・映像 | 更新情報をチェックする